ロシアの政治体制は首相がいる大統領制
ロシアは大統領と首相の両方がいる半大統領制を採用している国ですが、ロシアの首相は日本の首相のような政府のリーダーというよりも、大統領のサポート役に近く、政治的権限はかなり限られています。それに比べ大統領は、軍の最高司令官であるとともに国家元首として、政治・軍事・外交、全てにおいて強大な権力を持っています。
軍の最高司令官であるとともに国家元首であるアメリカ大統領も、大変強力な権限を持っています。しかしロシアの大統領には首相や大臣を任命できる行政権や司法権以外にも、アメリカ大統領にはない立法権があり、議会が決めた法案を拒否することも、自分に都合の良い法案を立案することもできます。
プーチン大統領は2024年に終身大統領になる?
ロシアの現大統領であるプーチン氏は、あいだに首相時代を挟んでいるものの、2000年に初めて大統領に就任して以降、現在まで20年以上にわたり権力を握り続けています。
大統領の任期は最長で2期12年間とロシア憲法で定められています。そのためプーチン大統領は2024年に任期満了を迎える予定でしたが、2021年4月5日、改正案が議会で可決され、再出馬できる見通しになり、今後も大統領としてロシアに君臨する可能性が出てきました。
改正案の核心は、連続3期を禁じた現行条例を維持するものの、現職や大統領経験者の過去の任期は数えないとしている点です。そのため2期目終了の2024年に、任期が一度リセットされるため、そこからさらに最長で12年、2036年まで現職にとどまれることになります。
プーチン大統領は現在69歳。改正案承認後、次の大統領選に立候補するとは明言していませんが、2024年にプーチン氏がまた大統領に当選すれば、83歳まで在職が可能になったということです。
まとめ
半大統領制の国とはいえ、ロシアの大統領の権力は国の司法、行政、立法、全てに及び、他の国では大統領の抑止力になる憲法も改正できるため、延々と権力を握り続ける事が可能になるのです。
コメント