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【目指せ!外交官】ヨーロッパのミニ国家の一つ「アンドラ公国」の基本知識(2018年12月調査情報)

世界の各国特集、今回ご紹介する「アンドラ公国」は、人口約73,000人、世界銀行によるGDPランキングは、第156位です。

「アンドラ公国」は、2011年までタックス・ヘイヴンの国で、買い物目当ての観光客がたくさん訪れていました。

外交官になるなら押さえておきたい国の基本知識です。


「アンドラ公国」ってどんな国?

「アンドラ公国」の正式名称は、カタルーニャ語で「Principat d’Andorra(プリンシパット・ダンドーラ)」で、通称「Andorra(アンドーラ)」です。フランス語では「Principauté d’Andorre(プランシポテ・ダンドール)」、スペイン語では「Principado de Andorra(プリンシパード・デ・アンドーラ)」です。

日本語における正式名称は「アンドラ公国」で、漢字による当て字では「安道爾」と表記します。

「アンドラ公国」はヨーロッパにある、ミニ国家の一つです。

なお、ミニ国家とは、国土面積、人口、人的・経済的資源が非常に小規模な国家のことであり、極小国家、マイクロステートなどとも呼ばれます。

面積・場所について

「アンドラ公国」の国土の広さは、約470平方キロメートルと小さく、日本の石川県にある、金沢市程度の大きさです。

「アンドラ公国」の場所は、ヨーロッパ西部のピレネー山脈中にある内陸国で、フランスとスペインに挟まれています。

都市について

「アンドラ公国」の首都は「アンドラ・ラ・ベリャ」で、「アンドラ公国」の南西部にあり、商工業の中心地となっています。

「アンドラ・ラ・ベリャ」という名称の由来は、カタルーニャ語で「古いアンドラ」からきています。

人口について

「アンドラ公国」の人口は、2016年のアンドラ政府による推定値だと、約73,000人であり、これは世界的に見ても非常に少ない人数です。

成り立ちについて

「アンドラ公国」の地には、紀元前1万年頃には人々が住んでいました。

10世紀頃、「アンドラ公国」の地を巡り、ウルヘル司教(スペインにあるカトリック教会の司教)とフォア伯爵の間で、統治権争いが起こりました。


1278年、統治権争いの解決のため、両者を対等な共同統治者とした契約を結び、ウルヘル司教とフォア伯爵は、「アンドラ公国」の共同領主になりました。

その後、フォア伯家の当時の伯爵はフランス王(ブルボン朝初代のアンリ4世)として即位したので、「アンドラ公国」の共同領主は、代々、ウルヘル司教とフランス国王の両者が継承していくことになりました。

1793年、フランス革命が起こり、当時のフランス国王が処刑されたので、「アンドラ公国」におけるフランス側の共同領主は、一時期存在しませんでしたが、1806年に、ナポレオンがフランス皇帝に即位すると、再びフランスの元首が共同領主になりました。なお、フランスが共和制になった後は、フランスの国家元首である大統領が共同領主を継承しています。

1993年、アンドラ国会で新憲法が可決され、「アンドラ公国」は国家として独立し、フランスとスペインもそれを承認しました。ただし、「アンドラ公国」の国家元首は、引き続き共同元首として、ウルヘル司教とフランス大統領が務めています。

同じ年に、「アンドラ公国」は国際連合に加盟しました。

「アンドラ公国」の国民・宗教・言語について

国民について

「アンドラ公国」の国民は、スペイン国籍の人が約37%、アンドラ国籍が約36%、ポルトガル国籍が約13%、フランス国籍が約7%です。

宗教について

「アンドラ公国」の宗教は、大半の国民がカトリック教会の信者であり、キリスト教を信仰しています。

言語について

「アンドラ公国」の言語は、カタルーニャ語が公用語です。その他、スペイン語、フランス語、ポルトガル語なども話されています。

「アンドラ公国」の経済状況について

「アンドラ公国」はEUには加盟していませんが、通貨はユーロを使っています。GDPは約28億ドルで、国際通貨基金によるアメリカ$建てでのGDPランキングには入っていませんが、世界銀行によるGDPランキングは第156位です。

「アンドラ公国」の経済の基幹は観光業とサービス業であり、政府はこれらの振興に力を入れています。

2011年まで、この国はタックス・ヘイヴンの国で、買い物目当ての観光客も多くいました。しかし、2012年には法人税や直接税を導入し、2013年には、日本における消費税のような位置づけである付加価値税4.5%を、2015年には個人の所得税10%を課すようになりました。

「アンドラ公国」の国家の収入は、ほとんどがEU圏からの輸入関税です。

「アンドラ公国」の政治・政策について

「アンドラ公国」は、議会制国家であり、国家元首は大公です。大公は、フランス大統領とスペインのウルヘル司教が、共同で務めています。

しかし、大公であるフランス大統領や、スペイン在住のウルヘル司教が、「アンドラ公国」の国務に直接関わることや、「アンドラ公国」に来訪する事は滅多にありません。駐在代理官と呼ばれる役職があり、その駐在代理官が大公から委任を受けて、大公の権限を行使します。

「アンドラ公国」の議会は一院制であり、28議席、任期は4年です。行政府の長として、首相職があり、議会が首相を選出します。


保守・自由民主主義の政党と、社会民主主義の政党による二大政党制です。

「アンドラ公国」の大公・首相について

大公について

「アンドラ公国」の大公は先述の通り、フランス大統領とスペインのウルヘル司教が、共同で務めています。

大公の権限は、首相の任命、大使の接受、法律・条約の認証等ですが、これらの権限は、大公が委任して、駐在代理官が行使します。

首相について

「アンドラ公国」の首相は、議会によって選ばれます。現在の首相はアントニ・マルティ・プティ氏です。

「アンドラ公国」の国防制度・軍事制度・兵役について

「アンドラ公国」は、軍隊を持っていません。国防に関しては、フランスとスペインに任せているかたちです。

「アンドラ公国」の国境警備や治安活動に関しては、軍隊ではなく、警察部隊が担当しています。この警察部隊は、約240人と小規模です。

軍隊を擁さないので、兵役もありません。

「アンドラ公国」と「日本」の関係について

「アンドラ公国」と「日本」は1995年外交関係を樹立しました。「アンドラ公国」には日本の大使館はありませんが、在フランス日本国大使館が、「アンドラ公国」を兼轄しています。なお、「日本」には「アンドラ公国」の大使館はありません。

「アンドラ公国」には日本人が13名住んでおり、「日本」には「アンゴラ公国」の人は住んでいません。

まとめ

「アンドラ公国」は、ヨーロッパにあるミニ国家ですが、スキーなどのウィンタースポーツが盛んで、観光客にも多く訪れる国です。

なお、男子サッカーの「アンドラ公国」のFIFAランキングは、2018年12月では「133位」です。

本記事は、2022年10月1日時点調査または公開された情報です。
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