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【目指せ!外交官】シルクロードと共に栄えた国「ウズベキスタン共和国」の基本知識(2018年12月調査情報)

世界の各国特集、今回ご紹介する「ウズベキスタン共和国」は、人口約3,200人、GDPランキング83位の国です。

「ウズベキスタン共和国」は、シルクロードの中心地として繁栄してきた国です。「青の都」として有名な古都「サマルカンド」を有し、「サマルカンド・ブルー」と呼ばれる青色のタイルで装飾された美しい建物群を見ることができます。

外交官になるなら押さえおきたい国の基本知識です。


「ウズベキスタン共和国」ってどんな国?

「ウズベキスタン共和国」の正式名称は、ウズベク語で「Oʻzbekiston Respublikasi(オズベキスターン・レスプブリカシ)」で、通称は「Oʻzbekiston(オズベキスターン)」です。

英語での公式表記は「Republic of Uzbekistan」であり、通称「Uzbekistan」です。

日本語で公式表記は「ウズベキスタン共和国」、通称「ウズベキスタン」であり、漢字による当て字は「月即別」です。

「ウズベキスタン共和国」の国名の由来は、ウズベク人の民族名である「Oʻzbek(オズベク)」に、「~の国」という意味のペルシア語「-istan(スタン)」が接続された言葉からきています。

面積・場所について

「ウズベキスタン共和国」の国土の広さは、約45万平方キロメートルで、これは「日本」の国土の約1.2倍の大きさに相当します。

「ウズベキスタン共和国」は二重内陸国であり、その場所は中央アジアにあります。国境が接しているのは、北と西が「カザフスタン」、南が「トルクメニスタン」と「アフガニスタン」、東が「タジキスタン」と「キルギス」です。

なお、二重内陸国とは、国境を接する周りの国全てが内陸国である国のことで、最低でも2つの国境を越えなければ海に出られません。二重内陸国は現在、「ウズベキスタン共和国」と「リヒテンシュタイン」の2国のみです。

都市について

「ウズベキスタン共和国」の首都は「タシケント」で、国の北東部にあるオアシス都市です。

「タシケント」は「ウズベキスタン共和国」の政府、労働組合、民間の医療施設などが揃っており、中央アジアの都市では珍しく、地下鉄が走っています。

「ウズベキスタン共和国」第2の都市が「サマルカンド」であり、「青の都」と呼ばれています。その位置はアムダリヤ川の支流にあり、機械・化学・綿花・絹・皮革関係の工業の中心地です。

「サマルカンド」で見られる青いタイルを使った建物群は、多くの観光客が訪れる人気のスポットであり、世界遺産にも登録されています。


人口について

「ウズベキスタン共和国」の人口は、約3,200万人で、これは「日本」の人口の約4分の1程度です。

成り立ちについて

「ウズベキスタン共和国」の地には、古代からオアシス都市が繁栄しており、シルクロードの中継地として人々が往来していました。

8世紀頃、この地はアラブ人によって征服され、イスラム教が広まり、イスラム化していきました。

14世紀後半から15世紀にかけて「ティムール帝国」が建国され、首都「サマルカンド」が誕生しました。

16世紀頃、「ティムール朝」が衰退、遊牧民であるウズベク人が侵入し、18世紀にはウズベク3ハン国と呼ばれる「ブハラ・ハン国」「ヒヴァ・ハン国」「コーカンド・ハン国」が成立します。

19世紀には、これらウズベク3ハン国は「ロシア帝国」に征服され、ソビエト共産党政府の統治下に入り、「ウズベク・ソビエト社会主義共和国」になりました。このとき、首都が「サマルカンド」から「タシケント」に変更されました。

1991年、「ソ連」が崩壊すると、「ウズベク・ソビエト社会主義共和国」は「ウズベキスタン共和国」として独立を果たし、現在の形になりました。

「ウズベキスタン共和国」の国民・宗教・言語について

国民について

「ウズベキスタン共和国」の国民は、主要民族がウズベク系であり、約80%を占めます。その他、タジク系が約5%、カザフ系が約3%、ロシア系が約2%と、多くの少数民族が住んでいます。

宗教について

「ウズベキスタン共和国」の宗教は、主にイスラム教スンニ派で、人口の約90%を占めます。この他に、ロシア正教会を信仰している人々が約5%います。

言語について

「ウズベキスタン共和国」の公用語はウズベク語であり、ウズベク語を母語とする人々は約70%です。その他、日常的にロシア語やタジク語を使う人もいます。

「ウズベキスタン共和国」の経済状況について

「ウズベキスタン共和国」の通貨はスムで、GDPは約490億ドル、世界第83位です。一人当たりのGDPは約1500ドルで、世界で151位であり、これは世界平均の約20%程度の水準で、国民の約40%以上が貧困層に属しています。

「ウズベキスタン共和国」の基幹産業は綿花の栽培であり、経済は一次産業がメインです。また、天然ガス・ウラン・金などの天然資源が豊富で、特に金の埋蔵量は世界第4位であり、毎年約80トンも採掘されています。

「ウズベキスタン共和国」では、このような一次産業や地下資源に頼った経済からの打開を、課題に掲げています。

貿易について

「ウズベキスタン共和国」の主要な貿易相手国は、輸出が「ロシア、中国、カザフスタン、トルコ、アフガニスタン」で、輸入が「中国、ロシア、韓国、カザフスタン、トルコ」です。

ウズベキスタン国家統計委員会によると、2017年の主な貿易品目は、輸出が石油・ガス・石油製品、サービス、綿繊維、食料品、鉄・非鉄金属で、輸入は、機械・設備、化学製品、食料品、鉄・非鉄金属、石油製品です。


総貿易額は、輸出が約140億ドル、輸入が約130億ドルです。

「ウズベキスタン共和国」の政治・政策について

政治体制について

「ウズベキスタン共和国」は共和制国家であり、国家元首は大統領です。

「ウズベキスタン共和国」の議会「アリー・マジュリス」と呼ばれます。二院制で、上院の議席が100名、下院の議席が150名、共に任期は5年です。

「ウズベキスタン共和国」の大統領・首相について

大統領について

「ウズベキスタン共和国」の大統領は、国家元首であり、政府の代表でもあります。任期は5年、国民投票によって選出され、連続して2期まで務めることができます。

「ウズベキスタン共和国」の現在の大統領は、シャフカット・ミルジヨーエフ氏であり、2019年現在、1期目を務めています。

首相について

「ウズベキスタン共和国」の首相は大統領によって任命されます。

「ウズベキスタン共和国」の現在の首相はアブドゥラ・アリーポフ氏です。

「ウズベキスタン共和国」の国防制度・軍事制度・兵役について

「ウズベキスタン共和国」の軍は陸軍、空軍及び防空軍の2軍種を擁しています。また、ウズベキスタン軍以外に、内務省が管轄する準軍隊がいます。

総兵力は、陸軍と空軍合わせて約48,000人で、準兵力が約20,000人です。

「ウズベキスタン共和国」の兵役は、徴兵制です。

「ウズベキスタン共和国」と「日本」の関係について

「ウズベキスタン共和国」と「日本」は、1992年に国交を樹立し、1993年には「ウズベキスタン共和国」に日本大使館が、1996年には「日本」にウズベキスタン大使館が開設されました。

両国の関係は良好であり、人的交流も活発です。2012年には、国交樹立20周年の記念イベントが多く開催され、「ウズベキスタン共和国」で浮世絵展や能や狂言の公演なども行われました。

「日本」の対ウズベキスタン貿易は、輸出が約135億円、輸入が約5億円であり、文化面でも「日本」は「ウズベキスタン共和国」に多くの資金援助を行っています。

2017年現在、「日本」に住むウズベク人は約3,000人で、「ウズベキスタン共和国」に住む日本人は約130人です。

まとめ

「ウズベキスタン共和国」は、昔からシルクロードの中心地として繁栄してきました。「ウズベキスタン共和国」の都市部は比較的治安も良く、歴史を感じさせる建築物を多く有しています。

その反面、経済的はまだ発展途上にあり、貧困層の問題や、テロ組織の存在など、多くの課題も抱えています。

なお、男子サッカーの「ウズベキスタン共和国」のFIFAランキングは、2018年12月では「95位」です。

本記事は、2022年10月15日時点調査または公開された情報です。
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