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【目指せ!外交官】アフロ・ユーラシア大陸部の最西の国「セネガル共和国」の基礎知識(2021年6月調査情報)

世界の国特集、今回紹介するのは、西アフリカ、サハラ砂漠西南端に位置する共和制国家である「セネガル共和国」です。

「セネガル共和国」は、北東にモーリタニア、東にマリ、南東にギニア、南にギニアビサウと国境を接している国です。

外交官になるなら押さえておきたい国の基本知識です。


「セネガル共和国」ってどんな国?

「セネガル共和国」の正式名称はフランス語で「 République du Sénégal」、英語では「Republic of Senegal」です。漢字では「塞内加爾」と表記し、その他「塞尼加爾、塞内牙[文、設捏哈、森伊嘎勒」などとも表記されます。

「セネガル共和国」の広さ 面積・場所について

「セネガル共和国」の面積は約197,161平方キロメートルで、日本の約半分の大きさです。

「セネガル共和国」の場所は、西アフリカ、サハラ砂漠西南端に位置し、北東にモーリタニア、東にマリ、南東にギニア、南にギニアビサウと国境を接しています。

また、ガンビア川の岸に沿った細長い国土を持つガンビアとも国境を接し、セネガルの南部のカザマンス地方は、残りの地域から隔てられ、西は大西洋に面し、カーボベルデと海上の国境を接しています。

「セネガル共和国」の首都について

「セネガル共和国」の首都は「ダカール」で、「ダカール」は首都としては、アフリカ大陸の西側に位置しています。

「ダカール」の人口は、2004年現在、209万8648人です。

「セネガル共和国」の人口について

「セネガル共和国」の人口は、世界銀行2019年に調べた時点で約1,630万人であり、人口密度は、約85.15人で、第94位です。

「セネガル共和国」の成り立ちについて

「セネガル共和国」は、9世紀にテクルール王国、13~16世紀にジョロフ王国、15世紀にポルトガル人が来航、1783年にフランスに帰属、1960年4月にフランスより独立しました。

1963年に大統領選挙が実施、サンゴール大統領が選出、1981年1月 にサンゴール大統領引退によりデュフ首相が大統領に就任、2000年3月に大統領選挙が実施、ワッド大統領が選出されました。

2007年2月に大統領選挙が実施、ワッド大統領が再選、2012年2月~3月に大統領選挙が実施、サル大統領が選出、2012年4月にサル大統領の就任式が実施されました。

2012年7月に国民議会選挙が実施、2019年2月に大統領選挙が実施、サル大統領が再選、2019年4月にサル大統領就任式が実施されました。


「セネガル共和国」の国民・宗教・言語について

「セネガル共和国」の国民について

「セネガル共和国」の人種割合は、ウォロフ人が約42.7パーセント、セレール人が約14.9パーセント、プル人が約14.4パーセント、トゥクロール人が約9.3パーセント、ジョラ人が約5.3パーセント、マンディンカ人が約3.6パーセント、ソニンケ人が約1.7パーセント、バンバラ族が約1.3パーセント、ムーア人が約1.0パーセント、フラニ族、その他が約1.3パーセントとなっています。

「セネガル共和国」の宗教について

「セネガル共和国」の国家宗教は、セネガルの人口の約94パーセントがイスラーム、約5パーセントがカトリック教会を主とするキリスト教、約1パーセントが在来の伝統宗教となっています。

「セネガル共和国」の言語について

「セネガル共和国」の公用語は、フランス語で、公文書、公教育の場で使われています。

しかし、教養層を除いてはフランス語の能力は低く、使用頻度は多くありません。

民族語は、現地語としてウォロフ語、セレール語、プル語、ジョラ語、マンディンカ語などニジェール・コンゴ語族に属する各民族言語があり、とりわけウォロフ語は事実上の共通語として、北部を中心にセネガル全土で通用されています。

これらの民族語を国語として格上げする動きもありますが、現実的な施策としては進展していません。

民族語の表記法は伝統的にアラビア文字で行われていましたが、現在では公式にはラテン文字で表記され、アラビア文字表記は非公式な民間の表記法として存在しています。

アラビア語は、11世紀に始まったセネガルのイスラーム化の影響でイスラーム的知識人階級が植民地統治の直前には既にセネガルに存在しており、彼らによるアラビア語文学が宗教詩を中心として花開きました。

セネガルの民族語は、伝統的にアラビア文字が使用され、アラビア語の語彙が受け入れられてきました。セネガルの各民族に属する庶民も、日々の礼拝やコーランの教育などを通じて、多少のアラビア語の知識を持っています。

「セネガル共和国」の経済状況について

「セネガル共和国」の通貨はCFAフランで、GDPは約235.78億米ドルで、世界102位です。そして、一人当たりのGDPは約1,459.51米ドルで、世界155位です。

「セネガル共和国」の貿易について

「セネガル共和国」の貿易相手は主に、輸出が、マリ、スイス、インド、中国で、輸入が、フランス、中国、ベルギー、オランダとなっています。

「セネガル共和国」の主な輸出品目は、鉱物燃料・石油製品、天然または養殖パール・貴石または半貴石、魚介類で、輸入は、鉱物燃料・石油製品、機械・機械製品、穀物です。

「セネガル共和国」の政治・政策について

政治体制について

「セネガル共和国」は、共和制で、議会は一院制で、165議席の国民議会です。

「セネガル共和国」の政策

「セネガル共和国」は、アフリカを代表する文学者でもあったサンゴール初代大統領は親フランスの穏健左派として国家の建設を進め、1976年に複数政党制を取り入れるなど、今日の民主的なセネガルの基礎を築きました。

また、後のフランコフォニー国際機関(OIF)となるフランス語圏文化・技術協力機関(ACCT)を1970年に推進しました。


1981年1月に就任したデュフ大統領は前政権の基本路線を踏襲する姿勢を見せつつも、政党数の制限撤廃、政治結社の自由など一連の民主化政策を進めました。

しかしながら、与党に対する国民からの支持が徐々に低下したため、2000年3月の大統領選挙においては、ワッド・セネガル民主党(PDS)党首がデュフ大統領を破り、サンゴール大統領より約40年続いたセネガル社会党(PSS)の長期政権に終止符が打たれました。

2期続いたワッド政権は、国営企業の整理・民営化、大規模なインフラ整備、農業政策を推進しつつ、「アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)」の打ち上げと推進に尽力しました。

2012年2月および3月の大統領選挙では、ワッド政権時代に首相を務めた共和国同盟(APR)のサル候補が大統領に当選し、前回選挙に続いて平和裡・民主的な政権交代が実現し、国際社会から高い評価を得ました。

サル大統領は政治の透明化や地方分権化政策を打ち出し、社会格差是正および地方経済活性化を目指しています。

また、1980年代よりカザマンス地方の分離独立運動が活発化し、現在も不安定な状況が続いているカザマンスについては、サル大統領はカザマンス民主勢力運動(MFDC)の代表団との和平交渉に取り組むほか、同地域の経済の活性化を推進するなど、長年の課題解決に向けて取り組んでいます。

2019年の大統領選挙にてサル大統領が再選、同年4月に大統領就任式が実施されました。

「セネガル共和国」の元首・首相。外相について

「セネガル共和国」の元首について

「セネガル共和国」の元首は、マッキー・サル大統領です。

「セネガル共和国」の首相・外相について

「セネガル共和国」には、首相職がなく、外相は、アイサタ・タル・サルです。

「セネガル共和国」の国防・軍事制度・兵役について

「セネガル共和国」は、穏健な現実路線外交を基本とし、旧宗主国のフランスをはじめ、多くの欧米諸国と友好関係を築いています。

また、イスラム諸国会議機構(OIC)の加盟国であり、イスラム圏との経済的パートナーシップの強化にも努めています。

また、独立以来一度も政情不安定・クーデターを経験していない地域の安定勢力として、アフリカ連合(AU)、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)にも積極的に関与しており、サル大統領は「アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)」の議長を2013年から2020年2月まで務めました。

そのほか、マリや中央アフリカにおける国連PKOミッションへの要員派遣やブルキナファソ、ギニアビサウなど近隣諸国情勢の仲介役としてアフリカの安定化に尽力しています。

さらに、2014年12月にはカバ法相(当時)がアフリカ人として初の国際刑事裁判所(ICC)締約国会議議長に選出されたほか、2016年~2017年には国連安保理非常任理事国を務め、国際社会の平和と安定に積極的に貢献しています。

そのほか、中国との関係では、1996年に中国に代わって台湾が承認されましたが、2005年10月、中国との外交関係が回復されました。

なお、2011年には、イランとの外交が断絶しましたが、2013年2月に国交回復が発表されました。

軍事力は、2018年現在、予算が約3.01億ドル、兵役は2年間の選抜徴兵制で、兵力は約1万3,600人で、その内訳は、陸軍が約1万1,900人、海軍が約950人、空軍が約750人となっています。

「セネガル共和国」と「日本」の関係は?

「セネガル共和国」と「日本」の政治関係は、1960年10月4日に日本はセネガルを承認、1962年1月に我が方大使館が設置、1975年9月にセネガルは在京大使館を開設、両国関係は従来から良好で、要人往来も活発になっています。

経済関係は、対日貿易において、貿易額は、2019年現在、対日輸出が約28.4億円、


対日輸入が約65.5億円、主要品目は、対日輸出は、魚介類、金属鉱などで、対日輸入は、合成繊維、ゴムタイヤ、自動車などで、進出日本企業は、2020年12月現在、19社です。

文化関係は、文化無償協力のほか、セネガルでは、俳句普及活動を始めとして、日本文化の紹介事業を行い、セネガルより報道関係者、文化人が招待されています。

また、定期的に開催されている日本大使杯の柔道大会を通じて、日本・セネガル間のスポーツ・文化交流が活発に行われています。

在留邦人数は、020年12月現在、119人、在日セネガル人数は、2019年6月現在、742人です。

まとめ

以上、国特集「セネガル共和国」でした。

ちなみに、「セネガル共和国」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「22位」でした。

本記事は、2023年1月31日時点調査または公開された情報です。
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