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【目指せ!外交官】かつてはナイジェリアと同じ地域だった「ニジェール共和国」の基礎知識(2021年7月調査情報)

世界の国特集、今回紹介するのは、アフリカのサハラ砂漠南縁のサヘル地帯に位置する共和制国家「ニジェール共和国」です。

「ニジェール共和国」は、内陸国で、時計回りでアルジェリア、マリ、ブルキナファソ、ベナン、ナイジェリア、チャド、リビアと隣接している国です。

外交官になるなら押さえておきたい国の基本知識です。


「ニジェール共和国」ってどんな国?

「ニジェール共和国」の正式名称は、フランス語で「République du Niger」、英語では「Republic of Niger」です。漢字では「尼日爾」と表記し、その他「奈遮、尼若」などとも表記されます。

「ニジェール共和国」の広さ 面積・場所について

「ニジェール共和国」の面積は、約1,26万6,700平方キロメートルで、日本の約4倍の大きさです。

「ニジェール共和国」の場所は、西アフリカのサハラ砂漠南縁のサヘル地帯にあり、時計回りでアルジェリア、マリ、ブルキナファソ、ベナン、ナイジェリア、チャド、リビアと隣接している内陸国です。

「ニジェール共和国」の首都について

「ニジェール共和国」の首都は「ニアメ」で、「ニアメ」は、アフリカを代表する大河の一つであるニジェール川中流左岸に位置する港湾都市です。

また、サハラ砂漠縦断路の終点にあたる物資の集散地でもあります。

「ニアメ」の人口は、2011年現在、130万2,910人です。

「ニジェール共和国」の人口について

「ニジェール共和国」の人口は、世界銀行が2017年に調べた時点で約2,331万人であり、人口密度は、約19.11人で、第163位です。

「ニジェール共和国」の成り立ちについて

「ニジェール共和国」は、7~12世紀のソンガイ、ガオ、マリ、ボルヌー諸王国の抗争時代を経て、17~19世紀にトゥアレグ、プル族の支配に置かれ、1958年9月にフランス共同体に加盟しました。

1958年12月に共和国宣言を発し、1960年8月に独立、デイオリ初代大統領が選出、1974年にセイニ・クンチェ中佐による軍事クーデター軍事政権が樹立、1987年11月にクンチェ議長の死去に伴い、サイブ政権が成立しました。

1989年9月に国民投票で新憲法が承認、1989年12月に選挙によりサイブ大統領が選出、民政が移管、1990年11月に複数政党制が導入、1992年12月に新憲法国民投票が実施されました。

1993年2月に議会選挙および同年3月大統領選挙が実施、ウスマン大統領が選出、1996年1月にマイナサラ参謀長による軍事クーデターが発生、2月民政移管宣言が発せられました。


1996年5月に新憲法が採択、7月大統領選挙および11月国民議会選挙が実施、1999年4月にマイナサラ大統領が暗殺、1999年7月に新憲法国民投票が実施、1999年11月に大統領選挙が実施、タンジャ大統領が選出、国民議会選挙が実施されました。

2004年12月に大統領選挙が実施、タンジャ大統領が再選、国民議会選挙が実施、2007年6月に内閣不信任案が可決、セイニ・ウマル内閣が発足、2009年8月に大統領三選を可能とする新憲法が国民投票が採択、10月に国民議会選挙が実施されました。

2010年2月に軍部がタンジャ大統領が拘束、「暫定政権」が発足、2011年1月に大統領選挙(第1回投票)および国民議会選挙が実施、2011年3月に大統領選挙が実施、第2回投票にてイスフ氏が大統領に選出、同年4月に就任式が開催されました。

2016年2月~3月に大統領選挙が実施、イスフ大統領が再選、同年4月に就任式が開催、2020年12月に大統領選挙(第1回投票)および国民議会選挙が実施されました。

「ニジェール共和国」の国民・宗教・言語について

「ニジェール共和国」の国民について

「ニジェール共和国」の人種割合は、2001年現在、ハウサ族が人口の約55.4パーセントを占めています。

ハウサ人は、主に南部のナイジェリア国境沿いに居住し、ザンデールやマラディなどが居住域の主な都市で、次の大きな民族グループは南西部に居住するジェルマ-ソンガイ族で、人口の約21パーセントです。

ジェルマ・ソンガイは、首都ニアメの多数派民族で、ニジェール川沿いを主な居住域としています。

これに次ぐのは北部の砂漠地方を中心に居住する遊牧民トゥアレグ族で、全人口の約9.3パーセントを占め、第4位の民族はフラニ族で、人口の約8.5パーセントです。

フラニ人も遊牧民ですが、北部に多いトゥアレグ人とは異なり、北端を除き全国にまんべんなく分布しています。

このほか、南東部に多いカヌリ族や、同じく南東部のディファ市周辺に多いディファ・アラブ族、トゥーブゥー族、グルマ族などの民族が居住しています。

「ニジェール共和国」の宗教について

「ニジェール共和国」の国家宗教は、イスラームが約90パーセントを占め、中でもスンニ派が全人口の約85パーセントを占めており、ほかにアニミズム、キリスト教の信徒も存在します。

「ニジェール共和国」の言語について

「ニジェール共和国」の公用語は、フランス語ですが、日常においてはハウサ語、ジェルマ語、フラニ語などの各民族語が主に使用されています。

「ニジェール共和国」の経済状況について

「ニジェール共和国」の通貨は、CFAフランで、GDPは約129.1億米ドルで、世界131位です。そして、一人当たりのGDPは約565.87米ドルで、世界183位です。

「ニジェール共和国」の貿易について

「ニジェール共和国」の貿易相手は主に、輸出がフランス、ナイジェリア、マリで、輸入が中国、フランス、タイとなっています。

「ニジェール共和国」の主な輸出品目は、鉱石、燃料鉱物、動物・植物油脂で、輸入品目は、穀物、航空機類、機械類です。


「ニジェール共和国」の政治・政策について

政治体制について

「ニジェール共和国」は、共和制です。

「ニジェール共和国」の政策

「ニジェール共和国」は、1960年の独立後、クーデターによる政変を経て、1989年にサイブ最高軍事評議会議長が初の共和国大統領に選出され、民政が移管されました。

1993年にマハマヌ・ウスマン社会民主会議(CDS)党首が選挙で大統領に選出されましたが、同大統領の政治基盤は弱く、政局は不安定化、1996年、1999年とクーデターが繰り返されました。

1999年11月の大統領選挙により、発展社会国民運動(MNSD)のママドゥ・タンジャ氏が大統領に就任し、安定した政権運営と民主化プロセスが進められました。

しかし、2009年8月に同大統領の任期延長及び大統領の三選禁止規定の廃止を含む新憲法が国民投票により採択され、公布されると、2010年2月、軍部によって同大統領は拘束されました。

サル・ジボ民主主義復興最高評議会議長が「暫定国家元首」に就任し、2011年3月、大統領選挙第2回投票が行われ、イスフ・マハマドゥ氏が大統領に選出され、民主政治が回復されました。

過去3度の大統領選で破れながらも、ウラン等鉱物資源管理の改善と同国の政治的安定を訴え、初当選を果たしたイスフ大統領は、民族バランスに配慮した閣僚任命を行うなど、国民融和に務めつつ、食糧増産イニシアティブや国家開発計画を策定し、最貧国の一つに数えられる同国の民生向上が図られました。

2016年2月および3月に実施された大統領選挙ではイスフ大統領が再選され、同年4月に就任式が実施されました。

2020年12月に大統領選挙第1回投票、2021年2月、同決選投票が実施され、イスフ大統領の後継指名を受けたバズム与党候補が55.66パーセントの得票で当選し、同年4月に就任式が開催されました。

「ニジェール共和国」の元首・首相・外相について

「ニジェール共和国」の元首について

「ニジェール共和国」の元首は、モハメド・バズム大統領です。

「ニジェール共和国」の首相について

「ニジェール共和国」の首相は、ウフムドゥ・マハマドゥで、外相は、ハスミ・マスドゥです。

「ニジェール共和国」の国防・軍事制度・兵役について

「ニジェール共和国」は、非同盟中立を標榜しつつ、近年の厳しい経済状況を背景に旧宗主国であるフランスをはじめ、米国、独、日本等主要先進諸国との関係緊密化に努めています。

1992年に中国と断交し、台湾との国交が再開されましたが、1997年には中国と国交が再開され、台湾と断交中です。

「ニジェール共和国」は、一層の開発協力や投資を呼びこむため、政策の透明性向上に努め、ドナー国・機関に対し、協調的な政策をとっています。

更に、不安定化する地域情勢に鑑み、治安・テロ対策に関し、欧米諸国等と協調関係を強化しているほか、国連マリ多面的統合安定化ミッション(MINUSMA)への派遣やボコ・ハラム掃討のために軍事的取組を行うなど、域内協力が進められています。

軍事力は、2020年現在、予算が約1.76億ドル、兵役は選択徴兵制、兵力は約10,700人で、その内訳は、陸軍が約5,200人、空軍が約100人、その他憲兵隊、共和国防衛隊などが約5,400人です。

「ニジェール共和国」と「日本」の関係は?

「ニジェール共和国」と「日本」の政治関係は、日本は、ニジェールが独立した1960年8月3日以来、友好関係を維持しています。

2010年2月のクーデター後、我が国との関係は一時停滞しましたが、2011年3月の大統領選挙を受け、関係は正常化し、新規二国間協力が2011年6月に再開され、概して良好な二国間関係が維持されています。

日本の公館は、コートジボワール大使館が兼轄し、「ニジェール共和国」の公館は、在中国大使館を兼轄しています。


経済関係は、対日貿易において、2020年現在、貿易額は、対日輸出が約6,894万円、対日輸入が約6.53億円で、主要品目は、対日輸出が雑製品、採油用種子、食料品で、対日輸入が機械および輸送用機器等、化学製品、ゴム製品で、進出日本企業は、2021年3月現在、1社です。

文化関係は、文化無償により、1987年度視聴覚機材(青年の家)、1999年度スポーツ機材(国立青年スポーツ学院)、2005年度放送機材(国営ラジオ・テレビ局)が供与されました。

在留邦人数は、2021年3月現在、6人、在日ニジェール人数は、2020年6月現在、28人です。

まとめ

以上、国特集「ニジェール共和国」でした。

ちなみに、「ニジェール共和国」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「112位」でした。

FIFAデータ

https://fifaranking.net/ranking/

本記事は、2023年3月30日時点調査または公開された情報です。
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