目指せ外交官!各国の基本的な知識をまとめました。

【目指せ!外交官】非白人が国民の多数を占める英連邦王国のうち人口最多・面積最大の国「パプアニューギニア独立国」の基礎知識(2021年7月調査情報)

世界の国特集、今回紹介するのは、南太平洋にあるニューギニア島の東半分および周辺の島々からなる立憲君主制国家「パプアニューギニア独立国」です。

「パプアニューギニア独立国」は、オセアニアに属する。オーストラリアの北、ソロモン諸島の西、インドネシアの東、ミクロネシア連邦の南に位置する国です。

外交官になるなら押さえておきたい国の基本知識です。


「パプアニューギニア独立国」ってどんな国?

「パプアニューギニア独立国」の正式名称は、トク・ピシン語で「Independen Stet bilong Papua Niugini」、ヒリモツ語で「Papua Niu Gini」、英語では「Independent State of Papua New Guinea」です。漢字では「巴布亜新吉尼」と表記し、その他「巴不亜新幾尼亜、巴布亞新幾内亞、巴新、巴布亞新畿内亞、巴紐」などとも表記されます。

「パプアニューギニア独立国」の広さ 面積・場所について

「パプアニューギニア独立国」の面積は約46万平方キロメートルで、日本の約1.25倍の大きさです。

「パプアニューギニア独立国」の場所は、オーストラリアの北、ソロモン諸島の西、インドネシアの東、ミクロネシア連邦の南にあり、地理的にはオセアニアに属し、南太平洋にあるニューギニア島の東半分および周辺の島々によって構成されています。

「パプアニューギニア独立国」の首都について

「パプアニューギニア独立国」の首都は「ポートモレスビー」で、「ポートモレスビー」は、パプア湾に位置し、海岸部には堡礁が発達しています。

「ポートモレスビー」の人口は、2011年現在、約36万4,125人です。

「パプアニューギニア独立国」の人口について

「パプアニューギニア独立国」の人口は、世界銀行が2019年に調べた時点で約878万人であり、人口密度は、約18.97人で、第164位です。

「パプアニューギニア独立国」の成り立ちについて

「パプアニューギニア独立国」は、16世紀前半~19世紀後半にヨーロッパ人の来訪があり、1884年に独によってニューギニア北東部を保護領とされ、1884年に英国によってニューギニア南東部が保護領とされました。

1906年に英領ニューギニアが豪領となり、1914年に第1次世界大戦勃発に伴い、豪によって独領ニューギニアが占領、1920年に国際連盟、独領ニューギニアの統治が豪に委任、1942年に日本軍が進駐、1945年に日本軍が降伏、豪州によって統治されました。

1946年に豪州を施政権者とする国連の信託統治地域となり、1964年に住民議会が設置、1973年に内政自治に移行、1975年9月16日に独立しました。

「パプアニューギニア独立国」の国民・宗教・言語について

「パプアニューギニア独立国」の国民について

「パプアニューギニア独立国」の人種割合は、多様な民族によって構成され、主にメラネシア人、パプア人、ネグリト人、ミクロネシア人、ポリネシア人などとなっています。

そのほか、クカクカ族、ラカライ族、ラオ・ブレリ族、エレマ族など多数の少数民族が存在しています。


「パプアニューギニア独立国」の宗教について

「パプアニューギニア独立国」の国家宗教は、国民の約95パーセント以上がキリスト教で、主な宗派はローマ・カトリックが約27.1パーセント、ルーテル教会が約19.5パーセント、合同教会が約11.5パーセント、アドベンチスト教会が約10.1パーセント、ペンテコステ派が約8.6パーセントとなっています。

一方、中小の村落などでは自然崇拝も根強く残っており、人の死や病気や事故などの不幸は魔女のせいだと、呪術師が魔女と認定した罪のない女性を火あぶりにする「魔女狩り」の風習が残っています。

これらは犯罪であり、政府は魔女狩りを含む「黒魔術」による報復を法規制するなどの対策をとっているが、貧困と教育の不備にあえぐ地域では根絶に至っていません。

「パプアニューギニア独立国」の言語について

「パプアニューギニア独立国」の公用語は、英語で、教育、テレビ、ラジオ、新聞などで使用されています。

また、共通語として、旧ニューギニア地域で主に使われているトク・ピシンと、旧パプア地域で主に使われているヒリモツ語があります。

首都のポートモレスビーはモツ語圏であすが、他地域からの移住者の増加に伴い、トク・ピジンの使用が広まっており、国会では、英語、トク・ピジン、ヒリモツの3つの共通語を使うことが許可され、それぞれの言語に同時通訳されています。

そんなパプアニューギニアは、世界で最も言語の豊富な国といわれており、世界で最も言語の消滅の危険が高いといわれています。

険しい山岳地帯、湿地帯に阻まれて部族間の交渉が少なかったこともあり、小さなコミュニティが独自の文化・言語を発達させ、人口が600万人に対して、言語の数は約800以上にもなります。

そのうち約130の言語の話者が200人以下であり、約290の言語の話者が1000人以下で、首都ポートモレスビーで話されるピジン語であるトク・ピシンとヒリモツ語の勢力は強く、隣接する地域で話されるコイアリ語を圧倒しており、セピック川下流で話されているイマス語も危うい状態です。

約16パーセントはオーストロネシアン言語に属し、他の南太平洋の言語と共通する単語や文法を持ち、これらの言語は島嶼部やニューギニア本島の海岸沿いに多く見られ、モトゥ語、クアヌア語、ハリア語などが挙げられます。

その他の約84パーセントは、一般的に非オーストロネシアン言語と呼ばれ、大きく13のグループに分けられるが、単語や文法など、相互関連性はほとんどありません。

パプア諸語のうち最も大きなグループはトランス・ニューギニア語族であり、エンガ語派のエンガ語、フリ語やチンブ・ワギ語派のメルパ語などが挙げられる。これらの言語が、どの時代にどこから入ってきてどのように発達したのかは大きな謎です。

「パプアニューギニア独立国」の経済状況について

「パプアニューギニア独立国」の通貨は、キナとトヤで、GDPは約248億米ドルで、世界106位です。そして、一人当たりのGDPは約2,684.77米ドルで、世界134位です。

「パプアニューギニア独立国」の貿易について

「パプアニューギニア独立国」の貿易相手は主に、輸出がオーストラリア、中国、日本、シンガポールで、輸入がオーストラリア、中国、シンガポール、マレーシア、台湾となっています。

「パプアニューギニア独立国」の主な輸出品目は、液化天然ガス、金、原油、銅、ココア、コーヒー、木材、パーム油で、輸入品目は、石油、機械類、コメ、自動車、衣類です。


「パプアニューギニア独立国」の政治・政策について

政治体制について

「パプアニューギニア独立国」は、立憲共和制で、議会は一院制、議員数は111名で任期は5年です。

「パプアニューギニア独立国」の政策

「パプアニューギニア独立国」は、2007年6月から7月にかけて総選挙が行われた結果、与党の国民同盟党(NA)が再び勝利し、ソマレ首相が再任され、新政権が発足されました。

2011年8月、4月以降シンガポールで病気療養中であったソマレ首相の不在中に、野党と一部の与党議員が同調して、人民国民会議党(PNC)のオニール氏が首相に選出され、野党であったPNG党のナマ党首が副首相に就任し、オニール内閣が発足されました。

2011年12月、最高裁判所がオニール首相選出プロセスを違憲と判断、ソマレ首相の復帰が指示、ソマレ側、オニール側いずれもが正統な政府であることを主張していますが、実質的に政府として機能しているのはオニール政権であり、議会、行政機関についてもオニール政権の下で機能していました。

2012年7月に総選挙が実施され、、オニール首相が党首を務める人民国民会議党が最大議席を獲得、2012年8月、オニール首相が議会の圧倒的多数の支持を得て首相に再選されました。

2017年6月から7月の総選挙においては、オニール首相率いる与党連合が大幅に議席を減らしたものの過半数を維持し、オニール首相が賛成多数で再選、その後野党からの合流が続き、2019年4月まで安定した政権が運営されました。

2019年4月末頃から、オニール首相に不満を持つ閣僚を含む国会議員の与党からの離脱や内閣不信任案の提出等によって内政状況が不安定化しました。

5月下旬、更に多数の国会議員が与党を離脱したことを受け、オニール首相が辞任を表明、首相選出の投票が行われ、マラペ前金融相が首相に選出されました。

「パプアニューギニア独立国」の元首・首相・外相について

「パプアニューギニア独立国」の元首について

「パプアニューギニア独立国」の元首は、エリザベス二世女王(英国女王)とボブ・ダダイ総督です。

「パプアニューギニア独立国」の首相・外相について

「パプアニューギニア独立国」の首相は、ジェームス・マラペで、外務国際貿易相は、ソロイ・エオエです。

「パプアニューギニア独立国」の国防・軍事制度・兵役について

「パプアニューギニア独立国」は、旧宗主国であり圧倒的に最大の援助国・貿易相手国である豪州との対等な関係の促進、国境を接しているインドネシアとの友好関係の維持、近隣諸国との連携強化等が引き続き外交の機軸とされています。

また、アジア太平洋地域の一員として、日本をはじめとするアジア諸国との関係強化、同地域内での多国間外交にも力が注がれており、太平洋島嶼地域で唯一のAPEC加盟国となっています。

また、太平洋島嶼地域の大国として、太平洋諸島フォーラム(PIF)において強い発言力を有し、地域のリーダーとして独自の外交が展開され、2015年の9月から2016年9月までPIF議長国で、2018年のAPECでは議長国を務めました。

国防は、予算は、2019年現在、約269百万キナで、兵役は、志願兵制度、兵力は、兵員規模が約4,900人で、その内訳は、陸軍が約4,000人、海軍が約500人、空軍が約400人となってます。

「パプアニューギニア独立国」と「日本」の関係は?

「パプアニューギニア独立国」と「日本」の政治関係は、1975年1月にポートモレスビーに日本側総領事館が開設、1975年9月に独立と同時に外交関係が樹立、1975年12月に在パプアニューギニア日本大使館が開設、1976年4月に在パプアニューギニア大使館に初代大使が赴任しました。

経済関係は、貿易額は、2020年度現在、パプアニューギニアへの輸出が約161.6億円、パプアニューギニアからの輸入は2,306.3億円で、駐在日本企業数は、2020年10月現在、14社です。

在留邦人数は、2020年10月現在、123名で、在日パプアニューギニア人数は、2020年6月、54名となっています。

まとめ

以上、国特集「パプアニューギニア独立国」でした。

ちなみに、「パプアニューギニア独立国」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「166位」でした。


FIFAデータ

https://fifaranking.net/ranking/

本記事は、2023年4月21日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

気に入ったら是非フォローお願いします!
NO IMAGE

第一回 公務員川柳 2019

公務員総研が主催の、日本で働く「公務員」をテーマにした「川柳」を募集し、世に発信する企画です。

CTR IMG