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【目指せ!外交官】ラテンアメリカ最大の領土・人口を擁する「ブラジル連邦共和国」の基礎知識(2021年7月調査情報)

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目次

「ブラジル連邦共和国」ってどんな国?

「ブラジル連邦共和国」の正式名称は正式名称はポルトガル語で、「República Federativa do Brasil(ヘプブリカ・フェデラチヴァ・ドゥ・ブラズィウ)」、英語では「Federative Republic of Brazil」です。

漢字では「伯剌西爾」と表記し、その他「巴西、伯西児、伯西爾、伯拉西、伯剌西利、巴悉、白来斉耳、武剌斉里、武良尻、巴西爾、巴拉西利」などとも表記されます。

「ブラジル連邦共和国」の広さ 面積・場所について

「ブラジル連邦共和国」の面積は約851.2万平方キロメートルで、日本の約22.5倍程度の面積です。

「ブラジル連邦共和国」の場所は、南アメリカにあり、ウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイ、ボリビア、ペルー、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナと国境を接しています。

「ブラジル連邦共和国」の首都について

「ブラジル連邦共和国」の首都は「ブラジリア」で、「ブラジリア」は、ブラジル中部の標高約1,100mの高原地帯に建設された計画都市です。

「ブラジリア」の人口は、2008年現在、約245万5,903人です。

「ブラジル連邦共和国」の人口について

「ブラジル連邦共和国」の人口は、世界銀行が2017年に調べた時点で約2億947万人であり、人口密度は、約24.83人で、第154位です。

「ブラジル連邦共和国」の成り立ちについて

「ブラジル連邦共和国」は、1500年にポルトガル人カブラルによるブラジルを発見、1822年にポルトガルより独立し、1889年に共和制が樹立、1964年にカステロ・ブランコ軍事政権が樹立しました。

1985年3月に民政移管し、サルネイ政権が発足、1988年10月に新憲法が公布、1995年1月にカルドーゾ政権が成立、1999年1月に第2期カルドーゾ政権が成立、2003年1月にルーラ政権が成立しました。

2007年1月に第2期ルーラ政権が成立、2011年1月にルセーフ政権が成立、2015年1月に第2期ルセーフ政権が成立、2016年8月にテメル政権が成立、2019年1月にボルソナーロ政権が成立しました。

「ブラジル連邦共和国」の国民・宗教・言語について

「ブラジル連邦共和国」の国民について

「ブラジル連邦共和国」の人種割合は、大きく4つのグループに分かれています。


トゥピー・グアラニー語族の言葉を話すグアラニー人、アマゾン先住民などの先住民、植民当時のポルトガル系、アフリカ系ブラジル人などのアフリカからの黒人奴隷の子孫、そして19世紀半ばからブラジルに定住するためにポルトガル以外のヨーロッパ、中近東、日本を中心としたアジア諸国からやってきた移民です。

北東部はアフリカ系ブラジル人やムラート(白人と黒人との混血)が多く、南部はおもにドイツ系やポーランド系、ウクライナ系をはじめとする中東欧系住民が、南西部はイタリア系やスペイン系、ポルトガル系、アラブ系、日系をはじめとして、サンパウロ州のコーヒーブームにより現存するほぼすべてのエスニシティの移民が流入していたなど、地域差も見られます。

なお、白人人口は、半数を割り込み、「黒人」「混血」が過半数を占めています。

「ブラジル連邦共和国」の宗教について

「ブラジル連邦共和国」の国家宗教は、カトリックで、国民の約73パーセントがカトリック信者です。

このうち、プロテスタントの信者は人口の約15.4パーセントとなっており、プロテスタント信者も、1970年代より伝統的なルター派、プレスビテリアン、バプティストなどが増加し、近年はペンテコステ派やネオペンテコステ派も増加しています。

非キリスト教の少数宗教としてはマクンバ、バトゥーケ、カンドンブレ、ウンバンダなどアフリカの宗教に起原するアフロ・ブラジル宗教があります。

ブラジルのイスラム教は、アフリカからの黒人奴隷のイスラーム教徒によってもたらされましたが、現在ではおもにアラブ系ブラジル人の移民によって信仰されており、約55のモスクとムスリムの宗教センターがあると見積もられています。

アジアからも仏教、神道、道教やさまざまな新宗教などがもたらされていますが、日系人の大半がカトリック信者で、1923年から1940年まで、五島出身のドミンゴス中村長八神父がサンパウロ州を中心に、日本人・日系人の間で初めて日本人カトリック宣教師として活躍しました。

日本発祥の宗教として創価学会の会員も存在しますが、信者の大部分はブラジル生まれの非日系、非アジア系人で、このほか、世界救世教、立正佼成会、霊友会、生長の家や統一教会(韓国起源)などが布教活動をしており、無宗教者は人口の約7.3パーセントとなっています。

「ブラジル連邦共和国」の言語について

「ブラジル連邦共和国」の公用語は、ポルトガル語で、ブラジル生まれの国民のほとんどにとっての母語でもあります。

ただし、ブラジルで使われるポルトガル語は語彙の面でアフリカやインディオの影響を受けているため、ブラジル・ポルトガル語と言われるほど本国ポルトガルのイベリア・ポルトガル語とは多少異なっています。

なお、ブラジルにおける外国からの移民第1世代の中には、イタリア語やドイツ語、日本語や中国語なども使う者も多く、ブラジル生まれの2世以降においても家庭や各種教育機関においてこれらの言語を習得し、これらの言語に堪能な場合が少なくなくなりません。

ドイツ語は、南部のテウト・ブラジレイロたちに6世まで受け継がれて話されています。

また、北部イタリア移民の言語であるタリアンやヴェネトと呼ばれるスイスの一部にも及ぶ北部イタリア語が、パラナおよびサンタ・カタリーナ東部からリオ・グランデ・ド・スーウ(以下南大河州)にかけて強く残り、北部ドイツからポーランドにおけるポメラノ語は、エスピリト・サント、サンタ・カタリーナ、南大河州で使用されています。

ドイツ西部のフランス国境付近の言語であるフンスルキッシュ語は、南大河州のサン・レオポルドやサンタ・クルス・ド・スーウ、ベナンシオ・アイレスといった各市にってます。


リオ・グランデ・ド・スーウ州最南部のウルグアイ国境で、ウルグアイのリベラ市とつながっているサンターナ・ド・リヴラメントでは、リオプラテンセ・スペイン語とブラジル・ポルトガル語のクレオール言語であるポルトゥニョール・リヴェレンセが話されています。

日本語は、コロニア語とよばれるブラジルの方言が話され、中国語は大部分が方言で、中国標準語である普通話を話せる人はいますが、そう多くはありません。

また、インディオの言語は180近く存在すると見積もられており、トゥピナンバー系の言語のひとつであるニェエンガトゥ語は、特にリオ・ネグロの上流、サンガブリエル・ダ・カショエイラでは日常語となっています。

グアラニー語は、MBYA、NHANDEVA、KAIOWAの3語族に大別されるが、エスピリト・サント、リオ、サンパウロ、南部3州、マット・グロッソ・ド・スーウの各州において約3万人が話す言語です。

アフリカ系言語であるカフンド語は、ミナス・ジェライスの中西部のジラ・ダ・タバチンガの奴隷博物館、サンパウロのサウト・デ・ピラポーラ市に残っており、ブラジル最北端のオヤポッケ地方ではインディオ語やアフリカ語、フランス語の交じり合ったカリプナ語などがあります。

「ブラジル連邦共和国」の経済状況について

「ブラジル連邦共和国」の通貨は、レアルで、GDPは約1兆8,850億米ドル…億米ドルで、世界12位です。そして、一人当たりのGDPは約6,783.05米ドルで、世界84位です。

「ブラジル連邦共和国」の貿易について

「ブラジル連邦共和国」の貿易相手は主に、輸出が中国、米国、アルゼンチン、オランダ、チリ、ドイツ、スペイン、メキシコ、日本で、輸入が中国、米国、アルゼンチン、ドイツ、韓国、メキシコ、イタリア、日本、フランスとなっています。

「ブラジル連邦共和国」の主な輸出品目は、大豆、鉄鉱石、原油、乗用車、航空機、商用車、粗糖、木材パルプ、鉄鋼半製品などです。

また、輸入品目は、工業原材料、資本財付属品、輸送用機器付属品、医薬品、食料品、家庭用機械器具、石油および燃料、工業用機械、輸送機器などとなっています。

「ブラジル連邦共和国」の政治・政策について

政治体制について

「ブラジル連邦共和国」は、連邦共和制・大統領制です。

「ブラジル連邦共和国」の政策

「ブラジル連邦共和国」は、1995年~2002年のカルドーゾ政権においては、ハイパー・インフレの収束による経済安定を実現しています。

2003年1月に貧困の解決と経済成長の回復を掲げ、ルーラ大統領の労働者党(PT)政権が発足されました。

2011年に発足したルセーフ政権は、ルーラ前大統領の政策継続を基調としましたが、2015年後半から不正会計処理を事由としたルセーフ大統領弾劾の動きが活発化し、2016年8月末には大統領職を罷免されました。

2016年8月に発足したテメル政権は、主に財政健全化、労働制度改革、政治改革・選挙制度見直しに取り組み、2019年1月にはボルソナーロ政権が発足されました。

「ブラジル連邦共和国」の元首・首相・外相について

「ブラジル連邦共和国」の元首について

「ブラジル連邦共和国」の元首は、ジャイル・メシアス・ボルソナーロ大統領

「ブラジル連邦共和国」の首相・外相について

「ブラジル連邦共和国」の首相は、不在で、外相は、カルロス・アルベルト・フランコ・フランサです。

「ブラジル連邦共和国」の国防・軍事制度・兵役について

「ブラジル連邦共和国」は、外交基本方針として、グローバルで活発な外交展開を目指しており、国連改革、WTO、環境・気候変動、G20等の地球的規模の問題に積極的に関与しています。

現在は、途上国を重視した外交を転換し、米国や日本等との関係強化に転換し、地域統合の進展に貢献し、1995年1月に関税同盟としてメルコスールが発足され、EU等との自由貿易市場を追求しています。

軍事力は、2018年現在、予算は約280億ドル、兵役は徴兵制で、兵力は、陸軍が約19万8000人、海軍が約6万9000人、空軍が約6万7500人です。


「ブラジル連邦共和国」と「日本」の関係は?

「ブラジル連邦共和国」と「日本」の政治関係は、1895年11月の修好通商航海条約調印をもって外交関係が樹立、ブラジル移住は1908年、笠戸丸による移住をもって開始されました。

日本は、ブラジル移住100周年にあたる2008年を「日本ブラジル交流年」として祝賀し、2015年は日ブラジル外交関係樹立120周年を迎えました。

海外で最大の日系社会(約200万人)で、活発な要人往来等伝統的に強い友好関係を築いています。

更に、2014年以降二国間関係を戦略的グローバル・パートナーシップと位置づけ、政治、経済、人的交流のみならず治安、防災、刑事司法、環境、教育等、幅広い分野で二国間協力が進展しており、マルチの分野では安保理改革等で連携しています。

経済関係は、二国間貿易において、2019年現在、対日輸出の主要品目は、鉄鉱石、肉類、農産物、非鉄金属、化学製品などで、対日輸入の主要品目は、自動車部品、二輪車部品、工具、事務機器などです。

貿易額は、日本への輸出は、2019年現在、約54.3億ドル、日本からの輸入は、約40.9億ドルとなっています。

在留邦人数は、2018年10月現在、51,307名、在日当該国人数は、2019年現在、208,857人です。

まとめ

以上、国特集「ブラジル連邦共和国」でした。

ちなみに、「ブラジル連邦共和国」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「3位」でした。

FIFAデータ

https://fifaranking.net/ranking/

本記事は、2023年5月13日時点調査または公開された情報です。
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この記事を書いた人

2021年に公務員総合研究所に入所した新人研究員。

好きな言葉は、「つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの」

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