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【目指せ!外交官】2015年4月まで「グルジア」だった「ジョージア」の基礎知識(2021年6月調査情報)

世界の国特集、今回紹介するのは、南コーカサスにある共和制国家である「ジョージア」です。

「ジョージア」は、北側にロシア、南側にトルコ、アルメニア、アゼルバイジャンと隣接する国です。

外交官になるなら押さえておきたい国の基本知識です。


「ジョージア」ってどんな国?

「ジョージア」の正式名称はグルジア語で「საქართველო」、英語では「Georgia」です。漢字では「草支亜」と表記し、その他「熱阿而入亜」などとも表記されます。

「ジョージア」の広さ 面積・場所について

「ジョージア」の面積は約6万9,700平方キロメートルで、日本の約5分の1の大きさです。

「ジョージア」の場所は、南コーカサスにあり、北側にロシア、南側にトルコ、アルメニア、アゼルバイジャンと隣接しています。

「ジョージア」の首都について

「ジョージア」の首都は「トビリシ」で、「トビリシ」はは、ジョージアの東部、クラ川の河畔に広がり、三方を山や小高い丘に囲まれています。

「トビリシ」の人口は、2014年現在、約110万人です。

「ジョージア」の人口について

「ジョージア」の人口は、国連人口基金が2020年に調べた時点で約400万人であり、人口密度は、約53.14人で、第123位です。

「ジョージア」の成り立ちについて

「ジョージア」は、前6世紀に西ジョージアにコルキス王国が成立、前4世紀~3世紀に東ジョージアにイベリア(カルトリ)王国が成立、4世紀にイベリア(カルトリ)王国がキリスト教を国教化し、ジョージア文字が考案されました。

562年に西ジョージア、ビザンツ帝国により併合、6世紀に東ジョージア、サーサーン朝ペルシアにより征服、7世紀後半に東ジョージア、アラブによって征服、975年にバグラト朝が成立、タマラ女王のもとバグラト朝最盛期、南コーカサス全域が領有されました。

13世紀以降に数次にわたる外敵が侵入、国土が疲弊、16世紀以降にオスマン朝とサファヴィー朝により東西に分割、1783年にロシア帝国、東ジョージアのカルトリ・カヘティア王国が保護国化、1801年に東ジョージア、ロシアが併合されました。

19世紀前半に西ジョージアの諸地方、漸次ロシアが併合、1844年にロシア帝国、チフリスにカフカース総督府が設置、1878年にアジャリア併合によりジョージア制圧が完了、1918年5月にジョージア・メンシェヴィキによりジョージア共和国独立が宣言されました。

1921年2月に赤軍チフリスが入城、ジョージア・ソビエト社会主義共和国が成立、1922年にアルメニア、アゼルバイジャンと共にザカフカス社会主義連邦ソビエト共和国が形成、ソ連邦結成に参加、1956年にトビリシ事件が発生、1989年4月にトビリシ事件が発生しました。


1991年4月9日に独立宣言、1991年5月にガムサフルディアが初代大統領に当選、1992年1月6日に反ガムサフルディア派、大統領官邸が占拠、ガムサフルディア大統領、ジョージアから脱出しました。

1992年2月に国家評議会が創設、シェヴァルナゼ元ソ連外相が帰国し、国家評議会議長に就任、1995年11月にシェヴァルナゼ大統領が就任、2003年11月に野党勢力が議会が占拠、シェヴァルナゼ大統領が辞任、2004年1月にサーカシヴィリ大統領が就任しました。

2007年11月に反政府デモ隊と治安当局の衝突により多数の負傷者が出たことを受け、非常事態令が発令、2008年1月に大統領選挙を繰り上げることで事態は収拾、2008年1月にサーカシヴィリ大統領が再選しました。

2008年8月にジョージア軍と南オセチア軍の軍事衝突にロシアが介入、ロシアは南オセチア及びアブハジアの独立を一方的に承認、2012年10月に議会選挙にて野党「ジョージアの夢」が勝利、イヴァニシヴィリ首相率いる新政府が発足されました。

2013年10月に大統領選挙が行われ、与党連合「ジョージアの夢」が立てたマルグヴェラシヴィリ候補が当選、2013年11月に首相と議会の権限を強化する憲法改正が発効(実権が大統領から首相に移行)、マルグヴェラシヴィリ大統領が就任、ガリバシヴィリ内務大臣が首相に就任しました。

2015年12月にガリバシヴィリ首相が辞任し、クヴィリカシヴィリ首相が就任、2016年10月に議会選挙で与党「ジョージアの夢・民主ジョージア」が圧勝し、4分の3以上の議席を獲得、2018年6月にクヴィリカシヴィリ首相が辞任、バフタゼ首相が就任しました。

2018年11月に大統領選挙が行われ、独立候補のズラビシヴィリ候補が当選、12月に就任、2019年9月にバフタゼ首相が辞任し、ガハリア首相が就任、2020年10月に議会選挙で与党「ジョージアの夢・民主ジョージア」が全議席の6割を獲得、2021年2月にガハリア首相が辞任し、ガリバシヴィリ首相が就任しました。

「ジョージア」の国民・宗教・言語について

「ジョージア」の国民について

「ジョージア」の人種割合は、住民の多くはカルトヴェリ人で約86.8%で、そのほか、アルメニア人、ロシア人、アゼルバイジャン人、オセット人、アブハズ人、ギリシャ人、ユダヤ人などがいます。

ギリシャ人には、もともとアナトリア半島の黒海沿岸地域に居住し、20世紀初頭のトルコ革命に伴う混乱時に隣国グルジアへ避難してきたポントス人などが含まれています。

また、アジャリア自治共和国のアジャール人など、イスラム教を信仰しているジョージア人も存在しています。

なお、「グルジーム」と称される世界最古のユダヤ人は1970年代には10万人を数えたが、大半がイスラエルに移住し、現在では1 – 2万人程度まで減少しています。

「ジョージア」の宗教について

「ジョージア」の国家宗教は、キリスト教グルジア正教会に所属する正教徒が約75%、イスラム教徒が約11%です。。

「ジョージア」の言語について

「ジョージア」の公用語は、公用語はカルトヴェリ語族のグルジア語が約71%で、次いでロシア語が約9%、アルメニア語が約7%、アゼルバイジャン語が約6%となっています。

このほか、アブハズ語、オセット語、グルジン語なども使われており、統計上では同じカルトヴェリ語族としてグルジア語話者に含まれることも多いスヴァン語、メグレル語、ラズ語も使われているなど、多言語国家となっています。

反露感情が強い国民とされるが、実際にはソ連時代に普及したロシア語は広範に使われており、独立以降のグルジア語統制への反発などから一部地域では異民族間の共通語として機能しています。


「ジョージア」の経済状況について

「ジョージア」の通貨はラリで、GDPは約177.4億米ドルで、世界120位です。そして、一人当たりのGDPは約4,247.94米ドルで、世界105位です。

「ジョージア」の貿易について

「ジョージア」の貿易相手は主に、輸出が。EU諸国、アゼルバイジャン、ロシア、アルメニア、ブルガリア、輸入が、EU諸国、トルコ、ロシア、中国、アメリカとなっています。

「ジョージア」の主な輸出品目は、自動車、銅鉱、合金鉄、ワイン、医薬品で、輸入品目は、自動車、石油、銅鉱、医薬品、石油ガス・その他ガス状炭化水素、電話機です。

「ジョージア」の政治・政策について

政治体制について

「ジョージア」は、共和制で、議会は、一人制で、定数150議席、任期は4年です。

「ジョージア」の元首・首相・外相について

「ジョージア」の元首について

「ジョージア」の元首は、サロメ・ズラビシヴィリ大統領です。

「ジョージア」の首相・外相について

「ジョージア」の首相は、イラクリ・ガリバシヴィリで、外相は、ダヴィト・ザルカリアニです。

「ジョージア」の国防・軍事制度・兵役について

「ジョージア」は、 ジョージアは、EU・NATO加盟を外交の優先課題としており、トルコ・アゼルバイジャンとの地域協力やGUAM内の地域協力にも積極的です。

ロシアとは、アブハジアおよび南オセチア問題、ジョージアのNATO加盟に向けた動き等を背景に緊張関係が続く中、2008年8月、ジョージア軍と南オセチア軍の軍事衝突にロシアが介入したことで、緊張は武力紛争に発展しています。

EU等の仲介により停戦したものの、ロシアが南オセチアおよびアブハジアの独立を一方的に承認するとジョージアはロシアとの外交関係を断絶しました。

2012年10月の議会選挙後発足したイヴァニシヴィリ政権は、ロシアとの関係改善に向けて、「対露関係特別代表」のポストが新設、同年12月からロシアとの対話が再開されました。

2013年11月に発足したマルグヴェラシヴィリ政権はこの対話路線が維持されつつも、欧州への統合を基本的外交政策としており、現ガリバシヴィリ政権がそれを引き継がれています。

軍事力は、2021年現在、総兵力が約20,650人で、その内訳は、陸軍が約19,050人、国家警備隊が約1,600人、準兵力が約5,400人です。

「ジョージア」と「日本」の関係は?

「ジョージア」と「日本」の政治関係は、国家承認日が1992年4月3日、外交関係開設日が1992年8月3日、在ジョージア日本大使館開設日が2009年1月1日、在ジョージア大使館開設が2007年2月、日本における国名呼称を「グルジア」から「ジョージア」へ変更が2015年4月22日です。

経済関係は、日本の対ジョージア貿易については、2019年現在、輸出が約367.1億円で、主な品目は、自動車、ゴムタイヤおよびチューブ、一般機械で、輸入が約23.8億円で、主な品目は、衣類、金属鉱及びくず、アルミニウム及び同合金、化学製品、ワインです。

文化関係は、2019年度までで、一般および草の根文化無償資金協力は計8件で約計1.14億円で、最近の事例は、2008年度にトビリシ国立大学日本語学習機材整備計画で1,870万円、2016年度にトビリシ自由大学日本語教育機材整備計画で約887万円、

2019年度 イリア大学日本センター機材整備計画で約120万円との実績があります。

在留邦人数は、2019年10月現在で93人、在日当該国人数は、2020年6月現在で73人です。

まとめ

以上、国特集「ジョージア」でした。

ちなみに、「ジョージア」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「89位」でした。


 

 

本記事は、2023年1月7日時点調査または公開された情報です。
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