国家公務員・地方公務員ともにさまざまな職に応じて、採用試験が用意されています。
本ページでは、地方公務員採用試験の「東京都職員Ⅰ類B」の中で、専門的な職種で必要な資格や免許の所持者を対象にした試験区分「福祉」「衛生監視」「栄養士」「獣医」「薬剤」について解説します。
地方公務員「東京都職員Ⅰ類B」の採用試験について
東京都職員Ⅰ類B採用試験は、大学卒業者を対象にした採用試験区分です。別に東京都職員採用試験はⅠ類Aは大学院卒者向け、Ⅱ類は大学卒者向け、Ⅲ類は高卒者向けで構成されます。
一般的に他ではⅠ類が上級職採用試験、Ⅱ類が中級職採用試験にあたります。
筆記試験の出題程度は大学卒業程度です。
「東京都職員Ⅰ類B」採用試験の区分について
試験の区分については、職種によって分かれており、行政、土木、建築、機械、電気、環境検査、林業、畜産、水産、造園、心理、福祉A、福祉C、衛生監視、栄養士、獣医、薬剤A、薬剤Bがあります。
この中で、複数の区分を受験することはできませんが、東京都職員Ⅰ類A採用試験との併願はできます。
平成30年度地方公務員採用試験「東京都職員Ⅰ類A」の試験日程
平成30年度 地方公務員採用試験の「東京都職員Ⅰ類A」の試験日程・内容のお知らせです。
それぞれの職務内容により、東京都の知事部局、交通局、水道局、下水道局、行政委員会、学校、産業労働局、建設局、福祉保健局、病院経営本部などに配属されます。
「東京都職員Ⅰ類B」(福祉・衛生監視・栄養士・獣医・薬剤)採用試験の受験資格について
受験資格については、試験区分によって異なります。必要な資格・免許については、第一次試験合格発表後に証明書等の提示があります。
【区分:福祉A・福祉C】
福祉A・福祉Cについて、受験資格には、「22歳以上29歳未満」(平成31年4月1日現在)の年齢制限があります。日本国籍の有無は関係ありません。また、次のいずれかの資格が必要となります。
<必要資格>
・社会福祉士(高齢者や障害者等のサポートを行うための、厚生労働省が所管する国家資格です。)
・介護福祉士(高齢者や認知症の方の生活介護を行うための、厚生労働省が所管する国家資格です。)
・精神保健福祉士(精神上障害がある方やその家族のサポートを行うための、厚生労働省が所管する国家資格です。)
・保育士(児童の保育やその保護者の指導を行うための、厚生労働省が所管する国家資格です。)
・児童指導員(任用資格を満たし公務員等採用試験に合格後、児童福祉施設に配属され得られる資格です。)
・児童自立支援専門員(任用資格を満たし公務員等採用試験に合格後、児童自立支援施設に配属され得られる資格です。)
【区分:衛生監視】
衛生監視について、受験資格には、日本国籍を有する者で「22歳以上29歳未満」(平成31年4月1日現在)の年齢制限があります。また、次のいずれかの資格が必要となります。
<必要資格>
(1)大学において医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学又は農芸化学の課程を修めて卒業した(もしくは見込みの)者
(2)都道府県知事の登録を受けた食品衛生監視員の養成施設において、所定の過程を修了した(もしくは見込みの)者
(3)大学または高等専門学校において衛生工学の過程を修めて卒業した(もしくは見込みの)者
(4)医師、歯科医師、薬剤師、獣医師の免許を有する者(見込みは含まない)
【区分:栄養士】
栄養士について、受験資格には、「22歳以上29歳未満」(平成31年4月1日現在)の年齢制限と、「栄養士の免許」が必要です。日本国籍の有無は関係ありません。
栄養士の免許は、栄養士国家試験に合格もしくは栄養士養成施設を卒業し、住所地の都道府県庁や保健所等へ申請し交付されます。
【区分:獣医】
獣医について、受験資格には、日本国籍を有する者で「24歳以上29歳未満」(平成31年4月1日現在)の年齢制限と、「獣医師の免許」が必要です。
獣医師の免許は、獣医師国家試験に合格後、農林水産大臣へ申請し交付されます。
【区分:薬剤A・薬剤B】
薬剤A・薬剤Bについて、受験資格には、「24歳以上29歳未満」(平成31年4月1日現在)の年齢制限と、「薬剤師の免許」が必要です。薬剤Aは日本国籍の有無は関係ありませんが、薬剤Bは日本国籍を有する者が受験できます。
薬剤師の免許は、薬剤師国家試験に合格後、住所地の都道府県庁や保健所へ申請し交付されます。
「東京都職員Ⅰ類B」資格要専門職の試験日程・内容について
専門的な職種で資格や免許の所持者を対象にした試験区分「福祉」「衛生監視」「栄養士」「獣医」「薬剤」の採用試験についてです。
<応募受付期間>
「東京都職員Ⅰ類B」採用試験の申込方法は次の2種類あります。
▼インターネットによる申込
受付期間は、2018年4月3日(火)10:00~4月9日(月)15:00です。受信有効です。
▼郵送(簡易書留)による申込
受付期間は、2018年4月2日(月)~4月6日(金)の消印有効です。
<第一次試験の日程・内容>
▼試験科目:
>「教養試験」
一般教養について大学卒業程度の五肢択一式の筆記試験です。問題数は40題で、知能分野から24題、知識分野から16題が出題されます。
>「課題式論文」
問題数は1題必須解答となり、解答文字数は1,000字以上1,500字程度です。全試験区分共通です。
>「専門試験」
この試験は高度な専門知識についての記述式試験です。この問題は、次の出題範囲の5題から3題選択し、解答します。出題範囲は、試験区分によって異なります。
【区分:福祉A・福祉C】
出題範囲:社会福祉原論、社会保障論、公的扶助論、地域福祉論、心理学、社会学、法学、医学一般、老人福祉論、障害者福祉論、児童福祉論、社会福祉援助技術、介護概論
【区分:衛生監視】
出題範囲:公衆衛生学、微生物学、食品化学、食品衛生学、有機化学、食品製造学、環境衛生学、衛生試験法、衛生工学
【区分:栄養士】
出題範囲:公衆衛生学、解剖生理学、生化学、病理学、食品学、食品加工学、食品衛生学、栄養学、栄養教育論、臨床栄養学、公衆栄養学、調理学、給食経営管理論
【区分:獣医】
出題範囲:獣医公衆衛生学(人獣共通感染症学、食品衛生学、疫学)獣医伝染病学、獣医薬理学、実験動物学、毒性学、獣医寄生虫学、獣医微生物学、獣医生理学、獣医生理科学、呪医解剖学、獣医病理学、獣医内科学(診断学含む)、獣医外科学、獣医衛生学、獣医臨床繁殖学
【区分:薬剤A・薬剤B】
出題範囲:物理・化学・生物、衛生、薬理、薬剤、病態・薬物治療、法規・制度・倫理、実務
▼試験日:2018年5月6日(日)
▼合格発表日:2018年6月6日(水)10:00
なお、合格について、「教養試験」「課題式論文」「専門試験」の総合成績で決定されますが、試験科目の1つでも、一定基準以下の成績があると、不合格になる場合があります。
<第二次試験の日程・内容>
▼試験種目:「口述試験」
この試験は人物についての個別面接です。試験当日、面接シートまたはエントリーシートの提出があります。
▼試験日:2018年6月21日(木)~29日(金)
▼最終合格者発表日:2018年7月20日(金)10:00
東京都Ⅰ類B専門職(資格要)の業務紹介ページについて
東京都ホームページに職員採用専用サイトが設けられていて、東京都Ⅰ類B専門職(資格要)に該当する福祉・衛生監視・栄養士・獣医・薬剤等の紹介があります。
この他の専門職種である看護師や保健師等についても、採用情報が掲載されている各局のリンク先があります。
> 東京都職員採用サイト:都庁の専門的職種、その他採用職種について
http://www.saiyou2.metro.tokyo.jp/pc/recruit/job.html
次のページには、専門職で活躍されている職員の紹介があります。
>東京都職員採用サイト: 職員紹介(担当業務の内容や魅力などについて)
http://www.saiyou2.metro.tokyo.jp/pc/person/
(一例)
・人と動物との調和のとれた社会に(獣医)
・医薬品や医療機器の安心・安全を守る!(薬剤B)
・子供とともに未来の自立へ(福祉)
・”食”で子供たちの未来を支える!!(栄養士)
また、都庁の仕事、職場、専門職についてもっと知りたいという方は、直接都庁職員と話ができる「都庁ナビゲータ制度」を活用ください。座談会やセミナー、インターンシップなども実施されています。
> 東京都職員採用サイト:若手職員と話そう(都庁ナビゲータ制度)
http://www.saiyou2.metro.tokyo.jp/pc/talk/
その他、採用や都庁に関する情報が掲載されていますので、ぜひご覧ください。
まとめ – 採用予定人数
いかがでしたか?
最後に、平成30年度 地方公務員採用試験の「東京都職員Ⅰ類B」(福祉・衛生監視・栄養士・獣医・薬剤)採用予定数についてご案内します。
採用予定数は、福祉A区分が14名、福祉C区分が1名、衛生監視区分が11名、栄養士区分が10名、獣医区分が10名、薬剤A区分が22名、薬剤B区分が8名と発表されています。ただし、採用予定数は変動することがありますので、留意ください。
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