自衛隊の食事時間は1日のスケジュールに組み込まれている
自衛隊は、6:15~7:30に朝食、12:00~13:00に昼食、17:00に夕食の時間が設けられています。
自衛隊の食事は、大きく5種類にわけられます。
駐屯地内の給食をとる場合と、陸上自衛隊の場合は野外での部隊糧食、海上自衛隊の場合は艦艇での給食、戦闘時の糧食、非常時の非常食です。
基本的には、駐屯地内で食事をとる機会が多いのですが、有事の際は野外で食事をとることもあります。
自衛官の摂取カロリーは成人男性の+500キロカロリー!
自衛官の1日あたりの摂取カロリーは約3000キロカロリーだと言われており、厳しい訓練を行う基地では3300キロカロリーを超えるといいます。
成人男性の平均カロリーは2500キロカロリーだと言われており、自衛官の摂取カロリーは成人男性に比べると500キロカロリーも多い計算です。500キロカロリーと言うと、カレーやパスタ、焼きそば1食分と同じほどのカロリーです。つまり、自衛官は、成人男性と比べると約1食分多く食べているのと同じ計算です。
自衛官は、1日を通して厳しい訓練や任務を行うことが多く、消費カロリーも成人男性と比べると多めです。また、強靭な肉体を作り上げるためにも、多くの栄養を摂取しなければなりません。そのため、より多くのカロリーを摂取する必要があります。
駐屯地内の隊員食堂は200~300名収容の大広間
自衛官は、基本的に駐屯地内にある隊員食堂で食事をとります。
隊員食堂は、200~300名程が一度に食事をとれる大規模なフロアになっており、多くの人が席につけるように長机と椅子が設置されています。
食事は、学校給食と同じようにおかずや味噌汁を配ぜん係が配膳してくれるのを受け取ります。ご飯は自由によそうことができるので、人によっては大盛りにしているそうです。
そして、基本的には出された食事は隊員食堂内で食べるよう定められています。ただし、朝食に限っては持ち帰り用の菓子パンとパック牛乳が用意されています。
自衛隊の食事メニューはどんなもの?
自衛隊の食事は、栄養士が考案しており、毎日のメニューが予め決められています。基本的なメニューは、肉じゃがやカレー、焼き魚、ハンバーグなど家庭的なメニューが多いそうです。食堂によっては、季節や栄養士の方の好みが反映されたメニューがでることもあるそうですよ。
とてもボリュームがある食事ですが、自衛隊員1人あたりの食費は850円と一般家庭と同程度に設定されています。また、一般隊員と幹部隊員とで食事内容に差はありません。カレーの日には同じカレーを食べ、ハンバーグの日には同じハンバーグを食べます。
ただし、一般隊員は隊員食堂で食事をとりますが、幹部隊員は幹部食堂という別の場所で食事をとります。
誕生月には特別メニューが提供
自衛隊では、毎月給料日あたりになると「誕生月メニュー」が登場します。
これはその月に誕生日を迎える者のためのお祝いメニューで、赤飯やピザ、生菓子などちょっと豪華なメニューが味わるのです。この誕生月メニューは、その月誕生日を迎える隊員だけでなく、全ての隊員に提供されます。
駐屯地ごとにご当地メニューがある!
全国各地にある自衛隊の隊員食堂には、各地方によってご当地メニューが存在します。
例えば北海度では「帯広豚丼」が、高知県では「カツオのたたき丼」、福岡県の駐屯地では「豚骨ラーメン」が出ることがあるそうです。
こうしたご当地メニューは、是非とも一度は味わってみたいものですね。
海上自衛隊は艦艇ごとに「カレー」のメニューを持っている
海上自衛隊は、艦艇で過ごすことが多くい部隊です。基本的に水中にいることから曜日や時間の流れが地上とは異なるそうです。そんな海上自衛隊では、曜日を認識する手段として金曜日には必ずカレーが振る舞われます。これは旧海軍時代からの伝統です。
そのため、週に1度は登場する海上自衛隊のカレーは美味しいと評判です。艦艇や部署ごとに秘伝のレシピが伝えられており、一口に海上自衛隊のカレーといえども、様々な味のカレーが存在しています。
気になる海上自衛隊のカレーレシピは「海上自衛隊レシピ」のページに掲載されています。各艦隊によりシーフードを使用していたり、牛肉を使用していたり、具材だけでも様々な種類があり、隠し味も「これがあうんだ!」と驚かされるものを使用していることもあります。
長きに渡って作り続けられているレシピなだけに、その味は保障されています。気になる方は、一度レシピを参考にカレーを作ってみてはいかがでしょうか。
> 海上自衛隊のカレーのページ(陸上自衛隊 サイト)
http://www.mod.go.jp/msdf/formal/family/recipe/archive/currey.html
まとめ
今回は、自衛隊の食事事情について解説しました。
1日1人あたり850円と限られた予算ではありますが、厳しい訓練や任務を乗り越えられるように、とてもボリューミーな食事が用意されています。
コメント
コメント一覧 (4件)
“自衛官のハードワークはテレビなどを観て知ってはいたのですが、
食事のカロリー面からもそのハードワークさが伺い知れ、
面白かったです。”
“誕生月メニューやご当地メニューがあるというのは知りませんでした。
自衛隊は厳しく真面目なイメージなので、そういったものを行っているのは意外でした。”
各自衛隊のパイロット等、特殊任務の隊員には別メニューで加給食がつきます。これが結構豪華!
「加給食」に関する情報、ありがとうございました。