「就職氷河期世代支援プログラム」
「就職氷河期世代」は、バブル経済崩壊後の1993年頃~2004年頃に、就職活動がとても厳しい状況に置かれ、満足のいく就職が実現できなかった人が特に多い世代です。
2019年現在では、30代後半から40代になっている「就職氷河期世代」に対して、国は3年間で正規雇用者を30万人増やすことを目指しています。
国の「就職氷河期支援プログラム」については、下記のページもご覧ください。
和歌山県「就職氷河期世代」の採用を発表
和歌山県は、2021年度(令和3年度)に県職員として、「就職氷河期世代」を5名程度採用することを発表しました。
他の職員採用試験とは別枠での採用ですが、採用後には、他の職員の方と同じように、県の各振興局や県税事務所などで勤務を始めます。そして本人の適性に応じて部署の異動もあるようです。
和歌山県の「就職氷河期世代」採用試験の受験条件
和歌山県の「就職氷河期世代」を対象にした職員採用試験を受験できるのは、1975年(昭和50年)4月2日~85年(昭和60年)4月1日生まれまでの方で、学歴は不問です。
採用される2021年4月の時点で、過去1年間に正規雇用で就労していないことと、それまでに正規雇用で働いた期間があわせて3年以下だということも、受験の条件になるようです。
2020年度に、大学卒業程度の難易度の教養試験と、面接や論文などを組み合わせた採用試験が行われる予定で、和歌山県では募集要項の詳細が決まり次第、正式な発表がある予定です。
和歌山県の「就職氷河期世代採用試験」について興味がある方は、和歌山県のホームページで最新情報をチェックすることがおすすめです。
参考:和歌山県ホームページ
https://www.pref.wakayama.lg.jp/index.html
他県での「就職氷河期世代」の採用例
和歌山県以外では、愛知県が2016年から毎年「就職氷河期世代」を対象にした職員採用試験を行なっています。
また、兵庫県宝塚市でも2019年9月に「就職氷河期世代」を対象とした職員採用試験の1次試験が行われ、定員3名に対して、およそ1600人以上の方が受験したという、まさに殺到という状態になりました。
このような経緯から、和歌山県の「就職氷河期世代」の職員採用試験にも、大きな反響があると予想されています。
まとめ
和歌山県だけでなく、全国の多くの地方自治体では、職員のなり手が不足する人手不足が深刻化しつつあります。
和歌山県の仁坂知事はそのような「就職氷河期世代」の方々を、「必要としている」と表現していました。
新卒のタイミングでの不景気に見舞われ、非正規雇用に甘んじるなど、あまりにも長い不遇な期間を過ごしてきた「就職氷河期世代」にとって、今回の国の施策は、具体的な数値目標が掲げられたり、採用に乗り出す自治体もあったりと、今度こそ信じられそうだと期待を持つ方も多いのではないでしょうか。
地方公務員の正規採用というのは、不安定な時期を過ごしてきた「就職氷河期世代」にとってとても魅力的だというのは、宝塚市の倍率が物語っています。
和歌山県のように自治体がまず、「就職氷河期世代」を積極採用することが、民間での雇用にもつながる良い見本となるか、注目したいと思います。
コメント