【台湾の治安】台湾で生活をする上で必須となる防犯対策とは

海外に住むとなれば、当然気になることの一つに、防犯対策があります。

今回は、台湾に住む日本人女性が、台湾で生活する上で欠かせない防犯対策について現地からレポートします。


はじめに - 世界レベルで見ても治安の良い台湾

2019年の世界平和指数を基準として発表された「世界で最も治安のよい国ランキング(アメリカ雑誌「グローバル・ファイナンス」)」。これによると台湾の治安は世界35位。世界、そしてアジア圏の中でも比較的治安の良い国だと言えます。

しかし、これは台湾に限ったことではありませんが、地域によって治安は異なります。台湾というとフレンドリーで親切な人が多いというイメージですが、観光地では外国人観光客をターゲットとした軽犯罪も少なくありません。交通量も多いので、事故などにも注意が必要です。

ちなみにこのランキングの1位はアイスランド、次いでニュージーランド、ポルトガルがランクインしています。日本は第9位となっており、外国人の「日本は治安が良い」というイメージと実態が一致していると言えます。

犯罪件数の多い地域での生活には要注意

台湾で生活をするならば、治安の良い台南市などに住むことで、犯罪遭遇率を下げることができます。犯罪件数が多い地域は新北市や台北市、高雄市、台中市などです。

最も犯罪件数が多いと言われている新北市は観光客も多く訪れる人気スポットで、中でも「三重」と言われる場所で犯罪が多発しています。

また、台北市の「龍山寺」という地域は日本人居住者が少なく、治安も悪いので、台湾での居住地選びの際にはまず候補から除外すべきだと言えます。比較的安全な台湾ですが、日本と同じだと思わず、危険な場所やシチュエーションを避けなければいけません。

特に気を付けたいのは「夜の1人歩き」

台湾で生活するにあたり注意したいのは、夜の1人歩きです。

台湾において凶悪な犯罪が起こりやすい時間帯は深夜0~2時。町の中で知らない人に声をかけられることや、素行の悪い台湾人と問題が起きることもありますので、用もなく遅い時間に出歩くことは控えた方が賢明です。女性は特に、遅い時間に1人で外出はしない方が良いですが、男性もトラブルや犯罪に巻き込まれないためにも、極力深夜の外出はしないようにしましょう。

犯罪、というほどではありませんが、台湾ではタクシーの1人利用もトラブルの原因となるので注意してください。台湾の公式タクシーは黄色。それ以外のタクシーには乗ってはいけません。やむを得ない場合を除き、タクシーには複数人で乗車しましょう。流しのタクシーは利用せず、レストランなどに呼んでもらうと安全です。

タクシーに乗り込む前には、車が清潔であるかどうか、運転手の身なりはしっかりしているかなどを見て、あまり良くない印象であれば乗車は控えてください。乗車後でも「おかしいな」と感じるようであれば、すぐに停めてもらい、タクシーを降りましょう。

人通りが少ないところにも近づいてはいけない

時間帯に関係なく、人通りの少ない場所ではひったくりなどが多発します。人通りだけでなく、夕方以降は街灯が少ない場所にも注意して道を選ぶようにしてください。


周囲に人がいなければ助けを呼ぶこともなかなかできません。慣れない土地での生活では、冒険心は捨て、安全な場所や道を選ぶことに注力してください。

観光地や人ごみは安全?

台湾では、深夜の外出や人通りの少ない場所を避ければ安全なのでしょうか。実は、台湾では観光地、人ごみでも犯罪に巻き込まれる可能性があるので注意が必要です。観光地には、観光客を狙った犯罪者がいます。

台湾で起こっている犯罪の中で最も多いのは窃盗です。台湾の人ごみにおいて、大きな犯罪に巻き込まれる可能性は非常に低いといえますが、スリは少なくありません。観光地など、人通りの多い場所へ足を運ぶ際は、ポケットにものをいれないこと。貴重品は鞄に入れて、鞄の口をしっかりと閉めること。鞄をしっかりと抱えるようにして持つことを徹底しましょう。

また、前述の通り人通りの少ない場所ではひったくりに遭う恐れがあるので、こうした持ち物の管理、持ち方は常に実践しておくと安心です。

台湾は窃盗が多い

台湾での年間犯罪件数は30万件以上、そのうちひったくりや強盗などは2000件を超えていると言われています。

台湾へ観光や留学をする日本人は多く、「日本人=お金持ち」というイメージを持たれているので、観光客はもちろん、台湾に住んでいる日本人も窃盗に巻き込まれる可能性は決して低くありません。スリやひったくり、また置き引きなどの被害に遭わないよう、防犯対策をしっかりとるようにし、貴重品の管理にも十分注意しましょう。

空き巣も少なくない

観光地や人通りの少ない場所さえ避ければ安全、というわけではなく、台湾では空き巣の被害も少なくありません。空き巣が最も多いのは朝の7時~9時頃。通勤や通学前の忙しい時間帯に、ゴミ出しなど少しの時間家を空けた際に入られてしまうケースが多発しています。

日本ではちょっと出かけるのに鍵をかけない家、夜間以外は鍵が開けっ放しの家、鍵をかけていないアパートの空き物件などもありますが、台湾だけでなくほとんどの国では、鍵をかけないことは非常に危険です。

空き巣の被害に遭わないよう、また空き巣に遭遇して自分自身が更なる被害に巻き込まれないよう、日ごろから鍵をかける習慣を身に着けておくことが大切です。

台湾に住む際に必要な防犯対策とは

台湾に住み、生活をしていく上で必要な防犯対策には、次のようなものが挙げられます。

・夜間の1人外出をしない
・人通りの少ない場所へ行かない
・歩きスマホ、ヘッドホンやイヤホンをつけての歩行は厳禁
・ブランド品をなるべく身に着けない
・現金やクレジットカードなどの貴重品は最低限に
・持ち物はファスナーのついたカバンに入れて胸に抱えるように持つ
・可能であれば防犯ブザーを常備する
・自宅での貴重品の保管に注意
・外出時、帰宅時の施術を徹底
・急な来訪者には警戒する

外出中は常に周囲に目を向け、自分の身や荷物をしっかりと守ることを意識しましょう。

また、自宅に空き巣や泥棒が入る可能性も想定し、貴重品や鍵の取り扱いにも注意してください。可能であれば防犯カメラやオートロックのついた住居を選び、管理人との関係を良好に保ちましょう。管理人と親しくなれば、あなたの部屋が危険にさらされる可能性が低くなり、日本へ一時帰国する際などにも部屋を見守ってくれます。

更に、急に自宅を訪ねてくる人があれば、すぐに鍵を開けたりせず、話を聞いて冷静に対応してください。どこにいても気を張ることはストレスになるかもしれませんが、日本とは違う土地で生活しているということを忘れず、できる限りの防犯対策をすることで、より快適に台湾での生活を楽しめると思います。

まとめ - 親日という言葉に気を緩めず、高い防犯意識を

以上、「台湾で生活をする上で必須となる防犯対策とは」でした。


親日国である台湾には、フレンドリーな人がたくさんいます。台湾をはじめとした諸外国では、日本人であることで得をすることももちろん多いですが、反面、日本人だから狙われやすいということもあるので注意が必要です。

世界中の様々な国と比較しても治安は決して悪くない台湾ですが、やはり日本と比べると危険は多いです。もし犯罪に巻き込まれてしまうと、その後の手続きや対応も非常に大変。最悪の場合は大怪我をしてしまうこともありますので、しっかりと身を守ることが大切です。

台湾で安全に楽しく生活していくのであれば、高い防犯意識を持つことが重要です。外出時はもちろん、自宅での防犯対策も怠らないようにしましょう。

本記事は、2020年11月9日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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