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わかる政治経済シリーズ 第2回

国家とは何か?国家を定義する3つの要素について解説

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目次

国家を構成する三つの要素とは?

19世紀ドイツの法学者イェネリックは、国家とは「国民」「領域」「主権」の三つの要素を持ち合わせていると定義しました。それぞれが一体どのようなものなのか、見ていきましょう。

国家を構成する要素その1:「国民」

社会を運営する人がいなければ、そもそも国は成立することができません。国民が存在することは、大前提ですね。

国家を構成する要素その2:領域

領域とは、国家の権限が及ぶ、陸・海・空の範囲のことです。

領土

国家の基盤となる陸地と陸地に囲まれた川や湖を「領土」と言います。

領海

国家権力の及ぶ海域を「領海」と言います。領海は干潮時の最高到達点である基線から12海里以内と国際海洋法条約で定められています。この条約では、「排他的経済水域」も定められました。排他的経済水域とは、領海から200海里以内の海です。国家が魚や海底資源の権利を持ちます。国家の所有物ある領海に対して、どの国にも属さず、誰もが自由に行き来することのできるのが「公海」です。公海自由の原則は、国際慣習法として認められています。

領空

国家権力の及ぶ空を「領空」と言います。領空と領海の上空が、領空の範囲となります。空の先にある宇宙空間については含みません。宇宙の自由は、宇宙条約で決められています。

国家を構成する要素その3:主権

主権とは、その国民を統治する最高権威で、他国から干渉されないものです。

主権について、最初に体系的に理論づけたのは、16世紀に活躍したフランス人の政治学者シャン・ボーダンです。

ボーダンは『国家論』のなかで、主権とは、他のいかなる意志によっても縛られることのない国家の再構成や絶対性を意味するものと理論づけました。主権には、次の3つの概念があります。

国内統治権

国民と領域を支配する権利のことです。支配するために、立法・行政・司法を統括しています。主権が及ぶ国内の範囲はポツダム宣言のなかで、「日本国ノ主権ハ、本州、北海道・・・ニ局限セラルベシ」と、あります。

国家権力の最終意思決定権

国の政治の在り方を最終的に決める力のことです。日本国憲法前文の中で「ここに主権が国民に存することを宣言し・・・」とあります。


国家権力の最高独立性

国家権力は国内で最高であり、対外的に独立していることです。日本国憲法の中で「自国の主権を維持し・・・」とあります。

日本の主権は国民であることを憲法が定めています。

日本の主権は、日本国憲法の三大原理「国民主権」、「基本的人権の尊重」、「平和主義」 にあるように、「国民主権」の国です。

まとめ

以上「国家とは何か?」について解説させていただきました。

本記事は、2022年3月29日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研編集部のMです!
世界の情報や日本の歴史・日本の政治についてなどのライター記事やオリジナル記事を配信します。

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