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驚愕の調査結果 - イギリスのいじめ問題

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目次

はじめに

イギリスの学校で起こるいじめ発生件数は世界でもトップクラス。そんな調査結果にイギリス人もショックを隠せません。どこの国でも一向に減らない学校のいじめ問題ですが、特にイギリスでは年々深刻化していくいじめ問題をどのように対処してゆくのか改善策を模索しながらも、出口があまり見えてきていません。

イギリスの学校の現状

若者の1/5が過去1年間にいじめを受けたことがあるという調査結果が年次報告書で報告されました。

中学生以上を対象とした2019年の調査結果では、5年前の2013年に比べ、報告件数は倍以上に上っています。教員からの聞き取り調査でも260,000件のいじめが報告されました。

イギリスの3割の中学校では何かしら毎週いじめ問題が発生しており、調査48ケ国の内4番目に発生件数の多い国でした。特にネットによるいじめは、平均2-3%の他国に比べイギリスは27%と圧倒的に高く、世界で最もネットによるいじめが多い国という調査結果が出ました。

ネットによるいじめを問題視し、ヨーロッパでいち早く対処した国がフランスです。フランスでは法律で子供が学校時間内に携帯電話を使用することを禁止しました。イギリスもこれに見習い法規制が必要だとしていますが、足並みがそろいません。

2022年の調査では、59%の父兄は校庭に携帯電話を持ってゆくことに反対しているものの、27%の父兄は休憩中の使用は許可するべき、34%の父兄がお昼休みは許可するべきなどの意見もあり、現在イギリス国内の携帯電話の学校での使用方法は各学校の校則規定範囲内となっています。

いじめの内容といじめによる弊害(数年間の調査結果で見えてきたもの)

  • 直接、間接(ネットなどによる)的な言葉の暴力
  • 33%は自殺を考え、41%は不安に陥る
  • 62%はクラスメートからのいじめ。37%は学校内の知らない人からのいじめ。
  • 59%が自分の態度や外見についてのいじめ。
  • 男子は女子よりもいじめに対して悲観的に受け止める。
  • 肌の色に対する人種差別的いじめ。
  • 同性愛者などの※LGBTに対するいじめ。

※レズビアン(Lesbian)、 ゲイ(Gay)、バイセクシュアル(Bisexual) 、トランスジェンダー(Transgender)

専門家は、いじめは子供たちの自信喪失、自尊心、精神的安定に大きな影響を及ぼすため、初期的状態で家庭および学校で迅速な対処が必要だと提言しています。

いじめを受けた子どもたちの声

14歳の男の子:「学校に行っていじめられ、家に帰ってからもネットでいじめられ、もう逃げ場がない」

15歳の男の子:「クラスの中で何か言われてみんなに笑われていても先生は何もしてくれなかった」

イギリス保健省の取り組みNHS(National Health Services)

無料で受けることの出来る医療サービスですが、2018年8月から2019年7月までの間に若者に対する140,327件の心理的治療の予約が取消または延期されています。前年度の調査から25%も上昇していることになり、医療機関も年々増え続けるいじめに対して心理的治療の対処が追い付かないことを示しています。


推奨している対処法

  • 孤立せずに助けを求めること。勇気を出して声を上げること。
  • 学校に報告する。
  • 改善しない場合は警察に報告する。
    ホットラインが提示されているのでいつでもそこに電話をかけることが出来ます。(イギリスは10歳以上から法的責任を負わせられます。)
  • 民間ボランティア団体へアクセスして、助けを求める。

まとめ

ネット社会になり、顔が見えないいじめ問題への対処は困難を極めていると心理学者は警告をしています。いじめを受けたことで、将来うつ病および、※ひきこもりを発症するおそれが高くなっています。

いじめにあった場合はとにかく初期の段階で勇気をもって声を上げてください。必ず助けてくれる人がいます。

※『ひきこもり』は現在英語でも『HIKIKOMORI』と呼ばれます。

参考資料サイト

Bullying: Fifth of young people in UK have been victims in past year – report – BBC News(外部サイト)

England one of worst countries for bullying among school pupils, global survey suggest | The Independent | The Independent(外部サイト)

Bullying at school: Reporting bullying – GOV.UK (www.gov.uk)(外部サイト)

本記事は、2022年6月8日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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公務員総研編集部のMです!
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