「ソロモン諸島」ってどんな国?
「ソロモン諸島」の正式名称は、英語で「Solomon Islands」です。漢字では「撒羅蒙」と表記し、その他「瑣羅門、梭羅門、索勒蒙、掃羅們、所羅門、鎖羅門諸島」などとも表記されます。
「ソロモン諸島」の広さ 面積・場所について
「ソロモン諸島」の面積は、約2万8,900平方キロメートルで、岩手県の約2倍の大きさです。
「ソロモン諸島」の場所は、オーストラリアの北東、パプアニューギニアの東にあり、北にはナウル、東にはツバル、南東にはフィジー、南にはバヌアツがあります。
「ソロモン諸島」の首都について
「ソロモン諸島」の首都は「ホニアラ」で、「ホニアラ」は、ガダルカナル島にあります。
「ホニアラ」の人口は、2003年は54,600人であった。
「ソロモン諸島」の人口について
「ソロモン諸島」の人口は、世界銀行が2018年に調べた時点で約65万人であり、人口密度は、約22.67人で、第159位です。
「ソロモン諸島」の成り立ちについて
「ソロモン諸島」は、1568年にスペイン人メンダナ、サンタ・イザベル島に来航、1893年に英国、南ソロモン諸島領有を宣言、1900年に英国、独より北ソロモン諸島を取得しました。
1942年に日本軍、ソロモン諸島を一時占有、1943年に激戦の末、米軍に奪取され、日本軍が撤退、1976年に「ソロモン諸島」として自治政府が樹立、1978年7月7日に英国から独立しました。
「ソロモン諸島」の国民・宗教・言語について
「ソロモン諸島」の国民について
「ソロモン諸島」の人種割合は、メラネシアン約 93パーセント、ポリネシアン約4パーセント、ミクロネシアンが約1.5パーセント、ヨーロッパ人が約0.8パーセント、華人が約0.3%、その他が約0.4パーセントです。
「ソロモン諸島」の宗教について
「ソロモン諸島」の国家宗教は、約96パーセントがキリスト教徒で、英国国教会が約45パーセント、カトリック教会が約18パーセント、Unitedが約12パーセント、バプティストが約9パーセント、セブンスデー・アドベンチスト教会が約7パーセント、その他のプロテスタントが約5パーセントとなっています。
なお、その他の約4パーセントは、地域固有の精霊信仰です。
「ソロモン諸島」の言語について
「ソロモン諸島」の公用語は、英語ですが、母語とする人は全人口の約1~2パーセントにすぎず、現地語と英語とが混ざって形成されたピジン言語が部族間の共通語となっています。
国内全域では、オーストロネシア語族、パプア諸語など約120の固有の言語が存在します。
「ソロモン諸島」の経済状況について
「ソロモン諸島」の通貨は、ソロモン・ドルで、GDPは約13.96億米ドルで、世界173位です。そして、一人当たりのGDPは約2,392.24米ドルで、世界136位です。
「ソロモン諸島」の貿易について
「ソロモン諸島」の貿易相手は主に、輸出が、中国、イタリア、 インド、スイスで、輸入が、中国、オーストラリア、シンガポール、マレーシアとなっています。
「ソロモン諸島」の主な輸出品目は、木材、魚類、ココアで、輸入品目は、燃料、食糧、機械・車両です。
「ソロモン諸島」の政治・政策について
政治体制について
「ソロモン諸島」は、立憲君主制で、議会は、一院制で議員数は50名、任期は4年です。
「ソロモン諸島」の政策
「ソロモン諸島」は、1997年8月の総選挙の結果、ウルファアル自由党党首を首相とする連合内閣が結成されましたが、1998年末より首都ホニアラがあるガダルカナル島において先住民ガダルカナル人と移民マライタ人との間で部族対立が激しくなりました。
2000年6月にマライタ人武装勢力による同首相拘束事件が発生し、同首相は辞任に追い込まれ、7月にはソガバレ政権が発足し、10月にはソロモン政府、ガダルカナル、マライタ両武装勢力代表の3者間で和平協定が結ばれました。
2001年12月に国際選挙監視団が監視する中、総選挙が実施され、ケマケザ政権が発足、同首相は、法秩序の回復と財政再建に取り組みましたが、その後も事態は深刻化し、自力では解決できないと判断して、2003年4月に豪州に支援を求めました。
7月、豪州・NZが主導し太平洋諸島フォーラム(PIF)加盟国の警察・軍隊からなるソロモン地域支援ミッション(RAMSI)が、ソロモンの法と秩序回復のために派遣されて以来、著しく治安が改善されました。
2006年4月、国際選挙監視団が監視する中、総選挙が平和裡に実施されましたが、首相指名選挙でリニ氏が首相に選出後、首都ホニアラ市で騒擾が発生し、ソロモン政府は、同騒擾沈静化のため、PIF諸国へ支援を要請しました。
豪、NZ主導で軍・警察要員がRAMSIへ増派され、その後、リニ首相は辞任、AMSIが監視する中、首相指名再選挙が行われ、5月にソガバレ政権が発足され、治安の安定によりRAMSIは2017年6月に撤退しました。
ソガバレ政権は少数5政党による連立政権でしたが、同首相の政治運営に対する与野党からの不満等が高まり、2007年11月、総督に対し、首相辞任要請が提起され、12月同首相に対する内閣不信任案が可決されました。
その後、行われた首相指名選挙で、野党統一候補として立候補したシクア前教育相が首相に任命されました。
2010年8月、国際選挙監視団が監視する中、総選挙が平和裡に実施され、フィリップ政権が発足され、日本は、同総選挙に人的および資金的貢献を行いました。
2011年11月、不信任決議動議が議会に提出されたことを受けたフィリップ首相の辞任により、リロ政権が誕生、2014年11月、任期満了に伴う総選挙の結果、前政権時代の野党有力者であり、過去2回の首相経験を持つソガバレ氏が再度首相に就任しました。
2017年10月、ソガバレ首相の政治運営に対する不満が再度高まり、約20名の国会議員が与党を離脱、11月、同首相に対する不信任案が採択され、議会が閉会されました。
他方、新首相を決定する投票では、ソガバレ政権を継承するホウエニプウェラ元財相が選出され、ソガバレ前首相は副首相兼財相に就任、2019年4月、任期満了に伴う総選挙の結果、過去3回の首相経験を持つソガバレ氏が首相に就任しました。
「ソロモン諸島」の元首・首相・外務大臣について
「ソロモン諸島」の元首について
「ソロモン諸島」の元首は、エリザベス二世女王、デビッド・ブナギ総督です。
「ソロモン諸島」の首相・外相について
「ソロモン諸島」の首相は、マナセ・ソガバレで、外務大臣は、ジャーマイア・マネレです。
「ソロモン諸島」の国防・軍事制度・兵役について
「ソロモン諸島」は、PIF等地域協力機構に積極的に参加し、英、豪等英連邦諸国および近隣諸国との友好関係が推進、2019年9月に中国と国交が樹立しました。
国防については、軍隊は設置されていません。
「ソロモン諸島」と「日本」の関係は?
「ソロモン諸島」と「日本」の政治関係は、1978年7月7日にソロモン独立と同時に同国を国家承認、1980年2月に在ソロモン兼勤駐在官事務所が開設、在パプアニューギニア大使館が兼轄しました。
1980年11月に臨時代理大使がホニアラ常駐、1990年3月に在京ソロモン名誉領事館が開設、2016年1月に在ソロモン大使館が開設、2016年4月に特命全権大使がホニアラ常駐となりました。
経済関係は、貿易額において、2019年にソロモンへの輸出が約18.00億円、ソロモンからの輸入が約2.23億円、進出日本企業数は、2018/2019年10月現在、4/2社です。
在留邦人数は、2018~2019年現在、113名、在日ソロモン人数は、2019年6月現在、36名です。
まとめ
以上、国特集「ソロモン諸島」でした。
ちなみに、「ソロモン諸島」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「143位」でした。
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