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【目指せ!外交官】OECD各国中で最も個人所得税の高い国「デンマーク王国」の基礎知識(2021年6月調査情報)

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目次

「デンマーク王国」ってどんな国?

「デンマーク王国」の正式名称はデンマーク語で「Danmark」、英語では「Denmark」です。漢字では「丁抹」と表記し、その他「嗹馬、嗹嗎、嗹国、丹麦、丹墨、丁秣、丁扶、弟那瑪爾加、第那馬爾加、達内馬克、埭尼、丁国、嗹国、丹国」などとも表記されます。

「デンマーク王国」の広さ 面積・場所について

「デンマーク王国」の面積は約4.3万平方キロメートルで、九州とほぼ同じです。

「デンマーク王国」の場所は、北ヨーロッパにあり、北では海を挟んでスカンディナヴィア諸国、南では陸上でドイツと国境を接しています。

「デンマーク王国」の首都について

「デンマーク王国」の首都は「コペンハーゲン」で、「コペンハーゲン」は、デンマーク東部のシェラン島東端に位置しコペンハーゲン湾に面しています。

「コペンハーゲン」の人口は、2012年現在で、約55万7,920人です。

「デンマーク王国」の人口について

「デンマーク王国」の人口は、デンマーク統計局が2019年に調べた時点で約581万人であり、人口密度は、約135.12人で、第64位です。

「デンマーク王国」の成り立ちについて

「デンマーク王国」は、1397年にマルグレーテ1世の下、北欧三国によるカルマル連合が成立、1660年に絶対王政が始まり、1849年に憲法が発布、二院制議会が設置、1864年に第二次シュレスヴィヒ=ホルシュタイン戦争で敗北しました。

1945年に第二次世界大戦終了によりドイツの占領から解放、1949年にNATOに加盟、1953年に憲法が改正、一院制議会に移行されました。

1973年にECに加盟、1992年に国民投票でマーストリヒト条約批准が否決、1993年に再国民投票でマーストリヒト条約批准が可決、2000年に国民投票でユーロ参加が否決されました。

2005年にフェロー諸島自治政府権限委譲法が成立、2009年にグリーンランド自治政府法が成立、2015年に国民投票でEU司法・内務協力分野の留保撤廃が否決されました。

「デンマーク王国」の国民・宗教・言語について

「デンマーク王国」の国民について

「デンマーク王国」の人種割合は、デンマーク人が大多数を占めており、人口の約91パーセントで、その他が約9パーセントです。


「デンマーク王国」の宗教について

「デンマーク王国」の国家宗教は、国民の約75.3パーセントがデンマーク国教会(ルーテル派)に所属するキリスト教徒です。

カトリック、他のプロテスタントのキリスト教徒もいますが、デンマークのイスラム教信者が約4~5パーセントになり、イスラム教が第二の信者数の宗教となっています。

「デンマーク王国」の言語について

「デンマーク王国」の公用語は、事実上、デンマーク語で、フェロー諸島とグリーンランドではそれぞれフェロー語とグリーンランド語が使用されています。

なお、ドイツに近い所では、ドイツ語も使われ、デンマーク人は、英語を話す人も少なくありません。

「デンマーク王国」の経済状況について

「デンマーク王国」の通貨はデンマーク・クローネで、GDPは約3,598億米ドルで、世界36位です。そして、一人当たりのGDPは約60,494.20米ドルで、世界6位です。

「デンマーク王国」の貿易について

「デンマーク王国」の貿易相手は主に、輸出がドイツ、スウェーデン、米国、中国、日本で、輸入がドイツ、スウェーデン、オランダ、中国、日本となっています。

「デンマーク王国」の主な輸出品目は、医薬品、産業機械およびその部品、衣料品で、輸品目は、自動車、石油および石油製品、電気機器およびその部品です。

「デンマーク王国」の政治・政策について

政治体制について

「デンマーク王国」は、立憲君主制で、議会は一院制、179議席で任期は4年です。

「デンマーク王国」の政策

「デンマーク王国」は、2019年6月の総選挙で、フレデリクセン党首率いる社民党(左派)が議会第一党となり、左派ブロックが過半数の議席を獲得しました。

社民党を中心として組閣交渉が行われた結果。社民党の単独政権の成立について、社民党・社会主義人民党・統一リスト党および急進自由党などの左派ブロック内で合意がありました。

これを受けて、フレデリクセン党首を首相とした社民党少数単独政権が成立しました。

このフレデリクセン政権は、医療・社会福祉の充実・環境政策・、難民政策等を政権の優先課題としています。

「デンマーク王国」の元首・首相・外相について

「デンマーク王国」の元首について

「デンマーク王国」の元首は、マルグレーテ2世女王です。

「デンマーク王国」の首相・外相について

「デンマーク王国」の首相は、メッテ・フレデリクセンで、外相は、イェッペ・コフォズです。

「デンマーク王国」の国防・軍事制度・兵役について

「デンマーク王国」は、1973年には他の北欧諸国に先駆けて欧州共同体(EC)の加盟国となり、1993年にEU創設を定めたマーストリヒト条約を批准しました。


また、開発援助、不安定地域の安定化、人道支援等国際貢献を積極的に推進しています。

デンマークの外交政策は、欧州協力、環大西洋協力(米、NATO協力)、グローバル協力を中心とし、国際平和協力、テロとの戦い、民主主義を推進する観点から、アフガニスタン、シリア、アフリカ等における国際的諸問題に積極的に取り組んでいます。

さらに、デンマークは環境対策先進国として、地球温暖化、気候変動等地球規模問題に積極的に取り組んでおり、2018年には環境に優しい経済成長とSDGs実現のための官民連携強化を目指した国際会議「P4Gコペンハーゲンサミット2018」を主催するなど、環境対策に尽力しています。

なお、フレデリクセン政権も温室効果ガスの削減を重点課題として掲げています。

EUについては、1992年6月に実施された国民投票でマーストリヒト条約批准を否決しました。

その背景には、主権喪失への危惧、福祉水準の低下や、官僚主導の欧州統合推進論議に対する根強い懸念等があったと見られています。

これを受け、政府はEU加盟国との間でデンマークに関する特別措置の交渉を行い、1992年12月、エジンバラ合意が成立しました。

同合意を受けて1993年5月に実施された再国民投票において、マーストリヒト条約批准が承認され、2000年9月に実施された国民投票では、ユーロ参加が否決されました。

2015年6月に就任したラスムセン首相は、EU司法・内務協力分野の留保撤廃に係る国民投票を2015年12月3日に実施しましたが、否決されました。

この否決の結果を受け、デンマーク政府は、EU側とユーロポール等の参加に向け協議を行い、EUと特別協定を締結し、ユーロポールへの参加継続が可能となりました。

2019年7月、マーグレーテ・ヴェステーヤー欧州委員が欧州委員会副委員長に指名されました。

北欧については、北欧理事会(Nordic Council)や北欧防衛協力(NORDEFCO)等を通じ、アイスランド、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドとの北欧5か国間で、政治、経済、軍事、環境、紛争予防・解決等の分野で協力しています。

NATOについては、中立政策にもかかわらず独立を維持できなかった第2次大戦の経験から1949年、NATOに加盟し、現在も政府および国民の多数がNATO加盟を支持しています。

また、近年では、NATOの「強化された前方プレゼンス(eFP)」の一環としてエストニアに200名の兵士を派兵し、「アイスランド平時即応性要求(IPPN)」の一環で戦闘機および60名の兵士をアイスランドに派兵するなどNATOへの貢献が強化されています。

なお、アナス・フォー・ラスムセン元デンマーク首相は、2009年から2014年まで、NATO事務総長を務めました。

国連については、国連の役割を重視し、開発援助及び人権分野で積極的に活動が行われています。

2005~2006年には安保理非常任理事国として、アフリカ紛争予防・解決に積極的に取り組み、2013年7月、コペンハーゲンに国連都市(UN City)が設立され、UNOPSが本部を置くほか、UNDP、UNICEF、WHO等多数の国際機関が事務所を構えています。

なお、2015年9月、元デンマーク国会議長であるモーエンス・リュッケトフト氏が、デンマーク人としては初めて第70回国連総会議長に就任しました。

国際平和協力については、1948年以来、デンマークは国際平和協力の一環として、世界の紛争地域などに延べ6万人以上が派遣しており、PKO等国連活動へは、南スーダン、中東・アフリカ地域などに派遣されています。


また、ソマリア沖海賊の取り締まり・商業用船舶保護のため、ソマリア沖海賊対策コンタクト・グループを通じた貢献が行われています。

ISIL対策については、2014年11月~2015年10月、イラクにおけるISIL対策のため、7機のF16戦闘機が派遣され、2015年10月以降はレーダー派遣支援を、さらに、2016年より、イラクおよびシリアにF16戦闘機、特殊部隊および輸送機の派遣を行うなど拡大軍事貢献が行われています。

2019年5月時点で、国防省によって、ISILとの戦いの護衛支援、イラクにおけるキャパシティビルディング強化のための180人の兵士派遣、総司令部への20人の文官派遣およびレーダー派遣支援が行われています。

アフガニスタンについては、国際治安支援部隊(ISAF)には、最大時約650名が派兵されました。

政府は、これまで派遣国のうち人口比最大とされる43名の死者を出しながらも、国民の幅広い支持の下、引き続きアフガニスタンの治安向上・安定化のための支援を継続するとしています。

デンマークのアフガニスタン支援は、人権・民主化、行政改革、教育、保健、地方の生活環境改善、難民・国内避難民支援、人道支援を重点分野として、ヘルマンド県を中心に実施されています。

なお、デンマークは、アフガニスタン活動部隊への治安権限移譲プロセスに伴い、デンマーク駐留軍を減少させてきましたが、2016年5月には、アフガニスタンへの軍事貢献および経済支援の強化が発表され、2017年10月には、NATOの「確固たる支援任務(RSM)」に55名の兵士の追加派兵が発表されました。

難民支援については、人道主義の観点から、長年にわたって毎年数千人の難民が受け入れられてきました。

2015年6月に成立した自由党単独政権および2016年11月に成立した自由・自由同盟・保守連立政権は、2015年欧州難民危機を受け、難民の家族呼び寄せ開始時期の延期や永住権取得条件の厳格化等を含んだ「難民パッケージ」の施行など、デンマークへの難民流入抑制を目的とした難民政策が実施されました。

2016年から国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を通じたクオータ難民の受入が停止、2019年2月には難民の滞在を一時的なものとし永住権取得をほぼ不可能にする「パラダイム・シフト法」が成立されました。

なお、2019年6月に成立したフレデリクセン内閣は、ラスムセン前内閣同様、厳格な移民・難民政策の維持を唱っていますが、クオータ難民受入れを再開する方針とする等、難民受入れ政策が緩和される動きも見られます。

軍事力は、国防費は、2018年現在、約217億デンマーク・クローネで、兵力は、陸軍が約8,325人、海軍が約2,792人、空軍が約3,379人、統合参謀が約3,100名です。

徴兵制は、18歳以上の男子に徴兵義務があり、男女ともに志願可能で、通常は4か月です。

「デンマーク王国」と「日本」の関係は?

「デンマーク王国」と「日本」の政治関係は、1867年の江戸幕府による修好通商航海条約締結に始まり、海運、貿易活動等を通じて友好関係が発展、維持されています。

欧州最古と言われるデンマーク王室と日本の皇室は親密な関係が維持されています。

経済関係は、貿易は、デンマークにとって、日本は米国、ドイツ、スウェーデンと並んで伝統的な市場と位置づけられています。

貿易品目構造は、相互補完的で、日本からは、自動車、科学光学機器などで、デンマークからは、医薬品、豚肉などです。

対デンマーク貿易額は、2018年現在、日本からデンマークは約558億円、デンマークから日本は約2,404億円で、対デンマーク主要品目は、輸出が自動車、科学光学機器、建設用・鉱山用機械で、輸入が医薬品、豚肉、一般機器などです。

日本の対デンマーク進出企業は、デンマークに進出している日系企業は92社で、主に、日本製品の流通・販売サービスとして、自動車、電機メーカー等の進出が中心です。

近年は、医薬品、IT分野の進出が目立つ。再生可能エネルギーの分野では、2014年、三菱重工によって大手風力発電機メーカーであるヴェスタスと合弁企業、MHIヴェスタス社が設立されました。


デンマークの対日進出企業は、現在、日本に進出しているデンマーク企業は81社で、デンマークの三大製薬会社であるノボ・ノルディスク、ルンドベック、レオ・ファーマが日本に支社を置き、日系企業と戦略的な提携を結んでいます。

その他、両国は、高齢者社会対策のため、福祉技術の分野でも協力しています。

レゴ(玩具)、ロイヤル・コペンハーゲン(陶器)、ジョージ・ジェンセン(銀器)、エコー(靴)などは、日本でもよく知られているブランドであるほか、昨今では、デンマークのいわゆる「ワンコイン・ショップ」であるタイガーやソストレーネ・グレーネが北欧デザインの流行に伴い、日本で支持を集めています。

文化関係は、2007年は、デンマーク出身のクヌッセン機関長(注)没後50周年にあたり、デンマーク国内で各種文化事業が実施されました。

2017年2月、ボック文化・教会相が日デンマーク外交関係樹立150周年を記念して訪日した際、同機関長の没後60周年の慰霊献花式に出席しました。

また、デンマークにゆかりの深い日本企業が200本の桜の木をコペンハーゲン市に寄贈したことをきっかけに、2008年から毎年春にコペンハーゲン桜祭りが開催されており、2019年には開催第12回目を迎え、市民の間に根づいています。

在留邦人数は、2018年10月在、1,569名で、在日当該国人数は、2018年12月、761名です。

まとめ

以上、国特集「デンマーク王国」でした。

ちなみに、「デンマーク王国」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「10位」でした。

本記事は、2023年3月4日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

2021年に公務員総合研究所に入所した新人研究員。

好きな言葉は、「つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの」

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