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【目指せ!外交官】石油や天然ガスを埋蔵している「トルクメニスタン」の基礎知識(2021年6月調査情報)

世界の国特集、今回紹介するのは、中央アジア南西部に位置する独裁国家「トルクメニスタン」です。

「トルクメニスタン」は、西側でカスピ海に面し、東南がアフガニスタン、西南にイラン、北東をウズベキスタン、北西はカザフスタンと国境を接している国です。

外交官になるなら押さえておきたい国の基本知識です。


「トルクメニスタン」ってどんな国?

「トルクメニスタン」の正式名称は、トルクメン語で「Türkmenistan」、英語では「Turkmenistan」です。漢字では「土庫曼斯坦」と表記し、その他「土庫曼」などとも表記されます。

「トルクメニスタン」の広さ 面積・場所について

「トルクメニスタン」の面積は、約48万8,000平方キロメートルで、日本のおよそ1.3倍ほどの大きさです。

「トルクメニスタン」の場所は、西側でカスピ海に面しており、東南がアフガニスタン、西南にイラン、北東をウズベキスタン、北西はカザフスタンと国境を接しています。

「トルクメニスタン」の首都について

「トルクメニスタン」の首都は「アシガバート」で、「アシガバート」は、コペトダグ山脈とカラクム砂漠の間にあり、周囲をアハル州に囲まれています。

「アシガバート」の人口は、2013年現在、約86万人です。

「トルクメニスタン」の人口について

「トルクメニスタン」の人口は、国連人口基金が2019年に調べた時点で約590万人であり、人口密度は、約12.18人で、第177位です。

「トルクメニスタン」の成り立ちについて

「トルクメニスタン」は、8世紀~10世紀頃にトルクメン民族の起源とされるオグズ族が、アラル海付近のステップ地帯を中心に中央アジア地域に展開し、10世紀にイスラム教に改宗したオグズ族の他称としてトルクマーンが使用されるようになりました。

11世紀~12世紀頃にテュルク系セルジューク朝の下、各地で軍事的な主力として活躍、14世紀~16世紀に現在のトルクメン諸部族の形成が進み、16世紀~19世紀にヒヴァ・ハン国やブハラ・アミール国の下、現在のトルクメニスタン領オアシス地域に徐々に定着、半農半牧の生活に移行されました。

1869年に帝政ロシアがカスピ海東岸に侵攻し、クラスノヴォツクの礎を築き、1881年にギョクデペの戦いがあり、1885年に帝政ロシアがトルクメン諸部族のほとんどが支配下に置かれました。

1918年にロシア連邦共和国の一部としてトルキスタン自治ソビエト社会主義共和国が成立、1924年にソ連の民族共和国境界画定によりトルクメン・ソビエト社会主義共和国が成立しました。

1990年8月22日に共和国主権が宣言、1990年10月27日にニヤゾフ大統領が就任、1991年10月27日に共和国の独立が宣言、1992年5月16日に共和国憲法が採択、1995年12月に国連総会において「永世中立国」として承認されました。


1999年12月28日に議会の全会一致によりニヤゾフ大統領が終身大統領となり、2006年12月21日にニヤゾフ大統領が死去、2007年2月に大統領選挙が実施され、ベルディムハメドフ大統領代行が当選、同月14日に大統領に就任しました。

2012年2月に大統領選挙が実施され、ベルディムハメドフ大統領が再選、2017年2月に大統領選挙が実施され、ベルディムハメドフ大統領が再選されました。

「トルクメニスタン」の国民・宗教・言語について

「トルクメニスタン」の国民について

「トルクメニスタン」の人種割合は、トルクメン人が人口の大半を占め、ロシア人やウズベク人も多く在住しています。

現在はロシア人は減少傾向にあり、2003年時点での民族ごとの人口比は、トルクメン人が約85パーセント、ウズベク人が約5パーセント、ロシア人が約4パーセント、その他が約6パーセントです。

「トルクメニスタン」の宗教について

「トルクメニスタン」の国家宗教は、イスラム教スンナ派が大多数で、キリスト教正教会の信徒も一部存在します。

「トルクメニスタン」の言語について

「トルクメニスタン」の公用語は、トルクメン語で、使用言語の割合は、約72パーセント、 ロシア語が約12パーセント、ウズベク語が約9パーセント、その他は約7パーセントです。

ロシア語も通用するが、トルクメン人同士は、おもにトルクメン語で会話しています。

ただし、トルクメン人でも長く都市部に住んでいる者やエリートなどの中にはロシア語を母語とし、トルクメン語が満足に話せない者もいます。

「トルクメニスタン」の経済状況について

「トルクメニスタン」の通貨はマナトで、GDPは約452.3億米ドルで、世界86位です。そして、一人当たりのGDPは約7,967.30米ドルで、世界74位です。

「トルクメニスタン」の貿易について

「トルクメニスタン」の貿易相手は主に、輸出が中国、イタリア、アフガニスタン、イラン、ジョージアで、輸入がトルコ、UAE、中国、ロシア、ドイツとなっています。

「トルクメニスタン」の主な輸出品目は、天然ガス、石油、石油製品、綿製繊維、電力で、輸入品目は、機械および同製品、卑金属、化学製品、輸送車両、プラスチック材料および同製品・ゴムおよび同製品です。

「トルクメニスタン」の政治・政策について

政治体制について

「トルクメニスタン」は、共和制で、議会は一院制、任期は5年で定数は125席です。

「トルクメニスタン」の政策

「トルクメニスタン」は、1991年10月27日共和国独立宣言を発布、独立前の1990年10月から大統領職にあったニヤゾフ大統領は、反対派勢力を排除して強力かつ個人崇拝的な独裁体制を確立、他方、その非民主的体制や人権問題について国際社会からの批判を受けました。

ニヤゾフ大統領は2006年12月に死去、2007年2月11日に実施された大統領選挙で、ベルディムハメドフ大統領代行が約89.23パーセントの得票率で当選し、同14日、大統領に就任しました。

2008年9月に行われた憲法改正では、大統領から任命される議員から構成されていた最高意思決定機関「人民評議会(ハルク・マスラハティ)」が廃止され、選挙を通じて選出される議員から成る「議会(メジリス)」の権限が拡大されました。


同年12月には、同国で初めてOSCEを含む国際監視団の活動をともなう形で議会選挙が実施されました。

2012年2月、大統領選挙が実施され、ベルディムハメドフ大統領が再選、2017年2月、大統領選挙が実施され、ベルディムハメドフ大統領が約97.69パーセントの得票率で再選されました。

「トルクメニスタン」の元首・首相・外相について

「トルクメニスタン」の元首について

「トルクメニスタン」の元首は、グルバングルィ・ベルディムハメドフ大統領です。

「トルクメニスタン」の首相・外相について

「トルクメニスタン」の首相は、大統領が兼任し、外相は、ラシッド・メレドフです。

「トルクメニスタン」の国防・軍事制度・兵役について

「トルクメニスタン」は、独立以降、一貫して自ら「積極的中立」と呼ぶ独自の外交方針を標榜しています。

1992年5月、CISの集団安全保障条約に署名せず、また、2005年のCIS首脳会合においてCIS正加盟国から「準加盟国」となり、1995年12月の国連総会では、同国の「永世中立国」としての地位が認められました。

但し、ベルディムハメドフ大統領は、2007年8月の上海協力機構首脳会合に「ゲスト」として参加し、同年9月の国連総会で1995年以来となる同国大統領としての演説を行うなど国際社会との関係強化の動きを示しつつあります。

2007年12月には、首都アシガバットに国連中央アジア予防外交センター(UNRCCA)が開所されました。

ベルディムハメドフ大統領は、外遊にも前向きであり、2008年4月にはトルクメニスタン元首として初めてNATOサミット(ブカレスト)に参加しました。

また、日本には、2009年12月にトルクメニスタン元首として初めて訪問し、その後、2015年3月に第3回国連防災世界会議(於:仙台市)出席のため、2019年10月に即位礼正殿の儀参列のため訪日しています。

最重要の資源である天然ガスについては、ロシアは2016年1月から輸入を停止し、トルクメニスタンは輸送ルートの多角化を目指しており、特に近年は、中国への天然ガス輸出を増加させています。

軍事力は、2020年現在、総兵力は約3万6,500人で、陸軍が約3万3,000人、海軍が約500人、空軍が約3,000人、準兵力が約5,000人です。

「トルクメニスタン」と「日本」の関係は?

「トルクメニスタン」と「日本」の政治関係は、国家承認日が1991年12月28日、外交関係開設日が1992年4月22日、日本大使館の開館が2005年1月1日、在日トルクメニスタン大使館開設が2013年5月です。

経済関係は、日本の対トルクメニスタン貿易において、2019年現在、輸出は約13.43億円、品目は、自動車、ポンプ、遠心分離等の一般機械、鉄鋼で、輸入は約0.67億円で、品目は、植物性原材料、綿糸です。

文化関係は、一般文化無償資金協力が2019年までに計2件で、約6,560万円、最近の事例は、2004年度にトルクメニスタン国立図書館への視聴覚器材約2,040万円を提供しています。

在留邦人数は、2019年10月現在、39人、在日当該国人数は、2019年12月現在、46人です。

まとめ

以上、国特集「トルクメニスタン」でした。

ちなみに、「トルクメニスタン」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「130位」でした。

FIFAデータ


https://fifaranking.net/ranking/

本記事は、2023年3月16日時点調査または公開された情報です。
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