「キューバ共和国」ってどんな国?
「キューバ共和国」の正式名称はスペイン語で「República de Cuba」、英語では「Republic of Cuba」です。漢字では「玖瑪」と表記し、その他「玖馬、久場、古巴」などとも表記されます。
「キューバ共和国」の広さ 面積・場所について
「キューバ共和国」の面積は、約109,884平方キロメートルで、日本の本州の約半分に相当します。
「キューバ共和国」の場所は、西インド諸島の一部であるカリブ海の大アンティル諸島に位置しています。
「キューバ共和国」の首都について
「キューバ共和国」の首都は「ハバナ」で、「ハバナ」は、北緯23度8分、西経82度23分に位置しています。
「ハバナ」の人口は、約200万人で、キューバ島北西沿岸のフロリダ海峡に接する地点にあるカリブ海地域の最も大きな都市です。
「キューバ共和国」の人口について
「キューバ共和国」の人口は、世界銀行が2017年に調べた時点で約1,148万人であり、人口密度は、約102人で、第81位です。
「キューバ共和国」の成り立ちについて
「キューバ共和国」は、1898年に米西戦争が勃発、1902年に独立し、1959年にキューバ革命によって フィデル・カストロ政権が成立、1961年に米国と外交関係が断絶し、ピッグズ湾事件が発生しました。
1962年にキューバ危機に陥り、米州機構(OAS)が対キューバ制裁を除名決議、1965年にキューバ共産党が結成、1975年に第1回共産党大会が実施、アンゴラ派兵が本格化、1976年に新憲法が制定、人民権力全国議会が発足、カストロが国家評議会議長に就任しました。
1979年に非同盟運動諸国首脳会議が開催、1980年にマリエル事件が発生、1991年にアンゴラ撤兵が完了、1992年に憲法が改正、トリチェリ法が成立、1994年に米・キューバ移民が協議され、1996年に反カストロ亡命キューバ人団体による米民間機撃墜事件が発生、米ヘルムズ・バートン法が成立しました。
1998年にローマ法王がキューバを訪問、1999年に第9回イベロアメリカ・サミットが開催、エリアン少年事件が発生、2000年に第1回南サミット(G77諸国)が開催、2001年に米国からの食糧購入が開始、2002年カーター米元大統領がキューバを訪問しました。
2006年にフィデル・カストロ議長がラウル・カストロ国家評議会第一副議長に権限を暫定委譲、非同盟運動諸国首脳会議が開催、2008年にフィデル・カストロ議長が国家評議会議長職を辞す意向を表明、ラウル・カストロが国家評議会議長に就任しました。
2009年にオバマ米政権による対キューバ制裁が緩和、2011年に第6回共産党大会が開催、フィデル・カストロ前議長が共産党第一書記を退任、ラウル・カストロ議長が同第一書記に就任しました。
2012年にローマ法王がキューバを訪問、2014年にラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)首脳会合が開催、米国との外交関係再構築に向けた議論開始を発表、2015年に米国・キューバ首脳会談が開催、米国との外交関係が再開、相互に大使館が設置され、ローマ法王がキューバを訪問しました。
2016年にオバマ米大統領がキューバを訪問、フィデル・カストロ前国家評議会議長が逝去、2018年にディアスカネル国家評議会議長が就任、2019年に新憲法が制定、ディアスカネル大統領が就任しました。
「キューバ共和国」の国民・宗教・言語について
「キューバ共和国」の国民について
「キューバ共和国」の人種割合は、16世紀中にスペイン人の苛政によってインディオが絶滅したため、現在は白人系市民と黒人系市民および少数のアジア系移民によって構成されています。
住民の人種構成は、ムラートが約37パーセント、おもにスペイン系の欧州系白人が約51パーセント、黒人が約11パーセント、中国系が約1パーセントであると推定されています。
ほかにもメスティーソ、レバノン人がおり、中国人やレバノン人、東インド諸島の植民者のコミュニティがあります。
キューバ政府は、「人種別の統計は、人種差別につながる」ことを理由に、人種別の統計を取っていませんが、推計値では徐々に混血が増加している傾向にあるようです。
キューバの白人は、19世紀から20世紀の間に移民としてやってきたスペイン人のほかに、フランス人、アイルランド人、ドイツ人、イタリア人、ポーランド人などです。
また、アジア系の市民として、中国系キューバ人や戦前移民した日系キューバ人も少数存在しています。
「キューバ共和国」の宗教について
「キューバ共和国」の国家宗教は、カトリックで、キューバ革命以前は人口の約70パーセント以上が教徒でしたが、フィデル・カストロ政権下で信者数は約40パーセントまで減少し、今では無信教者が人口の約55パーセントにまで達しています。
その他の宗教には、プロテスタント、エホバの証人、ユダヤ教、イスラム教、そして民族固有の宗教であるサンテリアなどがあげられ、東部ではハイチからの移民によってヴードゥー教も信仰されています。
日本発祥の宗教として、社会主義国としては珍しくSGIのキューバ支部としてキューバ創価学会が存在しています。
「キューバ共和国」の言語について
「キューバ共和国」の公用語は、スペイン語(キューバ・スペイン語)ですが、観光業に力を入れていること、アメリカ本土に近いこと、公教育の普及率が高いことなどから、ホテルやレストラン、都市部などでは英語が使用されています。
「キューバ共和国」の経済状況について
「キューバ共和国」の通貨はキューバ・ペソおよび兌換(だかん)ペソで、GDPは約96,851百万米ドルで、世界81位です。そして、一人当たりのGDPは約9,296米ドルで、世界89位です。
「キューバ共和国」の貿易について
「キューバ共和国」の貿易相手は主に、輸出がベネズエラ、カナダ、中国、スペインで、輸入が、中国、ベネズエラ、スペイン、カナダとなっています。
「キューバ共和国」の主な輸出品目は、鉱物(ニッケル)、化学品・医療品、砂糖、水産養殖産品、魚介類などの食料品、タバコで、輸入は、燃料類、機械・輸送機械、食料品です。
「キューバ共和国」の政治・政策について
政治体制について
「キューバ共和国」は、社会主義共和制で、議会は一院制の人民権力全国議会で、議席は605席、任期は5年です。
「キューバ共和国」の元首・首相・外相について
「キューバ共和国」の元首について
「キューバ共和国」の元首は、ミゲル・ディアスカネル・ベルムデス大統領です。
「キューバ共和国」の首相について
「キューバ共和国」の首相は、マヌエル・マレーロ・クルスで、外相は、ブルーノ・ロドリゲス・パリージャです。
「キューバ共和国」の国防・軍事制度・兵役について
「キューバ共和国」には、4つの外交基本方針があります。
1)伝統的に非同盟運動(NAM)諸国との連帯が重視されています。
2)ベネズエラ、ブラジル、ボリビア、エクアドル、ニカラグアの現政権とは積極的外交が展開されています。
3)近年、中国との経済関係が強化されています。
4)米国との関係は、1961年に米国資本企業を国有化したことを発端に外交関係が途絶していますが、2019年に1996年に米国ではキューバ自由・民主的連帯法が適用されたほか、キューバ制裁リストの追加、渡航制限や米国からキューバに住む親族への送金制限を含む金融制裁等が強化されています。
軍事力の予算は不明で、兵役は徴兵制、兵力は、約49,000人で、その内訳は陸軍が約3万8,000人、海軍が約3,000人、空軍が約8,000人です。
「キューバ共和国」と「日本」の関係は?
「キューバ共和国」と「日本」の政治関係は、1929年12月21日に外交関係が開設、
1952年11月21日に外交関係が再開されました。
経済関係は、対日貿易においては、貿易額は、輸出が約18.8億円、輸入が約42.8億円で、主要輸出品目は、たばこ、非鉄金属鉱、えびなどの魚介類、コーヒー、アルコール飲料などで、輸入品目は、重電機器などの電気機器、事務用機器などの一般機械、科学光学機器などの精密機器類、ゴム製品などです。
文化関係は、2018年現在、一般文化無償が8件で、計約3.40億円、草の根文化無償4件で、計約2,852万円です。
在留邦人数は、2019年5月現在で90人、在日当該国人数は、2018年6月末現在は250人です。
まとめ
以上、国特集「キューバ共和国」でした。
ちなみに、「キューバ共和国」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「180位」でした。
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