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【目指せ!外交官】火山島である「サントメ・プリンシペ民主共和国」の基礎知識(2021年5月調査情報)

世界の国特集、今回紹介するのは、共和制の島国である「サントメ・プリンシペ民主共和国」です。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」は、大西洋の一部であるギニア湾に浮かぶ火山島であるサントメ島、プリンシペ島、そしてその周辺の島々によって構成されている国です。

外交官になるなら押さえておきたい国の基本知識です。


目次

「サントメ・プリンシペ民主共和国」ってどんな国?

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の正式名称はポルトガル語で「República Democrática de São Tomé e Príncipe(読み仮名)」、英語では「Democratic Republic of Sao Tome and Principe」です。漢字では「聖多美和普林西比」と表記し、その他「聖普」などとも表記されます。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の広さ 面積・場所について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の面積は約1,001平方キロメートルで、東京都の約半分の大きさです。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」は、大西洋の一部であるギニア湾に浮かぶ火山島であるサントメ島、プリンシペ島、そしてその周辺の島々によって構成されています。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の首都について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の首都は「サント」で、「サント」は、県中央部の東寄り、シャラント川の両岸に広がっています。

「サント」の人口は、2007年現在、約2万6,401人です。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の人口について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の人口は、世界銀行が2019年に調べた時点で約21.5万人であり、人口密度は、約226.14人で、第42位です。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の成り立ちについて

「サントメ・プリンシペ民主共和国」は、1975年7月にポルトガルから独立し、ダ・コスタ大統領が就任、1985年10月にダ・コスタ大統領が3選し、1990年8月に憲法が改正され、複数政党制に移行されました。

1991年3月に大統領選挙が実施、トロヴォアダ大統領が選出、1996年7月に大統領選挙が実施、トロヴォアダ大統領が再選、2001年7月に大統領選挙が実施、デ・メネゼス大統領が選出されました。

2006年7月に大統領選挙が実施、デ・メネゼス大統領が再選、2011年8月に大統領選挙が実施、ダ・コスタ大統領が選出、2016年7・8月に大統領選挙が実施、エヴァリスト・カルヴァリョ大統領が選出されました。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の国民・宗教・言語について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の国民について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の人種割合は、全人口の約9割が、サントメ島に居住しています。

ポルトガルの植民地時代にアフリカから農園の労働力として連れてこられた黒人と、それを支配していたポルトガル系の白人がいたものの、ポルトガルから独立した1975年前後に、ポルトガル系住民の多くがこの国から退去していきました。


一方で、比較的関係が良好であったアンゴラでは、内戦が勃発し、難民が多数移住してきたため、バントゥー系の黒人、ムラート(白人と黒人の混血)、アンゴラ人、ポルトガル人などが居住しています。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の宗教について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の国家宗教は、2001年の調査によると、キリスト教のカトリックが約70.3パーセント、福音派が約3.4パーセント、ニュー・アポストリック教会が約2パーセント、アドヴェンティストが約1.8パーセント、その他が約3.1パーセント、無宗教が約19.4パーセントを占めています。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の言語について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の公用語は、ポルトガル語と定められています。

しかし、標準的なポルトガル語を母語とする人は都市部にわずかにいるだけで、多くは、ポルトガル語をベースとするクレオール語が話されています。

なお、このクレオール語にも地域差が見られ、サントメ島のサントメ語、アンゴラ難民が多く居住するサントメ島南端部のアンゴラ語、プリンシペ島のプリンシペ語に分類されています。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の経済状況について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の通貨はドブラで、GDPは約4.19億米ドルで、世界186位です。そして、一人当たりのGDPは約1,918.01米ドルで、世界147位です。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の貿易について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の貿易相手は主に、輸出がオランダ、ベルギー、ポルトガル、ドイツで、輸入がポルトガル、アンゴラ、中国、ナイジェリアとなっています。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の主な輸出品目は、カカオ豆、コプラ、コーヒーで、輸入品目は、石油製品、機械、食料品です。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の政治・政策について

政治体制について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」は、共和制で、議会は55席のの国民議会となっています。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の政策

「サントメ・プリンシペ民主共和国」は、独立以来、ピント・ダ・コスタ大統領の一党独裁が続いていましたが、1990年に複数政党制が導入されました。

1991年ミゲル・トロヴォアダ大統領が誕生しますが、1994年、1998年の総選挙ではいずれもピント・ダ・コスタ大統領派が勝利し、大統領と政府与党が対立しながら共存する状況(コアビタシオン)となりました。

2001年の大統領選挙には、憲法で3選が禁止されていることから、トロヴォアダ大統領が不出馬、当時、トロヴォアダ派のデ・メネゼス大統領が当選、同年内閣改造が行われ、コアビタシオンが解消されました。

2002年の国民議会選挙により、複数政党制導入以来初の挙国一致内閣が誕生し、2003年、軍の一部によるクーデター未遂が発生しましたが、国際仲介団等の活動により無血終結しました。

2006年の大統領選挙でデ・メネゼス大統領が再選され、2010年に実施された国民議会選挙で野党のADI(独立民主運動)が第一党となり、パトリス・トロヴォアダ党首が首相に就任しました。

2011年、大統領選挙が行われ、MLSTP-PSDのピント・ダ・コスタ候補(初代大統領)が当選し、再びコアビタシオンとなり、2014年10月、議会選挙でADIが勝利し、再びパトリス・トロヴォアダ内閣が成立しました。


2016年に大統領選挙が行われ、エヴァリスト・カルヴァリョ前首相(ADI)が当選し、コアビタシオンが解消されました。

しかし、2018年10月の国民議会選挙の結果を受け、サントメ・プリンシペ解放運動と3政党が連立を組んでADIが野党となったことから、再びコアビタシオンの状況となっています。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の元首・首相・外相について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の元首について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の元首は、エヴァリスト・カルヴァリョ大統領です。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の首相・外相について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の首相は、ジョルジ・ボン・ジェズースで、外務・協力・共同体相は、エディテ・テンジュアです。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」の国防・軍事制度・兵役について

「サントメ・プリンシペ民主共和国」は、非同盟が基本方針で、ナイジェリア、アンゴラ、赤道ギニア等のギニア湾沿岸産油国および旧宗主国であるポルトガルやブラジル等のポルトガル語圏諸国との友好関係を中心に、多角化外交が志向されています。

ポルトガル語圏諸国共同体(CPLP)加盟国であり、ポルトガルとは相互軍事協定を結んでおり。1999年、仏語圏国際機関(OIF)に加盟しました。

1997年5月に台湾と外交関係が樹立、以後互いの元首が訪問する等の関係が強化されていましたが、2016年12月に台湾との国交が断絶し、中国と国交が回復されました。

軍事力については、不明です。

「サントメ・プリンシペ民主共和国」と「日本」の関係は?

「サントメ・プリンシペ民主共和国」と「日本」の政治関係は、日本の食糧援助や草の根無償資金協力等を中心とする経済協力は高く評価されています。

日本の公館は、在ガボン大使館が兼轄し、サントメ・プリンシペ民主共和国に公館はありません。

経済関係は、対日貿易額は、2019年現在、輸出が約181万円、輸入が約619万円で、主要貿易品目は、輸出が機械類で、輸入が医薬品となっており、日本からの直接投資はありません。

文化関係は、特になく、在留邦人数は、2021年4月現在で0人、在日当該国人数は、2020年6月現在で3人です。

まとめ

以上、国特集「サントメ・プリンシペ民主共和国」でした。

ちなみに、「サントメ・プリンシペ民主共和国」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「187位」でした。

FIFAデータ

https://fifaranking.net/ranking/

本記事は、2022年12月26日時点調査または公開された情報です。
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