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高速道路・有料道路の見守り隊!「高速パトロール隊」とは?

日本の各地を繋ぐ重要な交通網が高速道路と有料道路です。高速道路上で独特な黄色やツートンのサイレンカーを見た事がありませんか?これは、高速道路を管轄している各会社に属している「高速パトロール隊」の車両です。ここでは、この高速パトロール隊のお仕事についてまとめました。

2017年10月07日更新

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目次
2005年に民営化「高速パトロール隊」の属している企業とは?
「高速パトロール隊」のお仕事を見てみよう
高速パトロール隊の一日のスケジュール
高速パトロール隊の使用する車両を見てみよう
高速パトロール隊になるには?
高速パトロール隊に求められている事とは?
まとめ
高速道路・有料道路の見守り隊!「高速パトロール隊」とは?

2005年に民営化「高速パトロール隊」の属している企業とは?

旧道路関係四公団

日本には、かつて日本の高速道路や有料道路の建設や管理を行っていた4つの特殊法人が存在しました。日本道路公団(英語名の” Japan Highway Public Corporation”の頭文字を取って「JH」と呼ばれる事もありました)・首都高速道路公団・阪神高速道路公団・本州四国連絡橋公団です。

いずれの道路関係四公団は、最高で約40兆円の負債を抱えていた事があります。その為、2001年の小泉内閣の時の構造改革にて民営化が検討され、2005年民営化されました。

各団体が現在は民営化

日本道路公団は、2005年の民営化と共にNEXCOとなりました。NEXCOは、” Nippon EXpressway COmpany Limited”の頭文字から来ていて、「ネクスコ」と読みます。

管轄している事業区域によって、NEXCOは以下の3つの会社に分かれています。
NEXCO東日本…北海道・東北・関東・新潟・信越の一部の高速道路・有料道路が事業区域
NEXCO中日本…東海4県・信越の一部・北陸3県の高速道路・有料道路が事業区域
NEXCO西日本…関西地方・中国地方・四国地方・九州・沖縄の高速道路・有料道路が事業区域

首都高速道路公団は首都高速道路株式会社、阪神高速道路公団は阪神高速道路株式会社、本州四国連絡橋公団は本州四国連絡高速道路株式会社となり、高速道路や有料道路の管理業務に応じて、グループ企業が細分化されています。

各社に属している「高速パトロール隊」

高速道路関連各社では、高速道路や有料道路の管理の一環として、「高速パトロール隊」と呼ばれる部隊を所有し、主に高速道路や有料道路上の安全管理を行っています。

高速パトロール隊が所属している企業は、各高速道路関連各社が高速パトロール業務を管轄している以下のグループ企業を持っています。
NEXCO東日本…株式会社ネクスコ・パトロール関東
NEXCO中日本…中日本ハイウェイパトロール東京株式会社
NEXCO西日本…西日本高速道路パトロール関西株式会社
首都高速道路株式会社…首都高パトロール株式会社
阪神高速道路株式会社…阪神高速パトロール株式会社

※ 本州四国連絡高速道路株式会社のみ、本州四国連絡高速道路株式会社、交通管理隊として採用。

「高速パトロール隊」のお仕事を見てみよう

正式名称は「交通管理隊」

高速パトロール隊は、正式名称「交通管理隊」と呼びます。とはいえ、愛称である高速パトロール隊や、ハイウェイパトロール隊と呼ばれる事が多くなっています。

「高速パトロールカー」と呼ばれるパトカーを始めとした緊急車両に搭乗し、高速道路や有料道路上の安全管理に関する業務を行っています。

高速道路のパトロールをする

高速パトロールカーに搭乗して、道路上に異常がないかをパトロールします。もしも、巡回中に異常を発見した場合には、すぐに対応できるように、常に2名1組で道路上の巡回を行っています。

事故や渋滞が起きていないか、道路上に何か落ちていないかだけでなく、道路、法面、照明、ガードレールなどに異常がないかも見ます。もしも、道路上の故障している箇所がある時には、応急処置ができる機材を積んでいるので、応急処置をしてから修理の依頼を改めて行います。

道路上の障害物の除去

高速道路上に障害物がある場合には、運転の妨げとなり、大事故の原因にも繋がりかねません。道路上の障害物を除去するのも、高速パトロール隊のお仕事です。

トラックなどの車両の荷台から落ちてしまった荷物から、心無い人が車窓から投げ捨てたビニール袋などのゴミなど、何らかの理由で道路上に落下・散乱した物を撤去します。周りは高速で移動する車両ばかりの中で、大変危険を伴う作業になる為、慎重かつ迅速に行います。

障害物とは少し異なりますが、間違って高速道路の入り口から侵入してしまった一般人を安全な場所へ誘導する、迷い込んだ動物などを高速道路外へ追い出すなども、高速パトロール隊が行います。

事故や故障の処理

高速道路や有料道路上で事故が発生した時や、車両が故障したと連絡を受けた時には、現場に駆け付けて、走行している他の車両の誘導、故障車や事故車のけん引など、事故や故障に対する処理や対応も行います。

法令違反の車両の取り締まり

法定速度超過や、積載超過など、法令違反をしている車両に対する取り締まりも行っています。とはいえ、警察のように違反点数を減点したり、罰金を徴収したりはできません。高速パトロール隊は、主要インターなどで取り締まりを行い、違反している車両のドライバーに警告や適切な積載にするなどの指示、通行の禁止の命令などを行います。

あらかじめ高速パトロール隊が取り締まりを行う事により、より高速道路での事故を減らす目的があります。

事故や渋滞のお知らせをする

高速パトロールカーは、後ろに電光掲示板が付いています。渋滞や事故が発生している場合には、電光掲示板に「この先渋滞中」などの表示をして、走行中の車両にお知らせをしながら巡回します。

訓練や研修を行う

民間企業の社員と言えど、高速パトロール隊のお仕事は特に交通課の警察官の業務と類似しています。ですので、安全・確実な業務を行えるように、随時訓練や研修を行っています。

高速パトロール隊に入ってすぐの新人研修から始まり、勤続年数に応じた研修や訓練を設けている所もあります。研修内容も、運転技術や雪上運転、通信員の為の研修など多岐にわたります。近年では、警察や消防と共同で訓練を行う企業も多くなりました。

高速パトロール隊の一日のスケジュール

高速パトロール隊は、24時間365日勤務しています。主に日勤と夜勤の交代制勤務となっています。

8:30  出勤 制服への着替えなどを行います
8:50  始業の後、高速パトロールカーなど車両の点検を行います。車両や、搭載している資機材に異常や不足がないかを確認します。
9:00  夜勤の人との引き継ぎを行い、パトロールへの出発準備を行います。免許証や資格証明書の携帯やアルコールチェック、身だしなみのチェックを行います。
9:30  定期巡回(パトロール)へ向かいます。巡回前に、再度タイヤやライトなど、車両に不具合がないかチェックしてから出発します。
定期巡回では、道路や天候、交通状況も確認します。
11:30 午前中の定期巡回や業務が終わった後は、車両のタイヤの空気圧、ガソリンの残量などの点検を行った後に、巡回の報告書作成などの事務処理を行います。
12:00 昼食休憩
13:30 午後の定期巡回に出発します。
16:00 午後の定期巡回が終わった後は、車両の点検や洗車を行います。その後色々な想定の元で訓練をする事もあります。
17:20 夜勤に業務の引継ぎを行った後に、退勤します。

※ 勤務中に、事故や故障、落下物などの異常事象が発生すると道路管制センターから無線で指令がありますので、随時現場に急行します。

高速パトロール隊の使用する車両を見てみよう

高速パトロールカー

主に高速パトロール隊が搭乗している車両です。巡回だけでなく、異常の発生した現場に駆け付ける時にも使用する、正に高速パトロール隊にとってのパトカーです。

白と青のコーポレートカラー仕様の物や、全面黄色の物まで色々なデザインがあります。主にSUVタイプの車両を使用しています。

背面に電光掲示板を設け、色々なお知らせを流しながら走行もできます。また、緊急車両の扱いになりますので、赤色灯を備えており、緊急時にはサイレンと共に走行できます。

高所作業車(リフトカー)

橋やトンネル内など、高い所の点検や作業を行う時に使用する車両です。トンネル内の照明器具の交換や清掃にも使用されます。

後ろについている荷台は、地上5メートルの距離まで油圧式で昇降可能、約3トンまでの荷物や人を載せる事ができます。

万能車

荷台にブラシを備え付けた、4WDタイプの車両です。ブラシを使用して路面やトンネル内の清掃を行う他、草刈りや雪かきなど、色々な作業に使用される車です。

遮音壁点検車

高速道路や有料道路を囲み、周辺地域に高速道路の車両が走行する音が聞こえない様にしている高い壁を、「遮音壁」と呼びます。この遮音壁に異常がないかを点検する為の車両が、遮音壁点検車です。

高速パトロール隊になるには?

希望する会社の採用に応募する

高速パトロール隊は、所属している会社の社員になります。その為、自分が希望する高速パトロール隊の会社の採用に応募し、採用されれば高速パトロール隊になれます。

高速パトロール隊は、大学新卒募集を行っている所もあれば、中途採用を随時募集している所もあります。各企業のホームページ内の「採用情報」や新聞の求人広告欄、インターネットの求人サイトなど、色々な所で採用情報を得る事ができます。

採用基準は、各企業によって異なります。AT限定でも問題なく応募できる所もあれば、MT免許がないと応募できない所もあります。必要な運転経験も1年~と幅広いです。自分が希望する企業の採用内容を確認し、応募するようにしましょう。

首都高パトロール株式会社 中途採用の概要

応募資格 ・高卒以上
・32歳迄
 (長期間の継続勤務による職務に必要な能力の開発及び向上を図るため。
 (雇用対策法施行規則第1条の3第1項 例外事由3号イ))
・普通自動車免許所持者で取得後1年以上経過している方
 (AT限定の方応相談、ペーパードライバー不可)
・応募時点で運転記録証明書における行政処分の前歴が0回
 かつ交通違反累積点数が2点以内の方
・夜間勤務が可能な方

以下の資格、能力をお持ちの方歓迎
・普通自動二輪車免許
・中型自動車免許
・大型自動車免許
・自動車整備士
・陸上特殊無線技士
・Word、Excelの操作知識

出典
採用情報 首都高パトロール株式会社

西日本高速道路パトロール関西株式会社 中途採用の概要

普通自動車免許取得後、2年以上が経過していること。
普通自動車免許がAT車限定解除であること。
普通に車の運転が出来ること。(車の運転に不慣れな方はご遠慮ください)
道路交通法を遵守していること。(交通ルールを守り、安全運転が出来る方)

出典
中途採用情報|募集要項 | 採用情報|西日本高速道路パトロール関西株式会社

高速パトロール隊に求められている事とは?

安全運転、ドライバーのお手本となれる人

高速パトロール隊に一番求められているのは、安全運転ができる技術力です。高速道路の安全を守る為の職務ですので、運転技術が高いだけでなく、いつでも安全運転を心がける、法令を遵守するなど、他の高速道路を利用するドライバーのお手本となる人材が求められます。

安心させる気遣いができる人

高速パトロール隊は、高速道路の事故現場の処理も行います。事故や故障を起こしてしまったドライバーや家族は、気が動転してしまっている場合も多いですが、そんな時にもドライバーや家族に対して安心させられる対応ができる、気遣いができる人も求められます。

適確、迅速な行動ができる人

高速パトロール隊の業務は、高速道路上で行う為、周りは速いスピードで走行する車両に囲まれている中で行います。その為、ひとつの判断ミスによって自分が危険な目に合う可能性も充分にありますので、いつでも適確、かつ迅速な行動と判断ができる人が求められています。

子供に対して優しい対応ができる人

高速パトロール隊も、緊急車両である高速パトロールカーに乗って活躍する職業ですので、子供たちにとっては憧れの職業のひとつでもあります。また、母体企業が民営化した事によって、高速パトロール隊が一般市民との触れ合う場も多くなりました。

近年では、警察や消防と同じように、高速パトロールカーに乗って写真撮影ができる、といったイベントも多くなりました。イベントでは、高速パトロール隊自らが子供の対応をする事も多いので、子供に対して優しい対応ができる事も求められています。

まとめ

高速道路の安全を守る高速パトロール隊は、危険がつきもの、夜勤もある大変な仕事ですがその分だけやりがいもあります。今後も、高速パトロール隊の活躍が期待されます。
(文:千谷 麻理子)

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