公務員になるための情報サイト

官僚ってなんだろう?国の仕事を支える官僚の役割と仕事内容

「官僚」とは、中央官庁で働く国家公務員のことで、一般の国家公務員よりも一定以上のポストにいる公務員の呼称です。「官僚」は日本の政治の実質的な仕事を行っている重要な役職ですが、一体どんな仕事をしているのか知らないという方も少なくないのではないでしょうか。今回は「官僚」の役割や仕事をご紹介します。

2017年12月25日更新

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
目次
そもそも「官僚」とは
「キャリア」と「ノンキャリア」の違い
官僚の初任給は一般企業と大きく変わらない
官僚が働く「中央官庁」はどんな場所?
「官僚」になるには?
官僚の主な仕事は内閣の裏方サポート
大臣の直下で働く現場事務のトップ「事務次官」とは
官僚の特権について
公務員制度改革について
官僚の年収・ボーナスは?
まとめ
官僚ってなんだろう?国の仕事を支える官僚の役割と仕事内容

そもそも「官僚」とは

「官僚」とは、中央官庁で働く国家公務員のことで、国家公務員のなかでも上級や中級にあたる職につく国家公務員の意味を持った階級的呼称です。本来は役人という意味合いですが、ニュースや公務員に関連する内容で使われる「官僚」は、上述の意味をもつことが多いです。

そもそも「中央官庁」は、三権分立のうちの「行政権」を持つ内閣の下に位置しており、官僚は、国会議員によって作成された法案や予算、国会での答弁書などは中央省庁からのデータに基づいており、法律・政策案は中央省庁で作られています。つまり、中央省庁によって国政の基盤が作られていることから、官僚は国政・行政の中心にいるのです。

そのため、官僚は、国家公務員のなかでも特に優秀な人物が多く所属しているエリートです。現在の官僚には、東京大学や京都大学、早稲田大学出身など日本のトップ大学を卒業しているものが多くいます。有名大学の出身者の多くは「国家公務員採用総合職試験」に合格し、官僚となることで「キャリア官僚」と呼ばれ、「国家公務員採用一般職試験」の合格者や地方出先機関からの出向で官僚となっているものは「ノンキャリア官僚」と呼ばれます。

「キャリア」と「ノンキャリア」の違い

キャリア官僚とノンキャリア官僚とでは出世のスピードや就く役職が異なります。新人である1~2年目はキャリアとノンキャリアとで仕事の内容が異なることはありませんが、3年目にもなるとキャリアは、政策立案や国会質問の内容づくりなど「国政に関わる」仕事を任されるようになり、「本省課長」クラスまではエレベーター式で出世することができ、優秀な者は「局長」や「事務次官」まで出世することができます。

対するノンキャリアは、直接的に国政には関わらない職務になることが多く、出世は課長クラスまでが主とされており、その上を目指すことはかなり難しく、昇進スピードはキャリアよりも遅くなっています。

このように、出世の速さという点においてはキャリアに軍配が上がりますが、それでもキャリアが課長職に就くのは早くとも40歳前後だと言われており、その仕事も激務だといいます。とくに国会の審議中は徹夜が続くこともあるなど、かなりのハードワークです。

また、中央官庁で働く官僚ののほとんどがノンキャリアであり、キャリアはほんの一握りです。キャリアを目指せば昇給も早く、社会的地位も高くなり、給与も同年代に比べると格段に上がるでしょう。しかし、最近ではそのハードワークぶりに注目が集まり、東大や京大を卒業してもキャリアを選ばずにノンキャリアの道を選ぶ人も少なくないそうです。

官僚の初任給は一般企業と大きく変わらない

国家公務員である官僚ともなると、初任給も高いというイメージですが、人事院の発表する2017年の官僚の初任給を見ると、院卒では242,372円、大卒では213,816円でした。

対して、一般企業の初任給は院卒で22万円前後、大卒で20万円前後、高卒で16万円前後が平均であることを考えると、初任給の時点では大きな差はないようです。

官僚が働く「中央官庁」はどんな場所?

官僚は、東京都千代田区にある「霞が関」で働いており、日本の官界を「霞が関」と呼ぶこともあります。霞が関には、日本中央省庁や1府11省の建物があります。

官僚のランク?ポジション?とは

官僚は、「大臣」をトップに「副大臣」、「大臣政務官」、「事務次官」、「局長」、「内閣官房」、「部長」、「審議官」、「課長」、「一般職員」という順で役職が与えられます。

ただし、国務大臣や副大臣、大臣政務官などは国会議員に値するため、実際の官僚のトップは各省のトップである「事務次官」です。「内閣官房」以上の役職は「高級官僚」と呼ばれ、キャリアの中でも一握りの人間だけがなれるといわれる役職です。

「官僚」になるには?

官僚はいわゆる国家公務員ですので、「国家公務員採用試験」を受験し合格しなければなりません。国家公務員採用試験は、試験種類にもよりますが、学歴に関係なく受験できますが、なかでも「国家公務員総合職」は超難関とされており、これに合格して中央官庁に採用されると「キャリア官僚」と呼ばれます。

キャリア官僚になると、それなりの役職への昇進が約束されていますが、昇進できなかったキャリアの多くは退職して中央官庁と関係の深い民間の会社などへと移ることも多いようです。

これを「天下り」といい、天下りは、官僚組織の若返りが行われるメリットがある反面、官庁が天下り先へ優先的に仕事を斡旋したり、退職金が重複で払われる可能性があるというデメリットもあり、現行の日本の公務員の運用システムの課題の一つに挙がっています。

官僚の主な仕事は内閣の裏方サポート

担当する省庁によって仕事は異なりますが、官僚は主に内閣の裏方サポートを行っています。なかでも5つのメイン業務は以下のものです。

その1「法案の作成」

法律の元となる「法案」の作成を行うのも官僚の仕事のうちのひとつです。官僚は、三権分立のうち「行政」の仕事を請け負う「内閣」に所属しており、法律の立案を行うのは「立法う」の国会です。そうなると、官僚が法案の作成を行うことに疑問が生じてしまいますが、官僚が仕事を行っている内閣では、内閣総理大臣を中心に法案の提出が行われています。実は法案の多くは、内閣から提出されることが多く、このほとんどを官僚が作成しています。

新たな法律を成立させるためには、これまでの法律や憲法と整合性がとれた内容であり、法律が成立することで日本国家や世界に対してどのような影響があるかまで考慮して作成しなければなりません。内閣総理大臣も国会議員も法律のプロではない上に、法律を作成する際には、行政府が持つ資料や知識が必要です。官僚は、豊富な知識とその知識を持っており、その知識を持ってして法律の作成のほとんどを行っています。

その2「予算案の作成」

財務省主計局の官僚は、内閣で基本的な方針が決められた予算を、各省庁の予算について審査を行い、国会にて議決を行い、予算案を作成します。予算案の作成が行われるのは、毎年12月頃です。この時期になると、財務省の官僚たちは目まぐるしく職務を行うことになります。

その3「人事」

各省庁の事務次官や官房長、秘書課長などが国家公務員の人事を行っており、合わせて官僚を退職した後の天下り先の確保も行っているとされています。

その4「指揮や監督」

官僚は、重要案件の指揮や監督も行います。

その5「政策の企画」

法案や予算などの政策を企画しつつも、許認可が必要な制作の企画や施策を行い、各省庁の調整も行います。民間への行政指導や許認可を行うこともあります。

補足:各省庁によって仕事内容は異なる

官僚の大きな仕事は上記の「法案の作成」と「予算案の作成」ですが、官僚は、財務省、外務省、経済産業省、警察庁、総務省自治分野の「5大省庁」や金融庁、防衛省、厚生労働省などの各省庁での仕事も行っています。例えば、警察庁は全国の警察官の統率・管理を行い、厚生労働省は国民の健康や食の安全の管理を行っています。

大臣の直下で働く現場事務のトップ「事務次官」とは

最近では嵐の櫻井翔さんの父親である櫻井俊さんが就任することでも話題を集めた「事務次官」というポストがあります。事務次官とは、官僚のトップであり、大臣を補佐しながら省庁の事務を整理・監督することが使命です。

キャリアと呼ばれる官僚のなかでも、事務次官は最高位の役職です。各省庁のうち1人しかなることができず、事務次官のポストにつくためにはキャリアと学歴が必須になると言われています。

これまで事務次官に選ばれた人の多くが、東京大学法学部を卒業した後に官僚となっています。事務次官を目指してキャリアを重ねるためには、法律に関する知識が深いと有利になるようです。

官僚の特権について

官僚は、国家公務員のため安定した給与・福利厚生があります。産休や育休などの制度も整っているため、安定して長く勤務することができます。さらに、国家公務員は国で働く職員のため、倒産や解雇の心配がないというメリットもあります。

また、出世をすれば年収1000万円を超えるばかりか、官僚のトップである事務次官になれば年収3000万円という高い給料を得ることも夢ではありません。

公務員制度改革について

官僚を始め国家公務員は、キャリアというだけで年功序列で昇進していくのに対し、ノンキャリアは昇進の基準が定まっていません。また、キャリアは昇進できずに早期退職したとしても、関連の深い会社へ再就職できる「天下り」があります。そのため、キャリアとノンキャリアの処遇の差は開く一方です。

この問題に対して、2007年に「公務員制度改革」が行われ、天下りの廃止の検討と各省庁の斡旋の廃止が行われることになりました。また、成果を残したものが適切に昇進できる体制作りも取り組まれています。

官僚の年収・ボーナスは?

官僚の平均年収は、500万円程と一般企業と大きな差はありません。ただし、前述したように出世して役職クラスに就くと、1000~3000万円もの年収が見込めます。

もちろん、ただ高給取りになるわけではなく、それ以上の激務に追われることになるため、仕事へのやりがいやプライドを持つことが仕事を続ける上で必要になるといわれています。

また、年収の内訳の一つであるボーナスは、「期末手当」や「勤勉手当」という形で支払われ、給与の約3~4ヶ月分が支払われます。そのほか、扶養手当や住居手当、通勤手当、夜勤手当などの制度も整っていて、それをふくめて上記の年収程度です。

まとめ

今回は「官僚」の役割とその仕事についてご紹介しました。

国家公務員として働く官僚は、国政を支える裏方として日夜、その知識と経験を反映させています。国家公務員のトップである官僚を目指すには、圧倒的な知識と常に知識を吸収するインプット力が必要だと言われています。官僚を目指すのであれば、常に学び続ける姿勢が必要になりそうです。

この記事に関連するキーワード

ナレッジ・コラムに関するおすすめ記事

公務員ハックに関する新着記事

ページトップ