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【国家公務員になるには】国家公務員総合職とは?と採用試験の内容

国家公務員総合職とは、国家総合職とも略され、過去には、国家I種という名称で、俗にキャリア官僚と呼ばれています。本ページでは、国家公務員総合職とは何かの説明とともに、その職になるための試験(主に新規採用)についてなどを解説します。

2018年11月07日更新

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目次
国家公務員総合職とは?
国家公務員総合職になる方法とその採用試験について
国家公務員総合職の試験情報はどこから入手する?
「国家総合職」の仕事内容
「国家総合職」の採用試験について
「国家総合職」合格者の多い大学(平成29年度)
行政のゼネラリストリーダー「国家公務員総合職」

国家公務員総合職とは?

「国家公務員総合職」とは、その名の通り、国家公務員の総合職です。

国家公務員の職種は、大きく「総合職」と「一般職」、「専門職」の3つに分かれています。

「総合職」と「一般職」は、主に1府13省庁で構成される中央省庁のいずれかに所属し、その府省庁のもつ役割の仕事に従事します。ただ、厳密にいうと、府省庁とその出先機関や関係するて特定の機関で所属する場合もあります。しかも、その中でも法文系、理工系農学系、教養といった採用区分(採用試験区分)があったり、採用試験にも、大学院卒業者向けや社会人向けなどの資格わけもして、非常に細かく区分されています。

まずは、「国家公務員」になることを考える上で、総合職以外に、一般職や、専門職があり、また当然、地方公務員があるということを押さえると良いでしょう。

ーーーーーーーーーーー
国家公務員
 ー 総合職
 ー 一般職
 ー 専門職

地方公務員
 ー 都道府県庁など
 ー 各市区町村の役所
ーーーーーーーーーーー

次に、国家公務員総合職の所属先となる1府13省庁について、説明します。

所属先となる1府13省庁

次に、所属先となる1府13省庁についてご紹介します。

<1府13省庁>

内閣府

復興庁
総務省
法務省外務省
財務省
文部科学省
厚生労働省
農林水産省
経済産業省
国土交通省
環境省
防衛省
国家公安委員会(警察庁)

正しくは、1府11省2庁まとめて1府13省庁で構成されています。

例えば、「文部科学省」の国家公務員総合職とは、この省が担当する仕事・業務の総合職として、勤務するということです。他の国土交通省の仕事は、当然、同じ国家公務員といえども、別のグループ会社と考えてみてよいでしょう。縦割りとよく聞くとおもいますが、日本の行政運営・制度は、まず、この大きく府省庁で分かれていて、各々が自分たちの担当分野トップ行政組織として業務に取り組んでいます。

このように、国家公務員総合職とは、民間企業の総合職と同様、所属する府省庁の総合的な役割を担うリーダー(幹部)または、その次期リーダーとして、所属する府省庁を運営する役割を持った職です。国の政策やプロジェクトの企画や立案はもちろんのことそれを実現するプロジェクトマネージャーとして活躍することが期待される国家公務員のエリートキャリア職業なのです。

国家公務員総合職になる方法とその採用試験について

国家公務員総合職になるために押さえるポイントを3つにまとめました。

1つ目は、「国家公務員総合職採用試験」に合格することです。そして2つ目は、国家公務員を採用する中央省庁及びその出先機関に採用されることです。そして、3つ目は、そもそもですが、「国家公務員総合職試験」を受験する資格を持つことです。

▼国家公務員になるには?ポイント1「国家公務員総合職採用試験」

まず、1つ目のポイントである「国家公務員総合職試験」の制度についです。

これは、大学の全国共通のセンター試験に似ていますが、理系文系といったように受験科目が、自分の目指す系統で変わります。それを「試験の区分」といったり「区分」といったりします。系統は理系・文系ではなく、事務系、技術系といったりますが、現在は、試験区分としては、法文系・理工系・農学系・教養の4つで定義するのが良さそうです。

ーーー
(法文系の試験区分)
・行政
・政治・国際
・法律
・経済
・人間科学

(理工系の試験区分)
・工学
・数理科学・物理・地球科学

(農学系の試験区分)
・農業科学・水産
・農業農村工学
・森林・自然環境

(教養)
・教養
ーーー

ここで少し戻って、そもそもの総合職試験ですが、主に、大学院卒業者向けの「院卒者試験」と「大卒程度試験」の大きく試験は2つで構成されます。

国家公務員の「総合職試験」
 1)「院卒者試験」
 2)「大卒程度試験」

といった試験で、さらに上述した、系統別の試験の区分を加えると下記のようになります。

国家公務員の「総合職試験」(試験の区分)
 1)「院卒者試験」
   行政
   人間科学
   工学
   数理科学・物理・地球科学
   化学・生物・薬学
   農業科学・水産
   農業農村工学
   森林・自然環境
   法務(秋試験)

 2)「大卒程度試験」
   政治・国際
   法律
   経済
   人間科学
   工学
   数理科学・物理・地球科学
   化学・生物・薬学
   農業科学・水産
   農業農村工学
   森林・自然環境
   教養(秋試験)

さりげなく、秋試験がついていますが、こちらは混乱された方は一回無視して大丈夫です。基本春の試験がメインで、追加で特殊な院卒・大卒程度試験、それぞれ1つずつが秋試験の試験があるという認識で大丈夫です。

各区分別の平成29年度採用予定数を見てみましょう。

1)「院卒者試験」
  行政 約70名
  人間科学 約15名
  工学 約85名
  数理科学・物理・地球科学 約20名
  化学・生物・薬学 約20名
  農業科学・水産 約30名
  農業農村工学 約5名
  森林・自然環境 約20名
  法務(秋試験)*平成28年4月1日採用実績:1名

2)「大卒程度試験」
  政治・国際 約20名
  法律 約180名
  経済 約70名
  人間科学 約10名
  工学 約80名
  数理科学・物理・地球科学 約10名
  化学・生物・薬学 約15名
  農業科学・水産 約25名
  農業農村工学 約15名
  森林・自然環境 約10名
  教養(秋試験) *平成28年4月1日採用実績:58名

このように試験区分で人数も大きく差があることがわかると思います。

▼国家公務員になるには?ポイント2「官庁訪問と入庁」

次に2つ目のポイント、国家公務員は、「中央省庁(官庁・出先機関)」のどれか1つに「入庁(就職)」するということです。

国家公務員になるための採用試験の4月末の第一次試験、5月末の第二次試験(筆記)、5月下旬から6月中旬にかけて行われる第二次試験(政策課題討議・人物試験)をへて、6月下旬ごろに最終合格発表が行われます。(※試験日は平成29年度のものに基づいています。)

この試験に合格すると「採用候補者名簿」に登録されます。こちらは3年間有効です。例えば、試験合格後、その年に就職しなくても、大学院に進学して入庁(就職)することも可能ということです。また1年ダメでも翌年に再度チャレンジができます。

で、何をチャレンジかというと、2つ目のポイントで、いわゆる国家公務員採用試験に合格しても、どれか1つに入庁するには、原則、「官庁訪問」というプロセスをへて、その訪問した官庁に採用しなければなりません。

この「官庁訪問」というのは、志望する府省を訪問し業務説明や面接を受けるための機会です。

この訪問には、業務説明や面接を通じて、自分の志望する府省の内々定を得るためのプロセスで、官庁訪問のルー ルやスケジュールは、毎年各府省の申し合わせで決定されることになっています。詳しくは、人事院のホームページ「国家公務員 試験採用情報NAVI」や志望する府省のホームページの採用ページで確認します。平成29年度では、クール制(第1クール~第5クール)で特定の期間(7月5日に開始し、内々定解禁が7月19日17時)に実施され、一定の訪問ルールに基づいて、複数、訪問することが可能です。内々定を受けることができるのは原則1つです。正式採用内定は、10月1日解禁です。(※情報は平成29年度のものに基づいています。)

▼国家公務員になるには?ポイント3「受験資格」

最後に3つ目の「国家公務員総合職試験」を受験する「資格」についてです。

こちらは、院卒者試験と大卒程度試験で異なるので、この2つに分けて考えます。社会人試験は一旦のぞいて解説します。

まず、共通で、国家公務員の採用試験に受けられない条件です。

【1】日本の国籍を有しない者
【2】 国家公務員法第38条の規定により国家公務員となることができない者
 ・ 成年被後見人、被保佐人(準禁治産者を含む)
 ・ 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまでの者又はその刑の執行猶予の期間中の者その他その執行を受けることがなくなるまでの者
 ・ 一般職の国家公務員として懲戒免職の処分を受け、その処分の日から2年を経過しない者
 ・ 日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者

当然といえば当然ですが、日本の国籍が必要です。日本の国家のために、日本の税金をもって奉仕する、身元は、日本の国籍が基本です。

国籍は当然、その個人が、その国の人間として国が認め、本人もその国籍を持つ国民として義務を果たし、法などのルールに則って生活するということです。日本は法治主義国家の根幹の考え方・仕組みです。

次に、受験資格ですが、院卒者試験は、年齢要件が30歳未満で、大学院修了及び大学院修了見込みの者であることが必要です。追加で「法務区分は」、司法試験の合格者であることも要件になります。

大卒程度試験は、大学卒業は必須ではなく、21歳以上30歳未満の者が年齢要件です。追加で、「教養区分」は20歳の者も受験可とされています。また、大学卒業および卒業見込みの方は21歳未満で受験可能です。

年齢の計算は、試験実施年度の4月1日現在における年齢です。

国家公務員総合職の試験情報はどこから入手する?

最近はインターネットから最新の情報を取得するのが基本です。

ホームページは、政府(人事院)が運営する「国家公務員試験採用情報NAVI」や各府省庁のホームページの採用ページを見ることです。
その他、公務員採用試験の受験スクールからも情報を仕入れることが可能ですが、正確さを考慮すると、必ず行政のホームページの情報を確認することをおすすめします。

▼「国家公務員試験採用情報NAVI」のURL
http://www.jinji.go.jp/saiyo/saiyo.htm

「国家総合職」の仕事内容

国家公務員の総合職は、採用試験の区分の通り、行政系(事務系)と技術系(理系)で専門とする活動フィールドが変わりますが、それと同等に所属する「官庁」によって、仕事の目的が変わります。

所属について、かいつまんだ例ですが、厚生労働省であれば、働く社員を経営者から守るために、経済産業省であれば、企業の社長たちを支援するために、といったようなものです。

これを理解するには、各省庁がどのような国の役割を担っているのか、どのような業界とか変わっているかなどを理解するのがいいでしょう。例えば、建設業界といえば、国土交通省といったようものです。もちろん単純にそこの省庁だけで完結するものではありませんので、希望する職の志向と省庁を一致させるだけでなく、すべての省庁をある程度は、理解しておくことがいいでしょう。

また、総合職の技術系は、特定の業務分野のスペシャリストとなるとともに、他の分野にも精通し、総合的な視野からの企画立案能力のある専門技術をもった総合職としてキャリアを積んでいくことになります。

「国家総合職」の採用試験について

▼院卒者試験について

第一次試験では、基礎能力試験(多肢選択式)と専門試験(多肢選択式)です。基礎能力試験では、知能分野と知識分野の問題が出題され、専門試験では、行政や工学など試験区分で変わります

第二次試験では、専門試験(記述式)と政策課題討議試験、人物試験(個別面接)です。専門試験では、行政や工学など試験区分で変わります。政策課題討議試験は、基本は6人1組のグループ形式で、課題に対するグループ討議を実施します。レジュメ作成→個別発表→グループ討議→討議を踏まえての個別発表をおおよそ90分で実施されます。人物試験では、人柄・対人的能力などについて個別面接を実施します。

また英語試験があり、これは外部英語試験(TOEIC、ILETSなど)を活用し、スコアに応じて総得点に15点または25点が加算されます。

▼大卒程度試験

第一次試験では、基礎能力試験(多肢選択式)と専門試験(多肢選択式)です。基礎能力試験では、知能分野と知識分野の問題が出題され、専門試験では、院卒者試験と同様、行政や工学など試験区分で変わります。

第二次試験では、専門試験(記述式)と政策論文試験、人物試験(個別面接)です。専門試験は、記述式で、行政や工学など試験区分で変わります。政策論文試験は、総合職に求められる政策の企画立案に必要な能力、その他総合的な判断力・思考力についての筆記試験です。資料に英文もふくまれるのも特徴です。

また院卒者試験同様に、英語試験があり、同じくスコアに応じて総得点に15点または25点が加算されます。

「国家総合職」合格者の多い大学(平成29年度)

国家総合職採用試験を統括する「人事院」が発表した平成29年度(2017年度)の国家公務員採用総合職試験の出身学校別の合格者をみると、1位が東大、2位、京大、3位は早稲田大学
でした。早稲田大学のライバルというイメージのある慶應義塾大学ですが、こちらは6位で、早稲田大学の政治経済学部と慶應義塾大学の法学部の私立文系難易度入試のお役御免というところでしょうか。

28位までの順位は下記の通りです。

▼平成29年度(2017年度)国家公務員採用総合職試験・出身大学別合格者数

1位「東京大学」372人
2位「京都大学」182人
3位「早稲田大学」123人
4位「大阪大学」83人
5位「北海道大学」82人
6位「慶應義塾大学」79人
7位「東北大学」72人
8位「九州大学」67人
9位「中央大学」51人
10位「一橋大学」49人
11位「東京理科大学」42人
12位「名古屋大学」41人
13位「東京工業大学」41人
14位「千葉大学」37人
15位「立命館大学」36人
16位「神戸大学」35人
17位「岡山大学」34人
18位「明治大学」28人
19位「広島大学」24人
20位「横浜国立大学」23人
21位「東京農工大学」22人
22位「同志社大学」21人
23位「筑波大学」20人
24位「岩手大学」19人
25位「大阪市立大学」19人
26位「首都大学東京」18人
27位「東京外国語大学」13人
28位「大阪府立大学」10人

結果を分析。国立?私立?

全体でみると、国立大学が約7割を占めるそうです。1位・2位が国立大学というところからも、そのような結果は当然というところでしょうか。ちょっと視点を変えて、東京のライバル的存在、関西チームはどうでしょうか。京都大学を筆頭にして、大阪大学が4位に、立命館大学、神戸大学と存在感があります。

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