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アメリカって何だろう?いまさら聞けない「アメリカ合衆国」入門

アメリカってそもそもどんな国なんでしょうか?日米安全保障条約をはじめ、日本と政治的にも、経済的にも密接な関係にあるアメリカ合衆国についてアメリカの誕生から、移民文化や多人種国家の背景、銃社会の背景などについてご紹介します。

2018年01月17日更新

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目次
「アメリカ合衆国」の誕生
「自由の国」アメリカについて
アメリカで、教えられない事実
多人種国家アメリカの背景
アメリカ銃社会の背景
まとめ
アメリカって何だろう?いまさら聞けない「アメリカ合衆国」入門

アメリカに来て1年以上が経ちますが、日々の生活を通じて日本とはまったく異なる国の成り立ちや文化そのものを感じています。今回はそんなアメリカについて「いまさら聞けない」というようなことをテーマ別に分けて紹介したいと思います。

主なテーマは、アメリカの誕生、移民文化や多人種国家の背景、銃社会の背景などです。

昨今、報道で伝わってくるアメリカの情報ですが、それらの表面的なことだけに捕らわれることなく「アメリカの背景」を知っておくことこそが、それらを理解するうえで重要だと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

「アメリカ合衆国」の誕生

そもそもアメリカはどのようにして生まれたかをご存知でしょうか。

いまからおおよそ400年前にイギリスで抑圧されていたキリスト教徒たちがいまのアメリカ大陸に渡ったことが始まりです。彼らのことを「プロテスタント」と呼びます。彼らはアメリカ大陸で13の植民地を開拓し、新しい生活を始めていきました。そして、彼らが後にアメリカ国家を作ることになります。

プロテスタントと呼ばれる人たちは、アメリカ大陸で生活をしているものの、あくまでもイギリス人でした。もはや、アメリカ大陸で自分たちだけの世界を築いていた彼らは、イギリスからの独立を目指そうとしますが、代表する議員の選出が許されず、さらにはイギリス本土からあらゆるものに不当な税金をかけられてしまい生活が追いつめられていきます。

イギリス人が愛する紅茶にすら不当な税金がかけられ、プロテスタントの人たちは紅茶をやめて、コーヒーに移行しました。これこそが、アメリカ人がコーヒーを好む原点になったと言われています。

そしてついに、圧力をかけ続けられたプロテスタントと本国イギリスの間に戦争が起こります。当時、イギリスと敵対関係にあったフランスが13の植民地の人々と協力してイギリスに勝利したのです。

1776年7月4日、13の植民地が正式の独立を宣言します。それこそが「アメリカ独立宣言」であり、現在でも続く全米が盛大に祝う国民の祝日になっています。

そうして独立を果たした13の植民地には、当時のヨーロッパなどで主流だった身分階級制度や格差がなかったことから「自由の国」と呼ばれるようになりました。このような背景が現在の「自由の国アメリカ」に繋がっているのです。

いまでもアメリカ人のDNAに自由や権利という強い信念が根付いているのは、イギリスから不当な扱いを受けながらも、自分たちの力で独立を果たしたという、ある種のプライドのようなものが流れているのです。

「自由の国」アメリカについて

多くの人がアメリカのシンボルとして想像するのが「自由の女神」ではないでしょうか。

実際にアメリカ人の多くも「自由」ということは生きて行くために守られる権利だと思っている人が多く、アメリカ人にとって自由という意味は大切です。

私の語学学校のアメリカ人の先生は、アメリカ人の大半は自分達だけが世界で唯一の自由の国と思い込んでいると教えてくれましたが、アメリカの実生活のなかでも自由や権利という主張は何かと耳にします。

この主張こそが、アメリカ人が「銃を保持する権利」や「他国民を自由にさせるための戦争」などと、首をかしげるような発想に繋がっていくのです。いまでは、プロテスタントが独立を果たした頃の「自由」や「権利」という概念が変わってきていることがよく分かると思います。

アメリカが他国の政治情勢や国際問題に関与したがる背景には、自由や権利を何よりも大切にしている国家であることと、それらの行動を起こす者が英雄と讃える風習があるからなのです。

アメリカで、教えられない事実

イギリスから見事に独立を果たしまさしく自由の国を築いた、アメリカ人の尊敬の的であるプロテスタント達(白人)ですが、アメリカではほとんど教えられない事実が存在しています。

それは先住民への侵略行為です。白人たちがアメリカ大陸にやってきた時点で、すでに先住民であるネイティブ・アメリカン(インディアン)たちはそこで生活をしていました。ナバホ族、チェロキー族、アパッチ族など1,000万人以上が、現在のアメリカ国土に点在し平和に生活をしていたのです。

そこに突然やってきたのが白人です。アメリカ大陸にやってきた白人たちは、ネイティブ・アメリカン(インディアン)達からタバコの栽培のやり方など、生活を援助してもらい友好的な関係を築いていきました。しかし、タバコなどの金銭に変えられる物の利害関係が発生し関係は悪化します。

独立をするためには金を生み出す術が必要だった白人たちは、タバコ栽培や農作物の栽培を拡大します。拡大するにあたり、土地や物品の保有権の概念すら持たないネイティブ・アメリカン(インディアン)達をうまく言いくるめていきました。契約書の意味も分からないネイティブ・アメリカン(インディアン)たちにサインをさせ、土地や食料となる家畜などを取り上げていったのです。

その結果、ネイティブ・アメリカン(インディアン)たちは白人に対抗しますが、白人たちの手には「銃」が握られており、武力の違いから圧倒的に不利となったネイティブ・アメリカン(インディアン)たちは徐々に迫害され数を減らしていったのでした。

日本やアメリカではこのことを、白人による「開拓」と教えられますが、実際には「侵略」と言う方が相応しいことをしてきたのです。このことはアメリカの教育機関で学ぶことはありません。なぜなら、独立を果たした英雄たちが先住民に酷いことをしたという事実は、誇り高いアメリカ人からすれば都合が悪いからです。

多人種国家アメリカの背景

アメリカにはヨーロッパ系、アフリカ系、アジア系など世界中の様々な人種が集まります。島国である日本からすると想像がつかないほどに、たくさんの人種が入り乱れており、実生活ではそれぞれの人種の文化の違いが生む「ちぐはぐ」な感じを受けることもあります。

そもそも、アメリカにたくさんの人種が住み始めるようになったのにはいくつかの背景があります。そのなかでも、大きな要因であるふたつをご紹介します。ひとつ目は、ネイティブ・アメリカン(インディアン)に変わる労働力として移住してきたこと。ふたつ目は、自由の国アメリカなら成功すると信じた人が大勢押し寄せたことです。

ひとつめの「ネイティブ・アメリカン(インディアン)に変わる労働力として移住してきたこと」についてですが、白人がネイティブ・アメリカン(インディアン)たちを迫害するうえで苦労したのが、ネイティブ・アメリカン(インディアン)たちによる反発です。当時は数が多かったネイティブ・アメリカン(インディアン)達は自分達の生活や文化を守るために必死に抵抗したため、白人は思うようにタバコ栽培や農作物の栽培を進められませんでした。

そこで、本国イギリスで奴隷として働いていたアフリカ系の黒人たちを呼び寄せてネイティブ・アメリカン(インディアン)の代わりに労働力として使うようにしたのです。白人たちが侵略を進めるに連れて、労働力となる黒人たちも増えていったことが背景にあります。

ふたつめこそが「アメリカンドリーム」と呼ばれることなのですが、あらゆる産業をゼロから立ち上げることになった独立後のアメリカでは、農業や工業など才覚があれば、誰でも巨万の富を得られる状況でした。

それを聞きつけたアフリカ系やアジア系の人たちはこぞってアメリカに移住し、自分が得意とすることで一儲けしようとしました。この結果、労働力としてだけでなく、商売の場としてもアメリカにはたくさんの人種が集まるようになったのです。

現在では様々な人種が、それぞれの個性を活かしながら生きて行ける国を表す新しい言葉として、アメリカの多人種の様相を「サラダボウル」と呼んでいます。

アメリカ銃社会の背景

アメリカは銃の所持に関する規制がありません。個人的な感覚ですが、恐らく今後もアメリカの国全体で銃規制がされることはないと思っています。その理由についてご紹介したいと思います。

アメリカが銃規制に踏み出さない最も大きな理由は、アメリカ人の「権利」に対する考え方です。銃規制の議論が行われるたびに必ず登場する話題がふたつあります。それは銃業界で働いている人の雇用を守るということと、NRA(The National Rifle Association)の存在です。

仮にアメリカで銃規制が実施されると、全米で5万店以上あるとされる銃砲店で働く数百万人以上の人が職を失う可能性があるとされており、これをカバーできる術がないというのがひとつの大きな理由です。

さらに、NRAが猟銃やスポーツのひとつとして楽しむ銃を禁止するのは違法だと訴え続けていることがあります。NRAは資金力と政治界への影響力にものを言わせて、徹底して銃規制に反対する活動を進めています。

しかし、このような現実的なこと以上に指摘すべき点として、銃の保有を支持するアメリカ人の多くが、アメリカ人にとって最も大切な「権利」を主張していることがあります。

銃を持つか持たないかは国民それぞれが判断する権利であるとか、アメリカ国民は銃を手にする権利があるとか、銃所持の主張のなかに必ず「権利」という言葉が含まれています。

なぜここまで権利を主張するのかというと、イギリスから独立を果たしたときに大いに役立ったのが銃だからです。アメリカ人にとって銃は独立の象徴という考えを持つ人はいまだに多く、さらには数々の国際問題を解決できた要因こそ武力(銃)であると信じている人は多く存在しています。

このように誇り高いアメリカという国は、銃によって独立し、武力によって世界の英雄であり続けていると信じている人たちが権利という言葉を使って、銃規制に反対しているのです。

まとめ

我々日本人からすれば理解し辛い発想もありますが、アメリカに住んでいると日々の生活のなかでアメリカの「誇り」を感じさせることがあります。さらに、その誇りの背景を学ぶと、現在のアメリカという国の根幹にあるものが理解できるようになります。

現代のアメリカ人のDNAには、独立を果たして世界一と言われるまでに成長した「誇り」があることを意識してみてください。これこそがアメリカを理解するうえで必要なことと言えるでしょう。

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