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【知ってる?「消防団員」と「消防士」の違い】その役割と仕事内容

一般の人に区別されにくい「消防団員」と「消防士」の役割の違いや仕事内容について解説します。消防団員も実は地方公務員だったり、気になる年収などについても解説します。私達の生命や財産を火災などの災害から守ってくれる消防関係の公務員について、本ページで学びましょう。

2017年04月18日更新

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目次
知ってる?「常備消防」と「非常備消防」
親組織は基本的に地方自治体である「市町村」
消防団の組織ってどうなってるの?
消防本部の組織ってどうなってるの?
消防士の仕事について
消防団員の仕事について
「消防士」や「消防団員」になる方法
まとめ -「消防士」と「消防団員」のそれぞれの役割
「消防団員」と「消防士」の役割の違い

知ってる?「常備消防」と「非常備消防」

常備消防、非常備消防、一般的にあまり聞きなれない言葉ではないでしょうか。

「常備消防」とは消防士が日頃職務に当たっている消防本部、消防署の組織のことを指し、非常備消防とは「消防団員」のことを指します。常備消防である消防士、非常備消防である消防団員共に「地域住民の生命と財産を守るため」日夜消防業務に励んでおり、それぞれ共通した役割もありますが、実務上は全くの別物です。

消防本部、消防署は消防車や救急車が置かれているので、一般の方も一度は目にしたことがあると思います。彼ら消防士は一般の地方公務員であり、市役所や都道府県の職員と同じ一般職員であるため消防本部に常勤しており、給与形態も市町村職員と同じように棒給表に基づく月給が支給されます。

消防団員は市町村長や議会議員らと同じ、特別職の地方公務員となります。消防団員も公務員であることをなかなか意識されたことはないかと思いますが、彼らも公務員なのです。ただし、消防本部の消防士との勤務形態の違いは基本的に「非常勤」であるということです。一部常勤の消防団員も存在はしますが、基本的には非常勤で、火災及び水災等有事の際や訓練や行事の際に必要に応じて出役するというものです。よって、消防士のように月給という形ではなく、年俸と出役日当となります。この年俸と出役手当はそれぞれの市町村の規定や団員の階級により異なりますが、年俸は概ね数万~数十万円程度、出役手当ては1回の出役につき数千円程度であります。このことから、一般的には職業ではなくボランティアと認識されています。

親組織は基本的に地方自治体である「市町村」

消防本部も消防団も基本的に各市町村の傘下に入っている組織であり、市町村が消防予算を編成し、それぞれの組織を運営しています。ただし、東京23区に限り、東京消防庁として東京都が組織を運営しています。

また、それぞれの市町村により若干の運営方法の違いがあり、市町村が直接消防本部と消防団を運営しているパターンや複数の市町村が予算を出し合って複数の市町村で広域消防組合として運営し、消防団はそれぞれの市町村が直接運営しているパターン、更には自ら運営する消防本部に消防団の運営を委託しているパターン等その市町村の事情や規模により様々ですが、どこも運営母体は基本的に市町村です。

消防団の組織ってどうなってるの?

消防団は消防団長を長として組織されています。多くの市町村で、その消防団長を任命するのはその市町村の長である首長です。消防団長、副団長で形成される指揮本部がその消防団の意思決定機関となり、その下に各地域の分団や部、班といった組織にグループ分けされ、それぞれにその地域に居住或いは勤務する団員が所属しています。また、消防団には事務局があり、市町村役所がこれを行っている場合と、消防本部が行っている場合があります。

消防本部の組織ってどうなってるの?

消防本部という組織の中には火災時に出動したり救急車で出動したりする隊員が所属する消防署、これと同業務を行う各地域分署及び出張所、隊員らの人事給与、福利厚生や庁舎、備品、公有財産の管理や入札契約等の事務を行う総務課、予防活動、立ち入り検査や火災原因の調査、危険物の取り扱い等の事務を行う予防課、119番通報を受け出動指令等を行う通信司令室等があります。それぞれの部署で消防士が拝命され日夜業務に当たっています。

消防士の仕事について

常備消防である消防本部の消防士らは消防業務を専門職とするいわば消防のプロフェッショナルです。

そのことから非常に高度で卓越した消防技能が求められ、救急救命や火災現場での指揮、車両火災他特に知識が必要な消防業務にあたります。その他にも、立ち入り検査や違反処理、消防設備や建築許可等の調査、防火管理や危険物取扱講習等専門性の高い業務を行っています。総務課、予防課に勤務する消防士は日勤、消防署及び通信司令室に勤務する消防士は24時間体制のため二交代による勤務形態となっています。

消防士というと、オレンジや紺などの色合いの活動服にヘルメット、安全靴を着用し、ポンプ車からホースを伸ばして放水やロープやレスキュー車を使った救助など、常に危険と隣り合わせで体を張った活動をしている消防士をイメージされることと思います。しかし、それ以外にもいわゆる事務を行う消防士もいます。総務課、予防課等の消防士がこれに当たります。

彼らも当然ながら消防士であるので、訓練も受けていますし、大災害等有事の際は現場に向かい消防活動を行います。意外にも市役所の事務職のような職務を行う消防士もいるのです。当然ながらそれぞれの部署間での人事異動が年に1度程度があり、事務職の消防士が突如消防署への異動を命じられることもあり、その逆もあります。

消防団員の仕事について

非常備消防である消防団員らは基本的に消防以外の職務を本業としており、消防本部の消防士に比べて、より地域に密着していると言えます。サラリーマンや経営者、農業者や一般職の公務員等様々な職業を本業とし、火災時の初期消火や台風等の水災時に住民らの避難誘導、地域住民への火災予防啓発活動等を行っています。

また、地域の水利である防火水槽や消火栓、配備装備の点検等を行い有事の際に備えています。消防団というと男性のイメージが先行しがちですが、最近では女性の消防団員も増加傾向にあり、女性のソフトな部分を活かし、地域の学校や福祉施設等に出向くなどして予防啓発活動を行っています。

「消防士」や「消防団員」になる方法

双方共通して言えることですが、地方公務員にあたるため、地方公務員法による欠格自由に当たっている人は消防士及び消防団員になることはできません。主には犯罪等を犯すことによって、禁固刑以上の刑に処せられた経験がある人はなることができないという規定があります。もちろん、採用後もこの欠格事由に当たる状況になった場合はそれぞれの職を失職することとなります。

消防士になるには、各市町村や消防本部で実施している職員採用試験を受験し、それに合格する必要があります。この試験は概ね年に1回程度行われていて、多くは一般教養試験、体力試験、面接試験となっています。これに合格すると消防学校へ入校し、消防士として必要な技能等の訓練を半年程度受けて卒業した後、採用された各消防本部に配属されます。

消防団員になるには、各市町村で定められた規定に該当する人であれば基本的に誰でもなることができます。ただし、それぞれ条例定数といわれる定員を設定しています。多くの市町村で消防団員の不足が問題となっていますので、諸条件を満たした上で消防団事務局等に申し出れば入団することが可能です。

まとめ -「消防士」と「消防団員」のそれぞれの役割

これらのことから、消防士の役割は職業、プロとしての消防業務、消防団員の役割は地域の防災ボランティアとしての消防業務といえます。

消防士は常勤の一般公務員として重責を負いながら、有事の際には災害現場の第一線に立つなど主にハード面での活躍が目立っており、消防団員は有事の際の活動も行いつつ、消防士の活動の後方支援や地域密着型の予防活動などのソフト面での活躍が目立っています。

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