※本記事は、2020年8月調査の内容です(今後更新予定です)。
「山形市」について
「山形市」は、山形盆地の南部3分の1ほどを占め、盆地の東南部に位置する扇状地の上に市街地が立地しており、盆地中央部である市の北、北西方向は平地が続く広大な田園で、東部は奥羽山脈による山岳地帯、南西部は丘陵が占めています。
「山形市」の人口は2020年4月1日時点で約24万9千人で、市域は旧南村山郡・東村山郡(現在の村山地方)に属し、村山総合支庁の所在地でもあります。
県内人口最大の都市で、東北地方では、福島市に次いで8番目に大きな都市であり、周辺11市町村と共に「山形連携中枢都市圏」を形成し、2019年(平成31年)4月1日に施行時特例市から中核市へ移行されました。
この「山形市」は、緑が多いことに加えて、自然災害が少ない市として知られ、これまで震度5以上の地震が発生したことがありません。
2011年の東日本大震災でも、被害が軽微だったことから、東北の玄関口および被災地の後方支援基地として機能し、全国で最も多く被災者の受け入れが行われました。
「山形市」の産業については、昭和40年代以降、日本の産業発展を見据えて工業団地の整備や企業誘致に積極的に取り組み、食料品、金属、電気機械、電子部品・デバイス、汎用・産業機械等の基盤技術産業の立地が進展しました。
これにより、「山形市」は、産業団地を中心に技術力が高く、機械加工・板金・金型・鋳造・表面処理・熱処理・プラスチック成型・ソフトウェア開発など様々な分野に関する企業が立地し、全ての産業が集積しています。
また、これらの企業間における取引や交流も盛んで、部品の調達から製品の仕上げ、完成までをまかなうことが可能で、地域内で作業を一貫して進められることが山形市の強みで、生産性の効率を高めコストダウンにつながっています。
そんな「山形市」の気候は、盆地の中に位置するため、盆地特有の内陸性気候で寒暖の差が激しく、夏は暑く冬は寒いことが特徴です。
夏は、東北の中でも暑さが厳しく、35℃を超える猛暑日となることも珍しくありませんが、盆地であるために一日の気温差が大きく、熱帯夜となることは少ないため、朝晩は過ごしやすいと言えます。
一方、冬は寒さが厳しく底冷えとなって雪の降る日は多いものの、月山など出羽山地の山々によって日本海で発生した雪雲が遮られるため、降雪量は山形県内では少ない方です。
これまで、台風や雪害等による大きな被害を受けたこともなく、冬の気候も穏やかで風は吹かず、降雪量も県内の内陸部では最も少ない地域です。
>山形市のホームページ
https://www.city.yamagata-yamagata.lg.jp/
「山形市」の成り立ち
「山形市」の成り立ちは、市制施行により、山形城下31町が合併して山形市となった1889年(明治22年)4月1日までさかのぼります。
その後、1931年(昭和6年)に南村山郡東沢村字小白川が編入、1943年に東村山郡鈴川村、千歳村が編入、1954年に南村山郡飯塚村、南村山郡椹沢村、東村山郡金井村、大郷村、出羽村、楯山村、高瀬村、明治村、南村山郡滝山村、南沼原村、東沢村、南村山郡金井村、が編入されました。
1955年に東村山郡大曽根村字志鎌が境界変更によって編入、1956年に東村山郡大曽根村、東村山郡山寺村大字山寺、南村山郡蔵王村、字久保手を除く本沢村、柏倉門伝村、村木沢村が編入されました。
1957年に山形市内蔵王金瓶の区域が上山市に編入、山形市内大字松原字原の一部が上山市に編入、1989年(平成元年)に天童市との境界が変更、1991年に東村山郡中山町との境界が変更、1994年に天童市との境界が変更、1997年に東村山郡山辺町との境界が変更、2012年に上山市との境界が変更、2019年に中核市に指定されました。
山形市長「佐藤 孝弘」(さとう たかひろ)さんはどんな人?
2015年9月28日から山形市長を務める「佐藤 孝弘」さんは、1975年(昭和50年)に北海道に生まれ、2000年(平成12年)に東京大学法学部を卒業、経済産業省に入省しました。
その後、2003年に同省を退職して起業、後に政策シンクタンク東京財団で研究員として活動、2011年に山形市の政治活動、地域活動を開始しました。
2013年に「NPOチーム山形シティ」を立ち上げ、山形市の将来ビジョンを議論する勉強会を開催し、市民有志とともに初のご当地検定「市民のためのやまがた検定」実行委員会を結成、実行委員長に就任しました。
2014年に山形大学小白川キャンパスにて検定を実施し、2015年に山形市長選挙で初当選しました。
座右の銘は、「至誠」で、趣味は、「バドミントン・歴史・読書」だそうです。
>山形市長公式ホームページ
https://sato-takahiro.jp/
「山形市」の行政プラン
「山形市」は、市民・事業者・行政が連携し、公共サービスの担い手としての役割を果たす「共創」と、行政サービスの質的向上に取り組む「自律」という2つの視点を重視し、平成27年6月に「時代の変化に対応できる共創と自律による経営改革」を目標とする「山形市第5次行財政改革プラン」を策定し、平成30年2月に改定を行いました。
この改革プランを実現するため、「山形市」は、下記の4つを改革の方向性と、その方向性を定めました。
1)自律による行政サービスの質的向上
・恒常的な事務事業の見直し
・新たな制度・システムを活用した事務の効率化とサービス向上
2)市民とのパートナーシップの推進
・多様な情報提供と市民参画の充実
・共創による市民サービスの向上
3)変化に対応できる活力ある組織と人づくり
・組織機構の見直し
・職員数の適正化
・給与の適正化
・活力ある人材づくり
4)継続的な健全財政の堅持
・計画的で健全な財政運営
・安定した歳入の確保
・地方公営企業と外郭団体の経営
・公共施設の適正管理
▼参考URL:山形市|山形市第5次行財政改革プラン
(https://www.city.yamagata-yamagata.lg.jp/kakuka/somu/gyokaku/sogo/gyozaiseikaikaku/gyozaiseikaikaku_file/5jigyokakuplankaiteiban.pdf)
まとめ
以上、地方自治体特集「中核市」シリーズ、第34回は山形県の「山形市」についてご紹介させていただきました。
本シリーズの他の都市は下記よりご覧いただけます。
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