はじめに
「気象庁」は、東京都千代田区大手町にあり、1956年に設置された国土交通省の外局です。定員は、5,382人です。
なお、前身の組織は、「東京気象台」「中央気象台」でした。
今回は「気象庁」の公務員を目指す方に押さえておいてほしい基本的な情報と役割について解説します。
「気象庁」について
「気象庁」は、東京都千代田区大手町に置かれた国土交通省の外局で、長は、気象庁長官です。
日本は、歴史的に、たびたび大雨や暴風、地震と津波、火山噴火などによる災害を受ける特徴を持った海洋国家です。
「気象庁」は、そうした自然災害から国民の生命・財産を守るため、これらの自然現象について常に監視するとともに、気象、地震、津波、火山活動などに関する情報を発表する役割を担っています。
そのため、「気象庁」の発表する具体的な情報は、防災気象情報のほか、交通の安全を支援するための交通安全情報や、農業・電力・観光などの各種産業活動を支援するための産業情報、国民の日常生活に役立つ生活情報に加え、人類の将来に警鐘をならす地球温暖化など地球環境に関する情報など多岐にわたっています。
また、「気象庁」では、気象、地震、津波などの現象が国境を越え、これらを把握するには国際的な協力が必要であることから、各国の気象機関や国連の世界気象機関と緊密な連帯を図っています。
このように、「気象庁」は、自然災害から国民の安全を守り、地球環境の保全に寄与して国民の生活や産業を支えています。
「気象庁」の役割について
「気象庁」の主とする役割は、的確な気象情報を提供することです。
この役割によって、「気象庁」は、自然災害を軽減し、国民の生活を向上させ、交通の安全を確保し、産業を発展させています。
このため、「気象庁」では、気象だけでなく、気象衛星などを利用して地象・水象にまで及ぶ広い範囲を観測して予報を実施し、災害のおそれがある時は注意報や警報を発したり、地震や火山噴火の情報も発表しています。
このほか、「気象庁」は、世界でも先進的な気象機関として気象業務に関する国際協力も行っているため、常に最新の科学技術を駆使して気象業務の技術基盤を確立し、利用目的に応じた分かりやすい気象情報を作成・提供しています。
このように、「気象庁」では、気象サービスに対する利用者の声を基に評価して技術開発を進め、新しいサービスを計画・実現することに努めています。
「気象庁」の組織構成について
「気象庁」の組織構成は、「幹部」である「気象庁長官」「気象庁次長」と、「内部部局」である「総務部」「予報部」「観測部」「地震火山部」「地球環境・海洋部」によって成り立っています。
「幹部」「内部部局」のほかに、「施設等機関(気象研究所、気象衛星センターほか)」「地方支分部局」があります。
なお、「気象庁」では、航空機の安全運航のため、主な空港に航空地方気象台などを置き、気象業務を支える研究・人材育成等のため、気象研究所、気象衛星センター、高層気象台、地磁気観測所、気象大学校を置いています。
「気象庁」の年間予算は約568億3千万円
「気象庁」の平成30年度の予算は、約568億3千万円でした。
その主な内訳項目は、物件費と人件費に分かれており、物件費が約200億円、人件費が役359億円です。
物件費の内訳は、台風・集中豪雨に対する防災気象情報の強化のための費用、地震・津波・火山噴火に対する観測体制の強化費用、地域防災力の強化費用、産業分野での気象情報の利活用促進費用です。
内訳についてはこちらの予算概算要求の概要をご参考ください。
https://www.jma.go.jp/jma/press/1712/22a/30kettei.pdf
まとめ
いかがでしたか?
「気象庁」は、交通安全情報、各種産業情報、生活情報など幅広い情報を提供して多彩な役割を果たしながら自然現象を常に監視し、自然災害から国民の生命や財産を守っています。
ちなみに、「気象庁」の英語名称は、「Japan Meteorological Agency」で、略称は「JMA」です。
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