刑務官など矯正職員歴37年、現在里山で晴耕雨読を享受している元・国家公務員の小柴龍太郎さんのコラム「公務員は身だしなみも国民・市民の感性に従うべき」(平成24年5月18日執筆)です。橋本大阪市長時代のころの「職員の入れ墨調査」についてのコラムです。
目次
公務員は身だしなみも国民・市民の感性に従うべき?
橋本大阪市長が行った職員の入れ墨調査が論議を呼んでいる。110人の職員がしていたとのことで、市長はそれを改めようとし、労組等は反発しているようである。
私は十年余り前に女子刑務所長となり、職員の茶髪が気になって改めさせようとしたことがある。しかし、女子刑務官から「この程度なら誰でもやっている」「おしゃれの範囲だ」等々の不満が出た。
私の感覚がおかしいのかと思い、いろいろ調べた結果、ある大学が行った職業別毛髪色の好悪調査にたどり着いた。
それによると、多くの人は公務員の茶髪に違和感を覚えているとのことであった。私はこの結果を職員に示して理解を求め、結局過度の茶髪を改めてもらった。
公務員は公僕であって、その主人は国民や市民である。その主人が嫌うことを控えるのは当然であろう。
したがって、今回の件もひとえに大阪市民次第であり、市長はその声を素直に聴いて行動を決めるべきだと思う。市長だって公務員なのだから。
(文:小柴龍太郎 平成24年5月18日)
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