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自衛隊員で大変だったこと 5つ(女性隊員レポート)

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女性隊員レポート


目次

はじめに

公務員総研による女性自衛官のインタビュー記事です。

現在は退職されていますが、当時のことを振り返ってもらい、今後、自衛官を目指すみなさまへ、実体験を元にした貴重なお話をいただきました。

今回のテーマは「自衛隊員で大変だったこと 5つ」です。

大変だったこと1「行動班員の制限」

1つ目は、行動範囲の制限がある事です。国内は、事前に申請すれば行けますが、海外は行けない国もあります。世界情勢が影響しています。

自衛官という立場上、仕方の無いことですが、友人と海外旅行に気軽に行けなかったのは大変でした。新婚旅行先で悩んでいる上司も居ました。

国内で言うと、気軽に実家に帰る事が出来ませんでした。最初に行ったように、遠い場所だと事前に申請が必要です。もちろん冠婚葬祭は別ですが、気軽に帰るというのは難しかったです。土日を利用して帰る事も可能でしたが、門限もあるので、どうしても土日は近くでゆっくり過ごしたいと思っていました。

駐屯地が実家の近くの人は良かったですが、なかなか帰れない隊員は、最初の頃はよくホームシックになっていました。

また、さみしいだけではなく、実家に置いている物が必要になった時が困りました。洋服等もそうです。寮の自分の荷物が置ける範囲も決まっているので、無駄なものは置けません。衣替えごとに、新しい服を買い換えたり、実家から送ってもらったりします。

余計な出費は、少なからずありました。
行動範囲の制限は、気持ちだけでなく、金銭面でも大変でした。

大変だったこと2「自衛隊員としての自覚」

2つ目は、常に問題を起こしてはいけないんだと、自覚しておくことでした。

社会人として、当たり前の事ですが、ニュースを見ていても分かるように、自衛官が問題行動を起こしてしまうと、会社員ではなく自衛官として名前が出ます。駐屯地、部隊まで詳しく報道されるのです。


自分の行った行動で部隊の同僚に迷惑がかかると常に意識する必要があります。

また、これは自衛隊を辞めた後もずっとです。元自衛官となるだけで、以前一緒に働いていた同僚に迷惑がかかるのは変わりません。

「常に心に制服を」これは、一度自衛隊に入隊したらずっと忘れてはいけない言葉です。

大変だったこと3「秘密保全」

3つ目は、秘密保全の点です。

自衛隊というのは、とても特殊な仕事をしています。新隊員ですら、重要な事柄を知っている場合もあります。入隊当初から、秘密保全についてはうるさく指導されました。

普段行っている仕事内容でも、家族にすら言ってはいけない事もありました。同窓会とかで聞かれても、話したらだめなんだ。と言っても、しつこく聞かれることもありました。本当は、誇れる仕事内容なのに、言えないもどかしさを経験しました。

また、口頭だけでなく特に気を使うのが文書の扱いです。

部隊にはいくつものシュレッダーの機械があって、自衛隊に関する事柄が記載されていたら必ずシュレッダーをしなければなりません。慣れるまでは、この作業が大変でした。

大変だったこと4「携帯電話」

4つ目は、長期間携帯電話が触れない事です。

いつもではありませんが、演習中や教育中は携帯電話は触れなかったり、夜の決められた時間だけというのもありました。身内の誰かに不幸等があった場合は、直接駐屯地に残っている人に連絡してもらう手段を使います。

彼氏、彼女が自衛隊員ではない場合、連絡が取れない事が喧嘩の原因の多くです。なかなか理解してもらえない状況だし、仕事なので仕方無いですが、成人した大人にとって長期間連絡が取れない事は大変な事でした。

恋愛相手に関しては、説明すれば理解を得られる場合も多いですが、携帯電話を使えなくて1番大変だったのは、コンサート等のチケット入手です。人気のあるコンサートだと、発売開始日にアクセスしないとすぐに売り切れる場合もあります。

演習や教育に発売日が被ると、なくなくあきらめなくてはならないことも自衛隊員ならではの大変なことでした。

大変だったこと5「プライベート」

5つ目は、プライベートが無いという点です。

寮生活は、自殺防止等の観点から1人部屋ではありません。少なくとも2人以上です。多くの場合が仕切りもなく、1つの大きな部屋に一緒に暮らします。朝起きてから、寝るまで、寝ている間も人とずっと一緒なのです。


今まで学生時代に寮生活だった人はなれているかもしれませんが、ずっと実家暮らしだった私にとって人と暮らすというのは衝撃でした。

同じ部屋には先輩、後輩が居ます。なかなかくつろげるものではありません。
ゆっくりしたい時もどうしても周りに気を使ってしまいます。

同期とおしゃべりしたい時も気楽に出来ませんでした。小腹がすいたときなど、お菓子を食べるのも気を使いました。部屋でもくつろげないという点は、とても大変でした。

また、自衛隊員が病院を受診すると、上司に1回1回報告しなければなりません。誰がどこの科を受診したと分かります。保険料の関係で仕方ないのですが、病院くらい好きに行かせてよと思っていました。

まとめ

いかがでしたか。

女性自衛官として働いていた当時を振り返っていただき、実体験についての貴重なお話を伺いました。

以上、元・女性自衛官による「自衛隊員で大変だったこと 5つ」でした。

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本記事は、2019年7月28日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

コメント

コメント一覧 (4件)

  • 同じ女性として、どのようなことが大変だったのか興味を持ちました。先輩と同室なことや、病院に行ったことを上司に伝えないといけないなど、自分なら辛いと思うことが多くあり、女性自衛官の皆様を改めて尊敬しました。

  • 自衛隊員を目指している人は仕事の内容自体より、大変なことや具体的な生活の部分の方がわからないのではないかと思うからです。イメージと現実のギャップを、実際自衛隊員になってから感じるより良いのではないかと思いました。

  • プライベートもほぼないに等しい生活だと言うことに驚きました。自由に携帯電話も使えず、規則も厳しく、気の抜けない生活を続けて、精神的にも強くないと務まらない業務ですし、私には無理だな…と思うので本当にすごいと思います。

  • 国家公務員である事や機密を多く抱える職業である事で、常に自分を律する必要がある厳しい世界だと思いました。それを日々心に留めて業務に入っている方々を尊敬します。一方で、コンサートのチケットが思うように取れない、一人の空間がなくてくつろげない、と言った話は、親近感を持てました。

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