国立美術館・国立博物館シリーズ

「国立科学博物館」の基本情報 - 沿革・研究・採用情報など(2019年9月情報)

「学芸員」を目指す方に知っておいてほしい国立博物館「国立科学博物館」の基本情報について解説します。 国立博物館「国立科学博物館」は、東京都台東区にあり、「東京科学博物館」と「東京教育博物館」を前身とする国立の博物館です。


※本記事は、2019年9月調査の内容です(今後更新予定です)。

はじめに

今回ご紹介する国立博物館「国立科学博物館」は、東京都台東区(JR上野駅近く)にあり、1926年に開館された国立博物館で、収蔵作品数は、2011年度時点で407万5,991点と公表されています。

今回は、公務員として働く「学芸員」向けに国立博物館「国立科学博物館」に関する基本的な情報についてご紹介します。

国立博物館「国立科学博物館」の沿革について

国立博物館「国立科学博物館」の沿革についてご紹介します。

国立博物館「国立科学博物館」は、1871年(明治04年)に文部省博物局の観覧施設として湯島聖堂内に展示場を設置され、1875年に「東京博物館」と改称、1877年(明治10年)に東京博物館を「教育博物館」と改称し、この年を創立年としています。

その後、1881年(明治14年)に「東京教育博物館」と改称、1914年(大正3年)に東京高等師範学校から独立し「東京教育博物館」となり、1921年に「東京博物館」と改称、1931年(昭和6年)に「東京科学博物館」と改称されました。

1949年に「国立科学博物館」が、1972年(昭和47年)に新宿地区に分館庁舎が完成、自然史科学研究部門が新宿分館に移転、1983年に筑波実験植物園が開園、1985年(昭和60年)に「見つけよう・考えよう・ためしてみよう-たんけん館」が開館しました。

1993年(平成5年)に筑波地区に「昭和記念筑波研究資料館」が完成、2001年に独立行政法人国立科学博物館となり、2004年に新館(現地球館)がグランドオープン、2007年に日本館オープン、英語名称改称、シンボルマーク・ロゴ・キャッチコピーが制定され、2008年(平成20年)に日本館(旧東京科学博物館本館)が重要文化財に指定されました。

国立博物館「国立科学博物館」の概要について

国立博物館「国立科学博物館」は、独立行政法人国立科学博物館が運営する国立の博物館です。

本館となる「上野本館」は、JR上野駅の近くの上野公園内にあり、略称は「科博」で、広さ91,871平方メートル、収蔵作品数は、407万5,991点で、常勤役職員が平成31年4月1日現在で138名です。

また、2017年度の来館者数は、288万4,518人です。


施設は、東京都の2箇所と茨城県つくば市の1箇所に分散しています。

展示施設は、東京都台東区の上野恩賜公園内の上野本館、東京都港区に所在する附属自然教育園、茨城県つくば市に所在する筑波実験植物園と昭和記念筑波研究資料館(一般非公開)があります。

国立博物館「国立科学博物館」は、主に下記の3つの事業を行っています。

1)調査研究
2)標本資料の収集・保管
3)展示・学習支援

国立博物館「国立科学博物館」の施設・展示について

国立博物館「国立科学博物館」の施設は、展示を行う「上野本館」以外に、施設「附属自然教育園」と研究施設・実験植物園のある「筑波地区」があります。

このうち、常設展が行われる「上野本館」は、「人類と自然の共存をめざして」がテーマです。

国立博物館「国立科学博物館」では、このテーマをわかりやすく伝えられるようフロアごとに展示テーマを設け、2つの常設館「日本館」「地球館」を設置しました。

それぞれの常設展についてご説明します。

日本館について

国立博物館「国立科学博物館」の日本館は、「日本列島の自然と私たち」がテーマとされており、2007年にリニューアルオープンされました。

展示エリアは下記の通りです。

1)3階南翼「日本列島の素顔」
2)3階「鉱物展示室」
3)3階北翼「日本列島の生い立ち」
4)2階南翼「生き物たちの日本列島」
5)2階北翼「日本人と自然」
6)1階南翼「自然を見る技」
7)地下1階「フーコーの振り子」

地球館について

国立博物館「国立科学博物館」の地球館は、「地球生命史と人類」がテーマとされており、2014年にグランドオープンされました。

展示エリアは、下記の通りです。

1)3階「大地を駆ける生命/親と子のたんけん広場 コンパス」
2)2階「科学と技術の歩み/科学技術で地球を探る」
3)中2階「科学技術の偉人たちー日本の科学者技術者ー」
4)1階「地球の多様な生き物たち/地球史ナビゲーター」
5)地下1階「地球環境の変動と生物の進化ー恐竜のナゾを探るー」
6)地下2階「地球環境の変動と生物の進化ー誕生と絶滅の不思議ー」
7)地下3階「宇宙・物質・法則/科博の活動」

国立博物館「国立科学博物館」の研究について

国立博物館「国立科学博物館」では、国立の唯一の総合科学博物館として自然史・科学技術史に関する研究を行っており、特に、下記の3つについて重視しています。


1)地球と生命の歴史
2)生物と地球環境の多様性の解明
3)科学技術の発展過程の分析

研究組織は下記の通り、5研究部2園3センターにより構成されています。

研究部

1)動物研究部
2)植物研究部
3)地学研究部
4)人類研究部
5)理工学研究部

1)筑波実験植物園
2)附属自然教育園

センター

1)標本資料センター
2)分子生物多様性研究資料センター
3)産業技術史資料情報センター

キャッチコピー・シンボルマークについて

国立博物館「国立科学博物館」のキャッチコピーは「想像力の入口」です。

シンボルマークは、放物線を描く赤色の14個の図形よりなり、マーク全体として人々の創造力を刺激し、想像を促しています。

シンボルマーク:
http://www.kahaku.go.jp/about/symbol/imgs//new_logo_smallsize.jpg
⇒画像のアドレスをはる *ブラウザで右クリックで画像のリンクなど出ると思います。

引用ページ:国立科学博物館
http://www.kahaku.go.jp/about/symbol/index.html

このシンボルマークを見た人が、恐竜やサメの歯、花びらや炎など様々なものを想像できるようなデザインになっています。

国立博物館「国立科学博物館」の館長について

現在の国立博物館「国立科学博物館」の館長は、「林 良博(はやし よしひろ)」さんです。

「林 良博」さんの経歴は、1969年(昭和44年)に東京大学農学部を卒業、1975年に東京大学農学博士、2010年(平成22年)に山階鳥類研究所の所長、東京農業大学教授に就任した後、2013年に独立行政法人「国立科学博物館館長」に就任しました。

なお、「林 良博」さんは、国立博物館「国立科学博物館」の第17代目の館長です。

国立博物館「国立科学博物館」のアクセス・営業時間について

国立博物館「国立科学博物館」は、東京都台東区にあり、最寄り駅は、「京成上野駅」または「JR上野駅」です。

開館時間は、通常は、9:00~17:00(入館は16:30まで)、金曜日・土曜日は9:00~20:00(入館は19:30まで)で、別途、ゴールデンウィーク期間があります。

休館日は、毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)、年末年始(12月28日~1月1日)と、害虫を駆除するための館内くん蒸期間(2019年は6月24日~6月28日)です。

国立博物館「国立科学博物館」の入館料について

通常展示普通入館者は、一般・大学生は620円、団体入館者は500円です。

なお、65歳以上の方および18歳未満の方、障がい者の方と介護者1名は無料です。

夜の天体観望公開については、一般・大学生は310円、高校生以下は無料です。


ただし、特別展はその都度、異なりますので、詳細な情報については、国立博物館「国立科学博物館」のホームページなどをご確認ください。

国立博物館「国立科学博物館」の職員数について

平成30年7月1日現在の国立博物館「国立科学博物館」の職員数は、127人です。

参考URL:https://www.kahaku.go.jp/disclosure/information/futai/imgs/h30_staff.pdf

国立博物館「国立科学博物館」の採用人数について

現在は募集がなく、過去の情報もみつかりませんでした。

国立博物館「国立科学博物館」の財務状況について

平成30年度の決算報告書では、国立博物館「国立科学博物館」の収入は、38億6,830万198円ということです。

その主な内訳は、運営費交付金、医療研究開発推進事業費補助金などです。

参考URL:http://www.kahaku.go.jp/disclosure/financial/imgs/kessanhoukoku_30.pdf

まとめ

いかがでしたか?

国立博物館「国立科学博物館」は、日本で最も歴史があり、国立で唯一の総合科学博物館で日本を主導する博物館です。

国立博物館「国立科学博物館」のウェブサイトのURL

参考URL:http://www.kahaku.go.jp/

そのほかの「国立美術館・国立博物館」の基本情報はこちらです。

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本記事は、2019年10月7日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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