※本記事は、2019年9月調査の内容です(今後更新予定です)。
はじめに
国立博物館「東京国立博物館」は、東京都台東区にあり、1872年に開館された国立博物館で、収蔵作品数は、117,460点と公表され、国宝55点、重要文化財260件を含む3,109点の寄託品が収蔵されています。
今回は、公務員として働く「学芸員」向けに国立博物館「東京国立博物館」に関する基本的な情報についてご紹介します。
国立博物館「東京国立博物館」の沿革について
国立博物館「東京国立博物館」の沿革についてご紹介します。
国立博物館「東京国立博物館」は、1872年(明治5年)に「文部省博物館」として「博覧会」が開催され、1873年に「博覧会事務局」と併合され、18775年に「博物館」と改称され内務省の管轄となりました。
その後、1889年(明治22年)に「帝国博物館」と改称、1900年に「帝室博物館」と改称、1928年に大礼記念帝室博物館復興翼賛会として復興、1937年に「東京国立博物館」として設置されました。
1947年に「国立博物館」と改称、1952年(昭和27年)に「東京国立博物館」と改称されました。
国立博物館「東京国立博物館」の概要について
国立博物館「東京国立博物館」は、独立行政法人国立文化財機構が運営する国立の博物館で、本館、東洋館、表慶館、法隆寺宝物館、黒田記念館によって構成されています。
本館は、JR上野駅近くの上野公園内にあり、愛称は、「東博」または「トーハク」で、広さは120,258平方メートル、収蔵作品数は、117,460点で、展示総件数は、10,223点で、職員数(研究職・専門職等を含む。)は、平成30年4月1日現在で106名です。
また、2017年度の来館者数は、約257万人で、平常点来場者は約103万人です。
国立博物館「東京国立博物館」は、日本で最も長い歴史を持つ博物館であり、日本を中心にアジア諸地域の有形文化財の収集、保存、修復、展示、調査研究、教育普及などの事業を担当しています。
平成29年度より、外国人観光客や国内来館者の展示鑑賞機会を拡大するため、通年で金・土曜日の開館時間を延長し、夜間にも楽しめるイベントを企画しているほか、製作体験などを通じて文化財に親しめるスクールプログラムやガイドツアー、ワークショップなどのプログラムを用意しています。
参考URL:https://www.nich.go.jp/wp/wp-content/uploads/2018/07/gaiyo2018.pdf
国立博物館「東京国立博物館」の施設・展示について
国立博物館「東京国立博物館」は、下記の5つの施設によって構成されています。
1)本館
2)東洋館
3)表慶館
4)法隆寺宝物館
5)黒田記念館
本館
国立博物館「東京国立博物館」の本館は、1938年(昭和13年)に開館され、和洋折衷建築で、2001年に「旧東京帝室博物館本館」の名称で重要文化財に指定されています。
展示室は全部で26室あり、第1室~第10室は「日本美術の流れ」と題され、「仏教の美術」「茶の美術」など小テーマが付されて展示されています。
第11~19室は、分野別展示で第11室~第16室には彫刻、漆工、金工、刀剣、陶磁、民族資料(アイヌ、琉球)、歴史資料が展示され、第19室が体験コーナー、第20室がミュージアムショップとなっています。
このほかに、進取贈品点などの企画展の行われる特別1室~特別5室、高円宮コレクション室があります。
東洋館
国立博物館「東京国立博物館」の東洋館は、1968年に開館され、中国・朝鮮半島をはじめ、東南アジアやインド、エジプトなどの美術品が展示されています。
展示室は全部で13室あり、そのうち2室は「アジアギャラリー」との別称がつけられています。
表慶館
国立博物館「東京国立博物館」の表慶館は、1909年(明治42年)に東宮皇太子嘉仁親王(大正天皇)の成婚をお祝いするために開館され、建物は重要文化財に指定されています。
展示室は全部で9室あり、2018年現在は、企画展示場として利用されています。
法隆寺宝物館
国立博物館「東京国立博物館」の法隆寺宝物館は、1964年(昭和39年)に法隆寺献納宝物を保存展示するために開館されました。
現在は、1階は灌頂幡、金銅仏・光背・押出仏、伎楽面、2階は木・漆工、金工、絵画、書跡、染織が展示されています。
黒田記念館
国立博物館「東京国立博物館」の黒田記念館は、1928年に建設され、博物館の構外に建設され、2007年に「東京国立博物館」の所管となり、洋画家として知られる黒田清輝の遺産が展示されています。
国立博物館「東京国立博物館」の研究について
国立博物館「東京国立博物館」の研究は、2008年(平成20年)~2012年にかけて行われた「博物館における包括的な保存システムの構築に関する研究」です。
国立博物館「東京国立博物館」のシンボルマークについて
国立博物館「東京国立博物館」のシンボルマークについては、確認できませんでしたが、ホームページ上では、「東京国立博物館」の英語表記「TOKYO NATIONAL USEUM」の頭文字「TNM」と博物館の建物とを組み合わせたマークが使用されています。
国立博物館「東京国立博物館」の館長について
現在の国立博物館「東京国立博物館」の館長は、「銭谷 眞美(ぜにや まさみ)」さんです。
「銭谷 眞美」さんの経歴は、1973年(昭和48年)に東北大学教育学部を卒業、文部省に入省、1998年(平成10年)に大臣官房審議官に就任、2000年に内閣審議官に就任、2001年に文化庁次長に就任しました。
その後、2003年(平成15年)に文部科学省生涯学習政策局長に就任、2004年に初等中等教育局長に就任、2007年に文部科学事務次官に就任した後、2009年(平成21年)に東京国立博物館長に就任しました。
なお、「銭谷 眞美」さんが、国立博物館「東京国立博物館」の何代目の館長であるかについては、確認できませんでした。
国立博物館「東京国立博物館」のアクセス・営業時間について
国立博物館「東京国立博物館」は、東京都台東区にあり、最寄り駅は、「JR上野駅」「鶯谷駅」「京成上野駅」です。
開館時間は、9:30~17:00(入館は16:30まで)で、毎週、金曜日、土曜日および11月3日、11月4日は21:00まで開館、2019年9月20日(金)、9月21日(土)は、22:00まで開館します。
休館日は、月曜日(祝日または休日の場合は翌平日に休館)、年末年始(2019年12月26日(木)~2020年1月1日(水・祝))で、ゴールデンウィーク期間とお盆期間中は、原則として無休です。
なお、本館1階11室~18室は、2019年12月9日(月)~2020年1月1日(水・祝)まで展示環境改善のため閉室、表慶館は特別展・イベント開催時を除き、休館です。
また、資料館の休暇日は、土曜日・日曜日・祝日、毎月の末日(休日の時はその前日)、年末・年始で、その他臨時に休館することがあります。
詳細な情報については、国立博物館「東京国立博物館」のホームページなどをご確認ください。
国立博物館「東京国立博物館」の入館料について
通常展示普通入館者は、一般620円、大学生は410円、団体入館者は、一般520円、大学生310円で、65歳以上の方および18歳未満の方、障がい者の方と介護者1名は無料です。
なお、黒田記念館と資料館は、無料です。
詳細な情報については、国立博物館「国立科学博物館」のホームページなどをご確認ください。
国立博物館「東京国立博物館」の職員数について
国立博物館「東京国立博物館」の平成30年4月1日現在の職員数は、106名です。
参考URL:https://www.nich.go.jp/wp/wp-content/uploads/2018/07/gaiyo2018.pdf
国立博物館「東京国立博物館」の採用情報について
国立博物館「東京国立博物館」は、現在、警備・サービスセンターでの業務を行う女性限定の有期雇用職員2名と環境保存室の時間雇用での有期雇用職員1名を募集しています。
採用予定日は、女性限定の有期雇用職員の採用予定は、令和元年9月1日、環境保存室の有期雇用職員は、2019年8月1日です。
応募締切は、女性限定の有期雇用職員の締切は、2019年7月9日(火)7:00必着、環境保存室の有期雇用職員は、2019年7月10日(水)17:00必着です。
詳細については、国立博物館「東京国立博物館」のホームページをご覧ください。
参考URL:https://www.tnm.jp/modules/r_db/index.php?controller=list&t=recruit
国立博物館「東京国立博物館」の財務状況について
平成30年度の国立美術館「東京国立博物館」を運営する独立行政法人国立文化財機構の運営費は、120億5,024万円でした。
その主な内訳は、運営費交付金、自己収入、受託収入、施設整備費補助金などです。
なお、上記金額は、東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館、東京文化財研究所、奈良文化財研究所、アジア太平洋無形文化遺産研究センターの合算です。
参考URL:https://www.nich.go.jp/wp/wp-content/uploads/2018/07/gaiyo2018.pdf
まとめ
いかがでしたか?
国立博物館「東京国立博物館」は、日本で最も歴史があり、国立で唯一の総合科学博物館で日本を主導する博物館です。
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