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コロンビア共和国の新型コロナウイルス状況レポート

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ウイルス感染者確認から、現在までの状況、コロンビア政府による対応

コロンビア初の感染者確認は、3月6日

中国や日本などの東アジアとヨーロッパの一部で大騒ぎになっている頃は、コロンビアをはじめ中南米ではまだある意味、対岸の火事状態でした。

しかし当初から、テレビのニュースでは毎日取り上げられており、多くの人が危機感を持っていました。初の感染者が確認されたのは、南米では2月26日にブラジルで、中米メキシコで2月28日です。

2月24日、コロンビア移民庁が、中国、日本、韓国など8カ国からの渡航者に対する入国管理措置を取ると発表。具体的には、該当国からの渡航者は、他の渡航者とは別途に検疫が行われるというものでした。

その後、中南米で感染者が徐々に見つかり、コロンビア到達も時間の問題かと思われていたところ、ついに3月6日、コロンビア国内初の感染者を確認。イタリア留学から帰国したコロンビア人女性でした。

3月9日には、新たにスペインから帰国した2名の感染を確認。

この日のコロンビア外務省による説明によると、コロンビア国内へ入国しようとする人には、質問票に回答することが求められているとのことでした。この質問票は、到着前にオンラインで回答しておくか、空港などで配布される用紙に記入することになっていました。

私の日本人の友人が3月10日にペルーより到着し、空港でこの質問票が配られましたが、外国人であっても、スペイン語によるものしか配られなかったとのことです。質問の内容は、緊急連絡先やメールアドレスといった個人情報に加え、過去14日以内の渡航国、発熱や咳の有無などでした。

彼女は1ヶ月ほどアメリカに滞在しており、その後中南米を回ってコロンビアに到着し、到着日から過去14日以内の日本滞在歴がないため、スムーズな入国ができたようです。

パンデミック宣言からは、怒濤の1週間

コロンビアでは、WHOのパンデミック宣言を受け、3月12日からは500人以上が集まるイベントの中止が決定、同時に、フレックスタイムやテレワーク実施の要請・推奨が行われました。この時点で自主隔離措置が決定していたのは、中国、イタリア、スペイン、フランスからの渡航者です。

3月13日、ドゥケ大統領により、3月16日から、アジアとヨーロッパ計98カ国に、過去14日以内に滞在歴のある一時渡航者に対し、入国制限措置を取ると発表。ここには、日本も対象国として入っていました。

コロンビア人や外国人居住者については、自宅やホテルなどでの強制的隔離措置が取られるとのことでしたが、翌日の14日、この対象国を全世界に拡大すると発表。つまり、コロンビア人と外国人居住者以外は、コロンビアへの入国ができなくなりました。


この時点で、国内の感染者は合計34名。私の別の友人(コロンビア人)が1週間ほどアメリカに滞在しており、その後、コロンビアに帰省する予定でした。しかしこの発表により、彼の、日本国籍を持つ妻と子どもが入国できなくなったため、帰省を断念し日本へ帰国することとなりました。

3月14日、私は日本人の友人を見送るため、ボゴタのエル・ドラド国際空港へ向かいました。清掃員はもちろんのこと、多くのコロンビア人や外国人がマスクを着用していましたが、特別、いつもより人の数が少ないとは感じませんでした。

空港だけでなく、公共交通機関や街中でもマスク姿の人を多く見かけるようになったのも、この頃からだったかと思います。特にスーパーやパン屋などの店員は、ほとんどがみんなマスクを着用しています。

私の住むクンディナマルカ県カヒカ市の学校は、3月16日から20日間、休校となったと同じアパートに住む小学生が教えてくれました。この日から、イベントの実施は50人以上で中止、バーやナイトクラブ、ディスコの営業も禁止になりました。

3月17日、70歳以上の高齢者の強制的自宅待機が発表され、感染者は93名にまで拡大。ボゴタ市は20日金曜日から24日火曜日まで、隔離措置訓練を行うと発表。これに伴って、在コロンビア日本国大使館も閉館することになりました。

翌日には全ての国際線の到着、コロンビア国内における国際線の乗り継ぎを禁止する旨を発表。そして20日、緊急事態宣言に基づき、全ての国民を対象に強制自宅待機措置を実施することに。

現在のところ、この措置は4月12日までとされていますが、状況次第で、短縮または延長の可能性もありそうです。3月20日時点で、国内感染者は145名と発表されています。

コロンビアで生活している国民は、どうしているのか

コロンビアでのアジア人差別は確認できず

インターネットなどで、日本人が中国人と間違われて暴言を吐かれたり、子どもがいじめに遭ったりといったことが話題になっていますが、実際、コロンビアではどうなのでしょうか。

まず、コロンビアでは、私のようなアジア人を見かけることが非常に少ないです。観光地でも、稀に中国人と見られる人を見かけることがある程度です。と言っても、コロンビアは混血が非常に進んでいる国で、明らかに体格や肌・髪の色が違うわけではないため、ぱっと見程度ではあまりわかりません。

ただ、私の住んでいるような郊外ではなおさら珍しい存在であるため、やたらと凝視されたり、見知らぬ人なのに挨拶をされたりといったことは日常茶飯事です。

実際に暴言を吐かれたり、「コロナ」などと言われたりしたことは、私自身はこれまでに一度もありません。

ただ、私はスペイン語が流ちょうではないため、すれ違いざまに何かを言われても理解できませんし、凝視されることには慣れてしまっているため、その視線が単なるアジア人の珍しさによるものなのか、「コロナ」扱いされているものによるものなのかはわかりません。

また、私には、コロンビアに住む日本人の友だちがいないので、他の人たちに関しても情報がないというのが事実です。

コロンビアの国民の生活について - バーやナイトクラブは営業禁止

学校が休校になったことで、子どもたちは一日中家にいます。勉強している様子もあったので、学校から課題が出されているのかもしれません。近所でサッカーなどをして遊んでいることもあります。

バーやナイトクラブは営業禁止になっていますが、スーパーやレストランはおおかた開いています。


今週からコロンビアでも買い占めが始まり、私が訪れたスーパーでは、トイレットペーパー、卵や牛乳、冷凍肉はほとんど売り切れており、平日の午前中ですでに、野菜や果物もふだんの3分の1ほどしか残っていませんでした。総合スーパーには、人だかりができているのも見かけました。

私たちには同居人が1人いますが、彼の職場も今週から閉鎖しているとのことでした。仕事がなく、収入が途絶えているため、今後に対して不安を抱えているようです。恐らく、多くの国民が同じように感じているのではないかと思います。

ウイルスに感染することを極端に恐れているような人は、私の周りにはいません。みんな、仕事をしているいないにかかわらず、ふだんとあまり変わりない生活を送っているように見えます。ウイルスよりも、私の同居人のように、今後の生活に対する心配の方が、大きいのではないでしょうか。

前述のとおり、私はスペイン語があまり理解できません。そのため、ニュースなどを見ても、現在の状況や政府の方針などがほとんどわかりません。

家族から端的に説明されること以外に役に立っているのが、在コロンビア日本国大使館から届くメールです。国内の状況、政府の方針、注意すべきことなどが、情報が更新される度に日本語で送られてくるので、非常に助かっています。

まとめ

コロンビアでは、感染者が見つかったのはつい最近ですが、そこからの対応は非常に早かったのではないかと思います。

ただ、国民や私たちのような外国人居住者の、不安を抱えた状態での生活はまだまだ続きそうです。それは、ウイルスという目に見えないものに対することに加え、経済的な問題も大きいです。

一刻も早く、世界が落ち着いた状態に戻ることを、祈るばかりです。

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本記事は、2020年3月31日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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