そもそもの自衛隊の目的
そもそもの自衛隊の目的・存在意義は何でしょうか?
自衛隊について定めた法律「自衛隊法」の第一条に「我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。」という文言があります。
災害が続く近年は「自衛隊の災害派遣」というイメージが強いですが、「国際平和を主眼とした海外派遣」も近年の自衛隊は積極的に行っています。
それらは自衛隊にしかやれないことであり非常に重要なことですが、自衛隊が存在する主目的は、日本の平和と独立を守る「防衛」のためということは常におさえておく必要がありあす。
その目的を達成するための日本を防衛する事態を想定するシナリオはいくつもあり、日本を守るためには(望む望まないに関わらず)有事に対応できる軍事力が必要となります。
「世界の軍事力ランキング」から見た日本の軍事力
『Global Firepower』のランキングは、各国の陸・海・空国の潜在的な戦争能力に基づいています(50以上の個別要因に加え、人的資源・設備・天然資源・財政・地理的側面を考慮した値が組み込まれています)。
この章では、そのランキングについてご紹介します。
▼参考URL:GlobalFirepower.com(外部サイト)
2021年の世界の軍事力ランキング
順位 | 国名 | 軍事力指数 |
---|---|---|
1位 | アメリカ | 0.0718 |
2位 | ロシア | 0.0791 |
3位 | 中国 | 0.0854 |
4位 | インド | 0.1207 |
5位 | 日本 | 0.1599 |
6位 | 韓国 | 0.1612 |
7位 | フランス | 0.1681 |
8位 | イギリス | 0.1997 |
9位 | ブラジル | 0.2026 |
10位 | パキスタン | 0.2073 |
※軍事力指数が「0」に近いほど軍事力は高くなります。
1位 アメリカ
ランキングトップ、世界最強の軍事力を誇るのはアメリカ合衆国です。
日本にとっては、唯一の同盟国であるアメリカは、軍事予算、技術力は世界最高、兵力も豊富で、陸・海・空、海兵隊すべてにおいて、世界最強の軍隊を擁しています。
2位 ロシア
戦闘装甲車等の地上部隊は米軍を凌ぎ最強と言われ、空・海軍の近代化にも力を入れていますが、西側による経済制裁による軍事予算の不足もあり、近代化は思うように進んでいないと考えられています。
3位 中国
日本の隣国、中国では、経済成長が軍事力を強力に後押しして、急速に軍事力を高めています(軍事予算は世界第2位です)。
近年は、量より質、高い技術を活かした軍事開発を進めています。
4位 インド
中国との衝突が緊迫しているインドでは、軍事予算の少なさと技術力の乏しさを、13億人を抱える人口と安価な労働力がカバーしています。
膨大な兵力を擁することが評価の高いポイントですが、近年は近代化を急速に推し進めており、海外からの戦闘機購入や国産空母の建造にも着手しています。
5位 日本
上位4カ国に比べると兵力が劣ることは否めませんが、(他国と比べて)防衛予算の潤沢さと最新鋭の装備を備えていることもあり5位にランクインしています。
特に海上自衛隊と航空自衛隊は高評価です。
日本の軍事力について 、中国政府系メディアは「核兵器以外のすべての武器・兵器を生産する能力があり、軍事力ランキングに表れない「潜在的軍事力」で見れば、日本は間違いなく世界一だ」と評価(警戒)しています。
以後、ランキングは、韓国、フランス、イギリス、ブラジル、パキスタンと続きます。
日本に軍事力強化が求められる理由
2021年4月の日米首脳会談の共同声明では(極東地域の)「日本の防衛力強化」が明記されました。
日本の防衛大臣は、「中国が軍事力を増強し続けていることを考慮して、日本は防衛能力の向上を加速しなければならない」とコメントしています。
※中国が抱える国際問題(尖閣諸島、南沙諸島、ウイグル自治区、米中経済戦争、香港国家安全法、台湾問題、インド国境線)は、極東地域の政情を不安定にしています。
日本を守ること、すなわち自衛隊の「抑止力」と「対処力」を一層強化することが、世界(極東地域)情勢の安定にとって(現時点では)必要なことだと考えられているようです。
▼参考URL:NHK政治マガジン(2021年4月17日 日米首脳共同声明)(外部サイト)
まとめ
以上、「自衛隊の軍事力」をテーマに世界ランキングなどご紹介しました。
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本記事は、2021年7月8日時点調査または公開された情報です。
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