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諸外国の政治体制シリーズ

シンガポールの義務投票制

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投票は国民の義務

2020年7月10日に行われたシンガポールの総選挙では、新型コロナウイルスによる規制が続く状況下でも、投票率は95.81%でした。この高い投票率の一番の理由は、シンガポールは義務投票制を採用しているからです。

義務投票制とは、選挙に投票する事を、有権者に対して法律上義務付ける制度のことです。特に理由もなく投票しなかった場合には、国から罰金と罰則が課せられます。シンガポールの罰則適用は厳格で、投票が免除されるのは、海外勤務、海外留学、病気など、やむにやまれないような事情がある場合のみで、それ以外で投票しなかった場合には、選挙人名簿から抹消され、50シンガポールドル(約4200円)の罰金が課せられます。

日本ではあまり聞くことのない義務投票制ですが、この制度を採用している国はシンガポール以外にも、オーストラリアやスイス、イタリア、フィリピン、ブラジルなど、世界中に30カ国以上あります。罰則がどこまで厳格かは国により異なりますが、義務投票制を採用している国の投票率は、どこもかなり高い水準にあります。

投票日が休日になる

シンガポールには期日前投票の制度はなく、投票日当日に指定された投票会場に行って、投票しなければなりません。そのため平日が投票日の場合は、国民の祝日となり、皆が投票しやすい環境が整備されています。

また国会が一院制で、地方自治体がないシンガポールでは、選挙は任期5年の国会議員選挙と、任期6年の大統領選挙の2種類のみの実施なので、投票は国政に意見を述べることのできる貴重な機会と捉え、この制度を好意的に見ているようで、多くの有権者は進んで投票に行きます。

まとめ

投票を義務化すれば間違いなく投票率は上がります。投票が義務であるからこそ、シンガポールの有権者は自分の票に責任を感じ、自国の政治に関心をもつのかもしれません。

参考資料サイト

群馬県

本記事は、2022年7月9日時点調査または公開された情報です。
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この記事を書いた人

公務員総研編集部のMです!
世界の情報や日本の歴史・日本の政治についてなどのライター記事やオリジナル記事を配信します。

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