わかる政治経済シリーズ 第18回

法の下の平等における「ポジティブアクション」とは何か?

法の下の平等における「ポジティブアクション」とは、一体どのようなものでしょうか。

本ページではその概要と目的について説明します。


ポジティブアクションとは何か?

ポジティブアクションとは、企業や公的機関において、少数民族や女性、障碍者など、社会的に不利益を被っているいわゆる社会的弱者に対して、実質的な機会の平等を実現し、社会的差別を是正するための取り組みのことです。アファーマティブアクションと呼ばれることもあります。

取り組みの目的や具体的な手法について以下で詳しく見ていきましょう。

ポジティブアクションはなぜ必要なのか?

日本では、「法の下の平等」の理念のもと、「男女雇用機会均等法」や「男女共同参画社会基本法」などの法が整備され、制度上は男女の間に不平等はないことになっています。しかし実際には、必ずしも平等になっているとは言えません。

現在でも管理職や指導的地位には男性が就くことが多かったり、個人の能力や適性、希望に関わらず「こういう仕事は男性がするもの」「女性はこういう仕事には向いていない」といった偏見に基づいた制度や慣行が根強く残っていたりします。その結果、男女間に事実上の格差が生じてしまう現実があるのです。

そのため、こうした不公平を解消するための積極的な取り組みを行っていく必要があると考えられています。

ポジティブアクションの具体的な取り組み

それでは具体的に、格差の解消を図るにはどのような手法があるかを見ていきましょう。現在多くの国の議員選挙などで取り入れられている制度として「クオータ制」が挙げられます。

クオータとは「割り当て」のことで、これは、人種や性別を基準に議席の一定の人数や比率を割り当てることをいいます。

たとえ形式上は平等であっても、固定的な役割意識や偏見が原因で十分な活躍の機会が得られないおそれのある人たちの任用に一定の枠を設けることで、実質的な平等が実現することが期待されています。

まとめ

以上、ポジティブアクションの概要とその手法について解説しました。

本記事は、2023年2月5日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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