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子供に関する自治体や国が行っている助成と、役所で必要な手続きについて

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これから子供が生まれる人の手続き

母子手帳をもらう

妊娠周期がだいたい7週から12週あたりになると、産婦人科医から母子手帳をもらってくるように指示があります。母子手帳をもらうのも役所ですが、自治体によっては医師が発行する「妊娠証明書」や「妊娠届出書」が必要となりますので、忘れないようにしましょう。

手続きもそのまま、役所で「母子手帳が欲しいのですが」と窓口で言うだけ。母子手帳の他に、妊娠中の栄養などについて書かれている母子手帳別紙や、妊婦健診費用の助成が受けられる妊婦健康診査受診票も一緒にもらえ、マタニティマークのついたキーホルダーもセットで配布している所もあります。ただし、自治体によっては指定された曜日にしか母子手帳の交付が受けられませんので、注意しましょう。

万が一母子手帳を紛失してしまった時も、役所で「母子健康手帳再交付申請書」を提出すれば再交付が受けられますが、妊婦健康診査受診票は再発行されません。くれぐれも紛失しないように気を付けましょう。

里帰り出産をする場合

母子手帳についている妊娠健康診査受診票は、交付された自治体でしか使えませんので、里帰り出産をして妊婦健診を受ける場合、実費となります。ただし、自治体によっては助成金が出る場合がありますので、その時は役所に申請しましょう。

住所地の役所ならまとめて手続きOK 出産後必須の3つの手続き

出生届を出す(出生から14日以内)

必要な書類などは、母子健康手帳、出生届、健康保険証、本人確認証、印鑑で、出生届は出生証明書と一体になっており、出産した産婦人科の医師や助産師が作成の上退院時に渡される事が多くなっています。

子供が生まれたら新しく戸籍を作る為に、必ず出すのが出生届。出生から14日以内に提出しないと罰金を科されることもあります。名前が決まったらすぐに出しましょう!
住民票のある役所、本籍地の役所、里帰り先の役所のいずれか3か所で提出できます。

児童手当受給の手続き(できれば出生月内に)

必要な書類などは、個人番号(マイナンバー)、申請者(親)の健康保険証、通帳などの申請者名義の普通預金口座番号が分かるもの、所得証明書、印鑑ですが、その年に転居し転入先の自治体で所得証明書が発行できない場合は、課税証明書でも問題ありません。

児童手当とは、国が育児を支援する目的で支給されるお金です。生まれてから中学校卒業まで受給でき、0歳から3歳まで月額15,000円、3歳からは月額10,000円(第三子の場合、3歳から小学校卒業まで月額15,000円)が支給されます。また、所得制限があり養育者の中で所得の高い方が自治体によって異なる一定の所得額に達した場合、子供一人当たり月額5,000円が支給されます。

児童手当は受給の手続きが遅れても特に問題はありませんが、受給できなかった月は遡って支給されませんので、できれば子供が生まれた月内に手続きをしておきましょう。

仙台市ホームページ 児童手当について

児童手当の支給額は全国一律、所得制限額が自治体によって異なります


乳幼児医療費助成を受けられる、乳幼児医療費助成受給証の発行(1か月検診まで)

必要な書類などは、医療費助成申請書、出生届出済証明が記入された母子手帳、助成を受ける本人(赤ちゃん)の健康保険証、印鑑です。医療費助成申請書は役所の窓口にありますのでその場で記入しますが、これらに加えて課税証明書が必要な場合もありますので、事前にお住いの自治体で必要な書類を確認しておきましょう。

0歳から中学校卒業までの子供が医療機関にかかった時、一部もしくは全ての医療費を自治体が助成する制度が「乳幼児医療費助成」です。助成を受けて医療機関に支払う金額も自治体によって異なり無料から数百円の所まであります。

医療機関を受診し助成を受ける時に必要になる、乳幼児医療費助成受給証の発行の為の手続きですが、受給者証や受給券など、自治体によって名称は異なります。なお、こちらも所得制限があり世帯の合計所得が一定額を超えると助成が受けられなくなります。

もしも必要な書類が足りないと?

上記の出生届・児童手当・乳幼児医療費助成のための3つの手続きは同時にできますので、必要書類を全て揃えれば役所に足を運ぶのも1日で済みます。特に、出産後の体がきつい中で何度も役所を往復するのは辛いので、できれば手続きはすべて同日で済ませたい、という方も多いですよね。

ところが、乳幼児医療費助成の手続きに必要な赤ちゃん本人の健康保険証がまだ手元にない、など必要な書類が揃っていない場合もあります。そんな時は、不足している書類だけ後日提出すれば大丈夫ですので、揃えられる書類などは忘れずに準備し、役所へ足を運びましょう。

場合によっては必要な出産後の手続き

生まれた赤ちゃんが未熟児だった場合(出生から14日以内)

必要な書類などは、未熟児養育医療給付申請書、未熟児養育医療意見書、世帯調書、母子健康手帳、所得税証明書、乳幼児医療費受給者証、健康保険証、印鑑です。

出産した赤ちゃんの体重が2,000グラム以下、もしくは医師から入院措置が必要と認められた場合は、入院費用の助成を自治体から受けられるのが「未熟児養育医療給付金」です。所得制限があり、世帯所得が一定の金額に達すると助成を受けられる金額が減ります。

子供を国民健康保険に加入させる(自営業者などの場合)

必要な書類などは、出生届出済証明が記入された母子手帳、申請者(親)の健康保険証、出生届のコピー、印鑑です。

両親、もしくは所得が高い方の養育者が自営業者など国民健康保険の加入者の場合は、子供も国民健康保険に加入する事になりますので、役所での手続きが必要です。なお、会社員や公務員の場合は社会保険及び共済保険ですので、勤務先での手続きです。

自治体から出産祝い金が出る場合(期限は自治体により異なる)

必要な書類などは、お住まいの自治体によって異なるので自治体のホームページなどで確認しましょう。

住んでいる自治体によっては、出産祝い金が出ることがあり受け取るには役所での手続きが必要です。

国民健康保険加入者が出産育児一時金を受け取る手続き(出産日から2年以内)

必要な書類などは、健康保険証、出生を証明する書類、出産育児一時金の申請書、申請内容と同じ領収証か明細書の写し、医療機関などとの合意書、通帳など振込先口座の分かる物、印鑑です。

妊娠や出産は病気ではないので、加入している健康保険から医療費の助成は受けられません。ですが、分娩費用の負担を減らすために、「出産育児一時金制度」があり、加入している健康保険から42万円までの出産一時金を受け取れます。

出産育児一時金制度の申請は、加入している健康保険によって異なりますが、出産した本人または配偶者が自営業者などで、国民健康保険に加入している場合、出産育児一時金の申請には役所窓口での手続きが必要です。

今は産婦人科が直接出産育児一時金制度を受け取る、直接支払制度を導入している事も多く、直接支払制度を利用する場合には役所での手続きは不要です。


出産後~子供が成長する過程での手続き

保育所の入所手続き

必要な書類などは、役所で貰う保育所入所申請書、配偶者と自分の職場に依頼して記入済みの勤務状況現状確認書、源泉徴収票などの所得を証明できる書面・印鑑などです。

産休育休後に職場復帰をする時に、保育所へ子供を預ける人も多いです。保育所の入所手続きも、役所で行います。

保育所の入所は、その月の始めもしくは15日から入所になる途中入所、毎年10月から11月ごろに受付開始になる来年度4月入所があります。特に、来年4月入所は申し込みの期日も決まっていますので、必要書類が期日までに揃う様に、そして忘れずに役所まで足を運びましょう。

医療機関に自費で支払った場合の差額受け取り

必要な書類は、乳幼児医療費助成受給証、児童手当受給先の口座番号が分かるもの、印鑑です。

子供が医療機関を受診した時に、保険証または乳幼児医療費助成受給証を持参し忘れると、自費で支払うことになりますが、1か月以内に受診した医療機関へ領収書と保険証、乳幼児医療費助成受給証を持参して申請すれば、支払った自費で助成を受けられる差額が返金されます。

また、旅行や帰省中に子供の具合が悪くなり県外の医療機関にかかった時も、自費で医療費を支払わなければいけません。

県内の医療機関でも自費で支払ってから1か月以上たった時、または県外の医療機関にかかって自費を支払った時には、役所で差額の返還を受ける為の手続きを行います。手続き完了後、約1か月から3か月ほどで、児童手当などの受取先になっている養育者の指定銀行口座へ差額が自治体より振り込まれます。

引越しをした時の、児童手当・乳幼児医療費助成の申請

必要な書類は、転入前の自治体から発行してもらう前年度住民税の課税証明書、本人及び親の保険証、通帳などの申請者の銀行口座番号が分かるもの、印鑑ですが、マイナンバーが必要な自治体もありますので、念のため用意しておきましょう。

配偶者の転勤などで引っ越す必要が出て、住む自治体が変わる時には、児童手当と乳幼児医療助成の申請を引っ越し後の自治体で申請をしなければいけません。

まず、転出前の自治体の役所で児童手当受給事由消滅届を作成し提出すると、前年度住民税の課税証明書の発行を受けられます。その後、転入した新しい自治体の役所にて、課税証明書と共に必要書類を揃え、児童手当と乳幼児医療助成の申請手続きを行います。

なお、前年度住民税の課税証明書は色々な所で必要になりますので保管しておきましょう。

番外編 保健センターで必要な子供に関する手続き

母親・両親学級、離乳食教室、育児相談の申し込み(電話でも可能)

住んでいる自治体にある保健センターでは、妊娠出産、子供の発育に関するイベントや講習なども行っています。

妊娠中には、自治体や産婦人科で行っている母親学級や両親学級に参加する方も多いです。母親・両親学級では妊娠中の適切な栄養指導やそれに伴う調理実習、マタニティヨガ、赤ちゃんの人形を使った沐浴指導などを助産師や栄養士、保健師が行います。

また、赤ちゃんが生まれた後に始まる離乳食の進め方や方法などを、栄養士が指導する離乳食教室、赤ちゃんや未就園児の身長や体重の測定や、発育に関する相談を助産師や栄養士、保健師、歯科衛生士などにできる育児相談なども開催しています。

これらの申し込みは保健センターで行いますが、直接足を運んでも、電話でも大丈夫です。ただし、何かとお世話になる事の多い保険センターには、一度場所を確認する為にも足を運んでおくと良いかもしれません。

乳幼児健診(1歳半健診、3歳健診など)

必要な書類などは、自治体から送付される健診のお知らせはがき、母子手帳などです。

乳幼児の発育状況を確認するために行われるのが乳幼児健診です。出産した産婦人科で受ける1か月検診からスタートし、その後3か月、5~6か月、8~10か月、1歳半、3歳、就学前と続きます。

乳幼児健診は指定された小児科などの医療機関で受けられる他、1歳半や3歳は体の発育だけでなく、言葉や運動、情緒面などの発育状態も見るために保険センターで集団検診で行う事も多いです。

保険センターで行う乳幼児健診は、身長体重の測定の他、保健師による発育状態のチェック、歯科医師による歯のチェック、小児科医による体のチェックや、予防接種の接種状況チェックなどが行われます。発育に不安がある時には、理学療法士や言語聴覚士などに相談もできます。


該当する年齢になると、自治体から健診のお知らせはがきなどで通知が来ますので、特に申し込む必要はありません。ですが、子供の発育状態をチェックする大切な健診ですので、絶対に受診するようにしましょう。

まとめ

子供がいると、それだけ手続きも増えます。けれども、事前に必要な手続きや書類などを知っておけば、直前になって焦ることもありません。大切な我が子に関する手続きは、忘れずに行う様にしましょう。

(文:千谷 麻理子)

本記事は、2017年12月7日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

憧れの職業から時事問題まで、母親と女性の視点から。子供達の成長と被災地復興を見守る「千谷麻理子」さんの執筆する解説記事・エッセイ・コラム記事です。

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