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【元自衛官から民間人まで】予備自衛官の歴史と実績について

「予備自衛官」という言葉を聞いたことがありますか?予備自衛官は元自衛官の方も多い非常勤の公務員ですが、今では民間人への門戸も開かれています。ここでは予備自衛官の概要や待遇、なる方法についてご紹介します。

2018年07月18日更新

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目次
予備自衛官とは
予備自衛官の手当や処遇
予備自衛官になるには?
まとめ
【元自衛官から民間人まで】予備自衛官の歴史と実績について

予備自衛官とは

有事の招集要請に応じる非常勤の公務員

予備自衛官とは、普段は民間企業の会社員や主婦、自営業などほかの仕事や立場でありながら、要請があった時は自衛官として収集され、防衛や災害派遣に応じます。非常勤の特別職国家公務員という立場です。日本では昭和29年に予備自衛官制度が設立しました。

予備自衛官は、有事の際には自衛官退職者の自衛官としての知識や技術を活かして、自衛官として招集できるように設立された制度ですが、民間人でも専門的な知識や技術を持つ人にも予備自衛官としての門戸が開かれるように、平成14年から予備自衛官補制度が設立されました。

なぜ予備自衛官という立場が設立されたかといえば、普段から膨大な自衛隊の人力を保持するのはとても難しいからです。自衛官だけでなく予備自衛官を保持しておけば、必要な時に必要な人力を投入できます。普段は最小限の人力で自衛隊を維持し、有事には即応できる人力として予備自衛官を設けているのです。なお、日本の予備自衛官制度のような制度は世界各国でも導入されています。

予備自衛官の任務

予備自衛官は、国からの防衛招集・国民保護招集・災害派遣招集などに応じて任務を行います。防衛招集とは、日本の国を脅かす可能性のある外部からの脅威がある時に、日本の国を自ら守るために駐屯地の警備や後方支援を行うことです。国民保護招集は、同じく日本国民の身の安全を守るための活動を行います。災害派遣招集は、大規模災害発生時に、警察組織や消防組織、被災当該自治体と連絡を取りながら被災地での社会貢献活動を行います。

予備自衛官の職種

予備自衛官には即応予備自衛官、予備自衛官、予備自衛官補の3つの職種があります。

▼即応予備自衛官
招集時には現職自衛官と同じく、第一線で任務を行う予備自衛官です。予備自衛官の中でも、自衛官としての勤務経験のある元自衛官しかなれない職種です。防衛招集・国民保護招集・災害派遣招集・治安招集に応じて出頭し、任務を行います。

▼予備自衛官
有事や大規模災害発生時には、駐屯地などから自衛官が出頭し任務を行います。予備自衛官は、収集時には自衛官がいなくなった駐屯地の警備や後方支援を主に行います。防衛招集・
国民保護招集・災害招集に応じて出頭し、任務を行います。退職後1年未満の元自衛官、または教育訓練が終了した予備自衛官補が予備自衛官になれます。

▼予備自衛官補
自衛官経験のない一般国民から唯一なれる職種です。予備自衛官になる一段階前の職種で、訓練のみ招集されます。一般採用なら3年以内に50日合計400時間、技能採用なら2年以内に10日80時間の教育訓練を修了した時点で、予備自衛官として採用される資格を持ちます。

年間決められた日数での訓練も行う

普段ほかの職業や立場に従事している時でも、要請があった時には応じられるように、予備自衛官としての知識や技術は維持していなければいけません。即応予備自衛官は年間30日、予備自衛官は年間5日間訓練を行います。

予備自衛官は訓練招集命令があった時には応じ、土日を含む日程で組まれた5日間連続した訓練を受けます。もしも仕事などの都合で5日間連続した訓練の実施が難しい時は、2回に分けて受けても問題ありません。なお、元自衛官だった人が退職後予備自衛官となるパターンも多いですが、退職後1年未満だった場合は5日間ではなく1日間訓練となります。

5日間訓練では、必須科目として武器訓練、体育訓練、防衛講話などを行います。さらに、予備自衛官本人の特技や特性に応じた職種訓練なども行います。1日間訓練では、通常地方協力本部で防衛教育や生活指導を中心として訓練を行います。

企業への協力要請も

普段会社員などほかの職業や立場として活躍している予備自衛官が、訓練招集を含めて招集に応じるには、当然仕事を休んだり、家族から了承を得たりしなければいけません。そのため、防衛省としても民間企業に予備自衛官としての任務に支障がないように業務調整などの配慮を求めています。

予備自衛官の招集実績

予備自衛官制度が発足してから、予備自衛官が実際に招集されたのは、平成23年3月に発生した東日本大震災が初めてです。当時招集された予備自衛官は、岩手、宮城、福島の被災3県各所に派遣され、主に給水支援や入浴支援などの被災者の生活支援活動や物資の輸送、行方不明者の捜索活動などを行いました。その後、平成28年の熊本地震の際にも即応予備自衛官のみですが、災害招集され被災地で任務に当たりました。

予備自衛官の手当や処遇

3種ある予備自衛官の手当や処遇は以下の通りです。
即応予備自衛官の手当や処遇
即応予備自衛官手当 16,000円 / 月(税別)
訓練招集手当 14,200円~10,400円 / 日(税別)
勤続報奨金 120,000円 / 1任期(3年)(税別)
雇用企業給付金 42,500円 / 月(1人あたり)(税別)

予備自衛官の手当や処遇
予備自衛官手当 4,000円 / 月(税別)
訓練招集手当 8,100円 / 日(税別)

※即応予備自衛官と予備自衛官が、防衛招集され自衛官となった場合には現職自衛官と同じ給料が支払われます。

予備自衛官の手当や処遇
教育訓練招集手当 7,900円 / 日(税別)

諸手当以外に、以下の手当や処遇が受けられます。
・訓練参加時の往復の旅費を支給
・訓練招集時に使用する被服と食事を支給
・現職の自衛官と同じく、公務によって負傷、疾病、障害、死亡した場合に本人または遺族へ支払われる災害補償
・予備自衛官として5年、10年、20年、30年継続勤務ごとに永年勤続者として表彰

予備自衛官になるには?

予備自衛官になる方法は、自衛官としての勤務歴の有無によって異なります。

元自衛官が予備自衛官になる時には、自衛官として1年以上の勤務経験があること、さらに自衛官の各階級または職種に応じた年齢に達していないことが条件です。

自衛官としての勤務経験のない民間人が予備自衛官になるには、まず予備自衛官補となり、定められた教育訓練を修了して、予備自衛官になります。予備自衛官補には、18歳以上34歳未満なら応募可能な一般採用と、18歳以上53歳未満または55歳未満(所持している資格などで異なる)で国家資格などを有している人が応募可能な技能採用があります。

募集期間内に、日本全国各地区に設置された地方協力本部に志願票を提出、筆記試験と口述試験、適性検査及び身体検査を受けて合格すれば予備自衛官補または予備自衛官として採用されます。

まとめ

予備自衛官制度は、元々ほかの職業へ転職した、または妊娠や出産などで退職した元自衛官の持つ知識や技術を有事に活用するために設立された制度です。今では、民間人でも採用試験合格後、教育訓練を受ければ予備自衛官として採用されるようになりました。

参考サイト:
予備自衛官等制度
http://www.mod.go.jp/gsdf/reserve/index.html

自衛官募集サイト
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/recruit/15.html

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