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民間から公務員に転職した理由は?転職してどんなことを感じた?

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目次

はじめに

公務員試験、特に市役所の採用試験は年齢制限の緩いところが多く、たくさんの転職組の方が新規採用の枠に応募します。

少し気になるのは民間企業から公務員に転職した方の本音

一体どんな理由で公務員へ転職しようと思ったのでしょうか?

また、転職してみてどんなことを感じたのでしょうか?

実際に民間企業から市役所へ転職した経験を持つ、元市役所職員の井上さんに答えてもらいましょう。

質問)なぜ民間企業から公務員に転職しようと思ったのですか?

私は現在、民間企業に勤めています。

ですが、将来的なことを考えると安定しているイメージがある公務員に憧れます。

今のところ私が公務員になりたい理由は「安定しているから」だけなのですが、公務員試験に合格するような方は、もっとしっかりした転職理由があるのでしょうか?

なぜ民間企業から公務員に転職しようと思うのでしょうか?

回答)私の転職理由も「安定してそうだから」でしたよ。

私は公務員に転職するまで、シフト制で勤務時間が不定期な職場で働いていました。

朝から出社して18時ごろに業務が終わる日もあれば、昼から出社して22時ごろまで働く日もある、など体のリズムを整えるのに苦労していた記憶があります。


また、休日も不定期で連休を取れた試しがなかったので「安定した職場環境」には強く憧れを抱いていました。

そのため、「なぜか」と聞かれると、「安定してそうだから」だったのが本音です。

むしろ、民間企業から公務員に転職しようと思う方の大半は、本音は同じなのではないでしょうか。

ただ、実際に働いてから見えてきた部分もありますので、今回は、実際に市役所職員に転職して感じたことを、良かった点・悪かった点に分けてご紹介していきます。

転職して感じた“良かった点”

良かった点1:安定感はやはり抜群。世間体も良い

公務員のイメージとしてよく言われる「安定」。実際に働いて感じましたが、倒産の心配がない、クビになりにくいことは本当にありがたいことです。

職場環境も部署によって残業の多い少ないはありますが、朝は毎日同じ時間から始まるので、体のリズムを整えるという点では私自身かなり改善されました。

また、2020年から流行した新型コロナウイルス感染症の影響についても、行政が担う業務が増えた分の仕事は増えましたが、休業を余儀なくされてしまう業界などもあったことを考えると、やはり公務員の安定感は大きいと感じましたね。

さらに、世間体は思っていた以上に良く、特に親世代の方に公務員になったことを伝えると、非常に喜んでくれていました。

住宅ローンの審査なども何の心配もなく通るので、社会的信用が高いことを実感できます。

良かった点2:休みが取りやすい

上司にもよるかもしれませんが、私の働いていた職場は前日までに希望を伝えれば有給休暇でお休みを頂けたので、急な用事などが入っても対応しやすかったですね。

また、有給休暇は1時間刻みで申請できたので、「明日は16時で帰る」など働き方に融通がきく面も非常にありがたかったです。

有給休暇のほかにも、7〜9月の間で使える夏季休暇など特別休暇も充実しているので、ワークライフバランスは取りやすい環境でした。

良かった点3:福利厚生が充実している

公務員は以下のように、福利厚生が充実しています。

・有給休暇の種類が多い
・手当の種類が多い
・飲食店や宿泊施設などの割引を受けられる
・人間ドックを安く受けられる など

福利厚生は働く環境と同じぐらい重要なものです。


フリーランスになった今はかなり羨ましく感じる部分もありますね…。

転職して感じた“悪かった点”

悪かった点1:思っていた以上に細かい仕事が多い

住民の方の対応や部署ごとの仕事に加えて、市役所には目に見えない細かい業務がたくさんあります。

1つ例を挙げると、「調査もの」と言われる業務が担当者としては厄介でした。

国や都道府県から来る各種調査や他部署からのアンケートなど、本来の業務内容とは関係がないと思われるものもしばしばあったため、忙しいときは煩わしいと思っていたのが本音です。

「これは省けるのではないか」という業務が多いのは、古い体質ならではなのかなと感じていました。

悪かった点2:人事異動が恐怖

市役所は配属される部署によって、忙しさや仕事の難しさがまったく違います

毎日定時で帰ることができて日中もゆっくり働いている部署もあれば、連日残業が続いて日付が変わるまで働いているような部署もありました。

特に若手の頃は、どの部署に配属されるかは“運”の部分も強く、希望通りの部署に行けることのほうが少ないので、自分に合わない部署に配属されると少し辛いかもしれません。

そのため、人事異動のシーズンが近づいてくると、誰がどこに異動になりそうかという話が職員の間で盛り上がっていました。

悪かった点3:仕事が“政治”に左右されやすい

個人的にはこれが1番辛かった気がします。

市役所は市議会議員の方や地域の有力者の声によって、仕事の方向性が変わってしまうことが実際にあります。

もちろん法律や条例に反するようなことはしませんが、臨機応変な対応を求められる場面もあり、本来行うべき仕事とのギャップに戸惑う部分がありました。

いわゆる“忖度”が必要な場面に直面したときに、仕事の軸を見失わないようにすることが必要ですね。

まとめ

公務員の良い点、悪い点を挙げましたが、やはり実際に転職してみて「公務員の安定感」は想像以上だと感じました。

もちろん民間企業のほうが良い面もたくさんありますし、安定しているという理由だけで公務員に転職すると、仕事のやりがいを見出せなくなってしまう可能性があります。

公務員への転職をお考えであれば、「公務員になったらどんなことをしてみたいか」まで踏み込んで転職理由を考えてみてはいかがでしょうか?

本記事は、2021年6月9日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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この記事を書いた人

公務員総研のライター「井上 樹」です。市役所職員として7年間勤務した後、フリーライターとして独立しました。市役所職員や市役所職員に興味のある方に「面白い!」と思ってもらえるような記事を書けるよう頑張っています。

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