オーストラリアでの保育園(チャイルドケアセンター)で働いた体験談

オーストラリアの保育園(チャイルドケアセンター)で約4年の勤務経験を持つ日本人保育士が、オーストラリアでの保育園の勤務実態、お給料、子供にかかる学費、オーストラリアの子供がどのように1日を保育園で過ごすかを詳しくご紹介します。

多国籍な環境について

オーストラリアは移民国家なので、様々なバックグラウンドの子供達と家族、同僚たちと一緒に1日を過ごすことになります。

オーストラリアのチャイルドケアでの教育方針としては、違うバックグラウンドの文化を受け入れみんなでそれを理解しあうということなので、みんなそれぞれ違うということが当たり前です。

近年増えてきている移民者は、インド系、中国系、イスラム系の移民者です。そのため、オーストラリアのチャイルドケアでは、彼らの宗教に適した食事を用意したり、一緒に異文化の伝統的なお祝いを祝ったりします。

年長クラスになると子供たちの親をクラスに呼んで、彼らの国について簡単に紹介しに来てもらうことがよくあります。例えば、その国の食べ物を一緒に作ったり、写真を見せてもらったり、言葉を教えてもらったりという内容です。

オーストラリアのチャイルドケアではみんなが必ず英語ができるわけではない(コミュニケーションが取れない)というのが日常茶飯事ですが、みんなそれに慣れています。

例えば、オーストラリアに来たばかりの子供が英語を全く話せないので、先生とのコミュニケーションがうまく取れないこともよくあります。それでも通訳など勿論付かず、先生は英語で子供たちにずっと話しかけます。子供たちはそのうちに英語が身についていきます(年齢、個人差あり)。

これは同僚についても同じことで、英語があまりできない同僚にも頻繁に接することもあります。さらに、文化の違いが人との接し方に反映することもあり、それが原因で同僚と衝突することも多々あります。

子供たちの親が苦情をする際、オーストラリア人の親ははっきりと直接関わっている先生達に話してきますが、アジア人の親たちは関わっている先生達には話さず、マネージメントに言う傾向にあります。

その結果、オーストリア人の同僚たちは私に、なぜアジア人の親たちは直接相談してくれないのか、よく分からないと話しに来ます。この異文化環境の子供達や同僚についても言えることは、違う文化を理解しあう機会があっても混じり合うことがないという現状だと思います。

お給料について

オーストラリアのチャイルドケアでのお給料は、資格、勤務年数、私立か公立、フルタイム(正社員)またはカジュアル(アルバイト)とういことで決められます。

チャイルドケアで働く為に必要最低限の資格、サーティフィケイト3保持者が、私立のチャイルドケアでフルタイムで働く場合20ドルからスタートです。さらにその上の資格、ディプロマ保持者は23ドルからとなります。カジュアルの場合、サーティフィケイト3資格保持者は25ドル、ディプロマ資格保持者は29ドルとなります。

公立のチャイルドケアでは給料が私立よりよくなります。フルタイムでサーティフィケイト3の保持者の場合、28ドルから、ディプロマ保持者の場合は32ドルからのスタートです。

フルタイム勤務、カジュアル勤務ではスタッフ手当てが違います。フルタイム勤務者は年間休暇、祝日、病欠の際も1日の給料が保証されますが、カジュアル勤務者にはこれらの保証がありません。

毎年、お給料は少しずつ上がるのですが、長年働いているとそれ以上給料が上がらなくなるという現状になります。また、センターマネージャーになると、年間給料80000ドルが平均的な給料となります。

残念なことに、オーストラリアのチャイルドケアはボーナスがありません。通常残業をすることもありません。そして、お給料は二週間に一回支払われます。

チャイルドケア代について

オーストラリアのチャイルドケアは割高です。また、年々料金が上がってきています。これは今、国の問題の一つとなっています。

場所にもよりますが、都会に行けば行くほど料金が高くなります。街の中心地では1日ひとり150ドル、近郊郊外では1日ひとり130ドル、さらに郊外では1日ひとり100ドル以上というのが現状です。子供がホリデーや病気で出席できなかったとしても、料金が発生します。

多くの共働きの両親にとってチャイルドケアの値段が高いというのが悩みとなっています。近年、オーストラリア政府がある一定所得以下の両親の子供には給付金を援助してくれるようになりました。週2回分だけチャイルドケア代金の半分を払うという内容です。しかし、この援助だけでは満足できないというのが現状だと思います。

保育園の1日について

およその時間割:
7:00-8.00 朝ごはん
9:00 おやつ
10:30 グループタイム
11:00 お昼ご飯
12:00 お昼寝/静かに遊ぶ
15:00 おやつ
17:30 おやつ

オーストラリアの保育園での1日は、基本的にこのような流れになっています。チャイルドケアにもよりますが、3歳以上の子供のクラスではグループタイムがあります。グループタイムでは歌を歌ったり、本を読んだりします。日本の保育園のように先生がピアノを弾いて子供と一緒に歌を歌うという光景はありません。ほとんどの場合が、無伴奏ですが、たまに、CDをかけたりYouTubeを利用することもあります。

年長クラスになると、多くのチャイルドケアセンターでは”show and tell”をグループタイムでします。この show and tell なのですが、子供たちが何かを持ってきてそれについてみんなの前で発表するという内容です。例えば、人形を持ってきてそれについて説明をするという感じです。

日本の保育園で盛んに行われているアクティビティー(習字、音楽、水泳など)も多くのオーストラリアのチャイルドケアではありません。あったとしても、それらに参加する為には追加料金を払わないといけないことが多く、参加できない子供が出てくるということがよくあります。オーストラリアのチャイルドケアでは季節ごとの遠足や発表会もありません。

食事、昼寝、グループタイム以外はひたすら遊び続けるのがオーストラリアのチャイルドケアでの過ごし方です。現在多くのチャイルドケアでは、室内で遊ぶのか外で遊ぶのかを子供達の意思で決めさせています。その為、教室のドアは、ほぼずっと開けておくのがルールです。

オーストラリアのチャイルドケアは毎日通う必要はなく、通いたい曜日を入園の際に決め、その曜日だけ出席できるようになっています。

最近、多くのチャイルドケアではSNSを使って子供の写真や、子供の記録(どれくらいご飯を食べたか、トイレにどれくらい行ったかなど)をSNSにアップデートし子供の両親がいつでも子供の様子を知ることができるというサービスが当たり前になってきています。また、多くのチャイルドケアでは両親が直接教室に電話をかけて子供の様子を聞くことができます。

まとめ

現在、オーストラリアではチャイルドケアの数が足りておらず、さらに需要も年々高まっています。その為、新しいチャイルドケアがどんどん設立されています。そのお陰なのか、私を含めチャイルドケアの業界で働いている人達は、職場が見つからないということを聞いたことがありません。

オーストラリアの保育士は、残業がありません。みんな時間通りに仕事を開始し、休憩時間は必ず規則通りに取り、時間通り帰ることができます。土日の出勤もありません。

そして、3歳以下の子供4人に対して先生を1人配置、3歳以上の場合、子供11人に対して先生を1人配置ということが法律で定められています。(州により若干誤差あり)

これらの点がオーストラリアのチャイルドケアで働くことの良い点だと思います。また、多国籍の同僚や子供達と接する機会が多いのもこの業界の特徴だと思います。

オーストラリアでの保育園
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