次世代移動通信システムの「5G」とは?
「5G」とは「5 Generation(世代)」のことで、「第五世代の移動通信システム」を意味します。「移動通信システム」とは、携帯電話など、移動しながら使える通信機器のためのネットワークです。
これまで、1993年には「2G(第二世代)」、2001年には「3G(第三世代)」、2010年からは「LTE/4G(第四世代)」という規格が登場し、それぞれの世代に合わせて、最大限システムを活かせる携帯通信機器が開発されてきました。
2010年代以降から現在までは「4G」という通信システムが一般的に利用されています。「4G」はスマートフォン1台で動画やゲームといった、通信に負荷のかかるアプリなどを高速で処理することができます。
スマホやタブレットをお持ちの方は、画面に「4G」と表示されている時があるかと思います。これは、「4G」の通信規格を利用していることを意味します。
2010年以前まで主流だった「3G」は、メールやインターネット検索などであれば、不便さを感じることなくスムーズに利用できました。現在でもいわゆるガラケーには「3G」の通信規格を利用しているものもあります。ただし「3G」は通信会社により順次終了し「4G」以上に切り替わっていく予定のようです。
「5G」では何ができるの?
「5G」の特徴は、「超高速」「超低遅延」「多数同時接続」です。
5Gの特徴1)「超高速」
まずどのように「超高速」なのかというと、現在の移動通信システムより100倍高速な通信を実現します。具体的には、2時間の映画を、約3秒でダウンロードできるようです。
これにより、3D映像や、あらゆる視点のマルチ映像の同時配信なども可能になるため、試合会場にいなくても臨場感のあるスポーツ観戦が楽しめたり、離れた場所で同時にバンド演奏が楽しめるといったことが可能となります。
5Gの特徴2)「超低遅延」
「超低遅延」というのは、つまり常にリアルタイムでの通信が期待できることを意味します。建機やロボットなど、繊細な操作が必要な機器についても遠隔操作を可能にします。
総務省のイメージでは、育児中の女性が、子どもを抱っこしながらショベルカーをタブレットで遠隔操作しているイラストが掲載されています。
5Gの特徴3)「多数同時接続」
「5G」は「多数同時接続」を可能にするので、スマホやパソコンだけでなく、生活の中にあるあらゆる機器がネットにつながる世界を実現します。
屋内に限らず、屋外についてもあらゆる家電やセンサー、自動車の制御なども可能にするようです。
総務省公式Youtubeチャンネル「5Gイメージムービー」
総務省の公式Youtubeチャンネルでは、そんな近未来の「5G」の世界を、動画でわかりやすく解説しています。
動画の中では、「5G」を利用して「地方の暮らしが変わる」例として、自宅にいながら医師の診察を受けられる様子などが紹介されています。
また「買い物が変わる」という点では、無人の商店に入り、商品を持って出るだけで会計ができる様子も紹介されます。
他にも、動画では「超高速」の特徴を利用した移動しながらのスポーツ観戦や、「超低遅延」の特徴だったリアルタイム通信の特性を活かして、離れた場所にいる人が演奏する様子、そして「多数同時接続」でご紹介した自動車の制御による自動運転で移動する様子も見られます。
驚きの近未来の「5G時代」の様子について、詳しくは動画をご覧ください。
▼動画:「【イメージムービー】Connect future~5Gでつながる世界~(3分ver.)」
まとめ
このページでは、総務省が制作した「5Gの世界」を紹介するイメージムービーについてご紹介しました。
動画をみてみると、こんな時代が本当に来るのかな?と信じがたい部分もありますが、次世代通信システム「5G」の整備により、新しい技術が次々と開発されていくと予想されています。近未来の生活がすぐそばまできているようです。
動画で紹介される「5G」の世界では、ますます利便性が向上しそうなため、新技術の登場にわくわくします。しかし一方で、働く人を含めて町から人がいなくなっている様子や、誰かに直接会い、話さなくとも生活が成立する様子に、少し寂しさや抵抗も感じるところです。
最新技術の有効活用と、それによって人々の生活はどう変化するのか、問題点があるとしたらどのように解消していけばよいのか、公務員になろうと考える方は特に、今後「5G」をうまく活用した政策アイディアを持っておくことが求められそうです。
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「5G」は新時代「Society5.0」を支える技術です。「Society5.0」について、くわしくは以下のページもご覧ください。
https://koumu.in/articles/1648
今回は、令和元年6月に文科省より発表された「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」について、まとめました。
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