新型コロナウイルス対応で、首長の発信力が注目
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、全国の自治体のリーダー達は、県民や市民の命を守るため、日夜対応に追われています。
感染拡大の状況には地域差があり、それぞれの状況に合わせた適切な対応が求められています。
そこで、今回は新型コロナウイルスでも注目されている、SNS等での発信力が注目されている首長についてご紹介します。
千葉県千葉市 熊谷市長
千葉市の熊谷市長は、2020年3月4日に、新型コロナウイルス感染症の拡大によってトイレットペーパーが無くなるというデマ情報から、紙製品などが一時的に市場から消えたという事態を受けて、「ローリングストック」という考え方について啓発しました。
熊谷市長は奈良県・兵庫県出身で、2007年に千葉市議初選出、2009年には31歳で千葉市長に就任し、2020年現在は3期目を務めています。2014年には世界市長賞(ワールド・メイヤー)にもノミネートされた、国内外からも評価される政治家です。
以前から度々ツイッターを利用した情報発信は注目されており、即時性のある広報活動を支持する市民も多いようです。フォロワーにはもちろん千葉市民以外も含まれますが、現在21.7万人のフォロワーがいます。
熊谷俊人(千葉市長)のTwitter
農林水産省が推奨する非常食を賢く備蓄する、「ローリングストック」という考え方
非常食を無駄なく備蓄する「ローリングストック」という方法が注目されています。災害が多い日本において、普段から食料備蓄について考えることはとても大切です。「ローリングストック」とは具体的にどのような考え方なのかをご紹介します。
北海道 鈴木知事
北海道は、国内で新型コロナウイルス感染症の感染拡大が最も早く広がった場所のひとつであり、2020年2月28日に鈴木知事は全国に先駆けて「緊急事態宣言」を発令し、道民の不要不急の外出禁止要請を出しました。
この北海道による緊急事態宣言は法的根拠はありませんでしたが、感染拡大防止について一定の効果があったと専門家会議でも評価されています。
もし政府が全国的な緊急事態宣言を発令する場合には、「改正新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基づいて手続きが取られ、北海道で出された緊急事態宣言より効力は大きくなりますが、今回の北海道の迅速な対応は、全国のリーダーにとっても参考になったのではないでしょうか。
北海道の鈴木知事は、埼玉県出身で、元東京都職員。2008年に東京都から夕張市に出向したことをきっかけに、2011年に30歳の若さで夕張市長に就任。2019年、38歳から現職を務めています。2020年4月現在のツイッターのフォロワーは8.6万人です。
鈴木直道(北海道知事)のTwitter
【新型コロナウイルス】2020年3月13日 特措法成立、対策本部設置で「緊急事態宣言」も可能に
新型コロナウイルスの日本国内の感染拡大への懸念から、「改正新型インフルエンザ等対策特別措置法」が国会で可決、成立しました。この特措法により可能になった「緊急事態宣言」によって、私たちの生活がどのように変わるのか解説します。
大阪府 吉村知事
大阪府では、新型コロナウイルス感染症への対策として、「大阪府入院フォローアップセンター」を設置して重症者や軽症者を振り分け、入院可能な病床について保健所ごとの把握だったものを府で一本化するとともに、「新型コロナウイルス感染症特設サイト」を開設するなど、独自の政策で注目されています。
大阪府の吉村知事は大阪府出身で、弁護士、税理士の資格を持ちます。2011年に大阪市会議員、2014年に衆議院議員として国政に進出しましたが、2015年には大阪市長に就任、2019年、43歳で大阪府知事に初当選しました。
現在、日本維新の会の副代表も務めており、地方政治だけでなく国政にも実績がある若手の実力派と言えます。吉村知事のツイッターは現在、30.9万フォロワーであり、その影響力も全国的に注目されています。
吉村洋文(大阪府知事)のTwitter
▼参考:新型コロナウイルス感染症特設サイト
(https://covid19-osaka.info)
福岡県福岡市 高島市長
福岡市では新型コロナウイルス感染症に関する情報を、高島市長のブログやSNSを通じて広く発信しています。
福岡市は比較的感染者が少ないことから、閉館していた一部の公共施設の快感を、2020年3月21日から再開するなど、自粛を解除するもの、延長するものに分けて独自の対応を取っています。
今後の感染拡大の様子によって対応は変化していくと思われますが、感染状況に合わせた対応を判断していくようです。
高島市長は大分県出身で、元九州朝日放送アナウンサーという経歴があり、メディアを駆使した広報力はアナウンサー出身ならではと言えるでしょう。2010年、36歳の時に福岡市長選に初当選し、現在3期目を務めています。
高島宗一郎(福岡市長)のTwitter
▼参考:高島宗一郎ブログ
https://ameblo.jp/so-takashima/
まとめ
このページでは、新型コロナウイルス感染症のそれぞれの地方自治体による対策について、特に注目されている知事や市長のTwitterと、それぞれの対策をご紹介しました。
ここでご紹介した知事や市長は30代から40代と若い世代だという特徴があり、TwitterなどSNSの利用の仕方も比較的長けていると言えます。強いリーダーシップでの明快な方針の説明に信頼感を抱く市民も多く、比較的若い世代からの支持も得ているようです。
全国にはほかにも、新型コロナの対応について知恵を絞るリーダーが大勢おり、それぞれの地域の情勢に合わせ、各自工夫した政策が取られています。
お住まいの都道府県知事や市区町村長はどのような対策を取っているでしょうか。自分たちが選挙で選んだ首長が適切な対策を取れているのかをしっかりと見届けることが、今後の選挙を考える上でも大切だと思います。
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