地方自治体特集「中核市」シリーズ

中核市シリーズ第33回「八尾市」について(2019年9月情報)

地方自治体特集「政令指定都市」シリーズ、第33回は「八尾市」です。

大阪府にある「八尾市」の人口は2019年9月時点で約27万人と、茨城県水戸市に次いで国内81番目です。そんな「八尾市」とはどんな都市なのか解説します。


※本記事は、2019年9月調査の内容です(今後更新予定です)。

「八尾市」について

「八尾市」は、大阪市の東部に位置し、東西に約9キロ、南北にそれぞれ約7キロ、面積は41.71平方キロメートルで、西は大阪市、北は東大阪市、南部は松原市・藤井寺市・柏原市に、東部は府境を挟んで奈良県の平群町・三郷町に接しています。

2019年9月時点での人口はおよそ27万人で、平成29年4月1日現在、大阪府内では第9位です。

この「八尾市」の東部には、高安山・信貴山を中心とした豊かな自然の広がる里山があり、東部山麓地域の西側には、比較的平坦な地形が広がる河内平野があります。

市内の南部には大和川のほか、大和川や東部山麓地域を源流とする長瀬川・玉串川・恩智川等の河川が南北に流れています。

また、市内には、大規模な緑地等が整備された久宝寺緑地や恩智川治水緑地などもあり、市民の憩いの場として親しまれ、市の南部には八尾空港が立地し、陸上自衛隊の駐屯地や民間の小型航空機など、様々な用途に利用されています。

このほか、「八尾市」は、豊かな歴史や文化財をも有し、市東部にある高安山の山麓には、地元では「やまんねき」と呼ばれる古くから人々が暮らす里山があり、歴史遺産の宝庫でもあります。

特に、中河内最大の前方後円墳の心合寺山(しおんじやま)古墳や、200基以上もの横穴式石室墳が集中する「高安千塚(たかやすせんづ か)古墳群」」は、全国的に知られています。

そんな「八尾市」の産業は、2007年には工業出荷額で「東大阪市」を抜き、中小企業を中心とする高度な技術力と製品開発力を誇る「ものづくり」が盛んに行われています。

伝統ある歯ブラシ生産は、全国トップシェアの出荷額を誇り、このほか、金属製品や電子機器など最先端技術に至るまで匠の技が光り、製造品出荷額は、平成26年工業統計調査では大阪府内で4番目の規模で活力にあふれ、八尾えだまめ、八尾若ごぼうなどの特産品もあります。

「八尾市」の気候は、西に大阪湾、東に生駒山地、大阪平野の中央部東に位置する地形的条件によって温暖で、瀬戸内海式気候に属しているため、比較的降雨の日が少ないことが特徴です。


夏は短く暑く、蒸し暑く、ほぼ曇り、冬は非常に寒く、ほぼ晴れ、年間を通じて湿度が高く、 1 年を通して気温は1度から33度に変化しますが、マイナス2度未満または 35度を超えることは滅多にありません。

年間の平均気温は、摂氏約17度で、雪は平地部では滅多に降らず、台風の影響もほとんどないため、住みやすい市と言えます。

>八尾市のホームページ
https://www.city.yao.osaka.jp

「八尾市」の成り立ち

「八尾市」の成り立ちは、下記の1町15ヶ村が合併して、若江郡八尾村が発足した1889年(明治22年)4月1日までさかのぼります。

1)若江郡八尾町
2)大信寺新田
3)西郷村
4)東郷村
5)庄之内村
6)八尾中野村
7)成法寺村
8)山本新田
9)今井村
10)別宮村
11)木戸村
12)佐堂村
13)八尾座村
14)穴太村
15)萱振村
16)小阪合村

1896年に中河内郡が成立、1903年(明治36年)に町制施行によって中河内郡八尾町となり、1948年(昭和23年)に市制施行によって中河内郡西郡村・龍華町・久宝寺村・大正村と合併して八尾市が誕生しました。

1955年に河内市福万寺・上之島が編入、中河内郡南高安町・曙川村・高安村が編入、1957年に南河内郡志紀町が編入、1964年に松原市若林地区の一部が編入、2001年(平成13年)に特例市に移行、2018年に中核市に移行されました。

八尾市長「大松 桂右」(だいまつ けいすけ)さんはどんな人?

2019年5月から八尾市長に就任した第7代「大松 桂右」さんは、1970年2月5日に八尾市で生まれました。

経歴は、1999年5月に八尾市議会議員就任後、議会運営委員会委員長や第68代八尾市議会議長などを歴任し、第7代八尾市長に就任しました。

>八尾市長公式ホームページ
http://daimatsu-keisuke.com/

「八尾市」の行政プラン

「八尾市」は、少子高齢化による人口減少や社会情勢の急激な変化にふさわしいまちづくりを目指し、「市政運営方針」を策定しました。

この市政運営方針は、将来都市像「元気をつなぐまち、新しい河内」を実現するためのもので、「八尾市」は、その実現に向けて下記の6つの目標とその基本方針を掲げました。

1)誰もが安全で安心して住み続けられる八尾
・安心を高める防災力の強化
・災害に強い消防体制づくり
・消費者の保護と自立を支援する取り組み
・安心して暮らせる良質な住まいづくり
・疾病予防と健康づくりの推進
・ともに支え合う地域福祉のしくみづくり
・高齢者の生きがいづくりと高齢者を支えるしくみづくり
・障がいのある人の自立支援
・生活困窮者への支援

2)子どもや若い世代の未来が広がる八尾
・母子保健の増進
・地域での子育て支援の児童虐待防止の取り組み
・保育サービスの充実
・幼児教育の充実
・次代を担う青少年の健全育成
・知徳体のバランスのとれた小中学生の育成
・教育機会の均等

3)まちの魅力を高め、発信する八尾
・八尾の魅力発見と発信
・歴史資産などの保全と活用
・生涯学習の取り組み
・芸術文化の振興


4)職住近在のにぎわいのある八尾
・産業政策を活かした「まちづくり」の推進
・世界に誇るものづくりの振興と発信
・地域に根ざし、貢献する商業の育成と振興
・土地の有効利用と都市景観の保全
・魅力ある都市核などの充実
・都市計画道路などの整備
・公共交通網の充実

5)環境を意識した暮らしやすい八尾
・資源循環への取り組み

6) みんなでつくる八尾
・人権意識の高揚と差別のない社会の推進
・多文化共生の推進
・地域のまちづくり支援・地域拠点の充実
・市民の社会貢献活動の促進
・女性活躍の推進
・計画行政の推進
・広域行政の推進
・行財政改革の推進
・行政情報の提供と個人情報保護
・窓口サービス機能の充実

このように、「八尾市」では、大阪府や近隣自治体との連携強化を図りながら、この市政運営方針の推進に取り組んでいます。

▼参考URL:八尾市|市政運営方針

まとめ

以上、地方自治体特集「中核市」シリーズ、第33回は大阪府の「八尾市」についてご紹介させていただきました。

本シリーズの他の都市は下記よりご覧いただけます。

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本記事は、2020年9月17日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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