地方自治体特集「中核市」シリーズ

中核市シリーズ第48回「下関市」について(2020年9月情報)

地方自治体特集「中核市」シリーズ、第48回は「下関市」です。

山口県にある「下関市」の人口は2020年4月1日時点で約25万人と、神奈川県平塚市に次いで国内79番目です。そんな「下関市」とはどんな都市なのか解説します。


※本記事は、2020年9月調査の内容です(今後更新予定です)。

「下関市」について

「下関市」は、2020年4月1日時点で人口約25万人の山口県の最西端、本州の最西端に位置する市で、関門海峡を挟んで西を日本海(響灘)、南を瀬戸内海(周防灘)に接し、河口付近に形成される沖積平野部を除くと、海岸ぎりぎりまで稜線が接近する地形となっています。

特に、旧市街は平地が少く、下関中心部と長府地区を遮るように霊鷲山や大唐楯山、茶臼山が存在しており、旧郡部ではいくつかの盆地が点在し、それぞれの盆地で集落が形成されています。

市内に位置する主な山には、観光スポットである火の山、航空通信施設などのある華山、狗留孫山(くるそんざん)などがあり、人の住む島としては、関門海峡に面した彦島や、響灘に浮かぶ角島・蓋井島・六連島があります。

「下関市」の産業は、第一次産業では主に水産業が盛んで、現在はフグの水揚げ高が全国の8割を占め、水揚げ高は全国1位で、市内にはふぐ専用の魚市場の南風泊(はえどまり)魚市場を構えています。

最近になって、「下関」はアンコウの水揚げ高についても日本一であることがわかり、新たな名物としてPR活動を行っています。

市内には、一般人にも開放されている唐戸市場、ふぐ専用の卸売市場である南風泊市場、特定第3種漁港の下関漁港にある下関漁港市場、旧豊北町にある特牛市場などの水産物部門の卸売市場があります。

「下関市」の気候は、日本海側気候と瀬戸内海式気候と太平洋側気候の境界に当たるため複雑で、冬は北西の季節風の影響で曇天が多く、雨・雪の降る日もあり、降雪量は多くありません。

三方(西・南・東)を海に囲まれ、響灘を流れる対馬海流の影響もあり、旧市内や響灘沿岸は日最高気温と日最低気温の差が小さいことが特徴です。

夏は、山口県の他の地域に比べてさほど高温にならず、冬も低温にならないため、豊田町や菊川町など山沿いの内陸部を除き、温暖で過ごしやすい地域です。

>下関市のホームページ
http://www.city.shimonoseki.lg.jp/


「下関市」の成り立ち

「下関市」の成り立ちは、1889年(明治22年)に市制施行によって赤間関区の一部の区域および23町1村をもって赤間関市が発足され、日本で最初に市制施行した31市の中の一つとなったことまでさかのぼります。

1902年に赤間関市が改称して第1次下関市となり、1921年(大正10年)に生野村が編入、1933年(昭和8年)に彦島町が編入、1937年に長府町が編入、1937年に安岡町・川中村が編入されました。

1939年に小月町・清末村・王司村・勝山村・吉見村が編入、1954年に豊西村の一部が編入、1955年に王喜村と吉田村が編入、1955年に内日村が編入、2002年(平成14年)に特例市に指定、2005年に菊川町・豊田町・豊浦町・豊北町と合併し、改めて第2次・下関市が発足され、中核市に指定されました

下関市長「前田 晋太郎」(まえだ しんたろう)さんはどんな人?

2017年から下関市長を務める「西川将人」さんは、1976年6月30日に生まれ、2002年(平成14年)に長崎大学水産学部を卒業、2003年に安倍晋三事務所に入所、2011年に下関市議会議員に初当選し、2015年に下関市議会議員2期目に当選、2107年に下関市長に就任しました。

>下関市長公式ホームページ
http://www.city.shimonoseki.lg.jp/www/contents/1300169245457/

「下関市」の行政プラン

「下関市」は、人口減少・少子高齢化に伴う消費活動の衰退と産業における労働力人口の減少を見据え、人口減少かにおいても活力を失わないまちづくりを目指し、「下関市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、3つの基本的な視点を設定しました。

1)市民1人ひとりが輝く「ひとづくり」
2)活力・にぎわい「しごとづくり」
3)優しさ・安心「まちづくり」

さらに、「下関市」は、この戦略を実現するため、下記の4つの基本目標を掲げました。

1)地域産業の強化、しごとの確保を促進する
2)下関に集う人、下関で暮らす人を増やす
3)いのちを大切にし、子どもを産み育てやすい環境を整える
4)地域の活力を活かし、持続可能な地域社会をつくる

地域産業の強化、しごとの確保を促進する

「下関市」は、地域産業の強化、しごとの確保を促進するため、下記の2つの戦略とその方向性を設定しました。

1)生産性(市内就業者1人あたりの総生産)の向上
・効率性の向上
・付加価値の向上と販路の拡大

2)就業率の上昇
・就業・雇用の促進
・起業、創業の支援

下関に集う人、下関で暮らす人を増やす

「下関市」は、下関に集う人、下関で暮らす人を増やすため、2つの戦略とその取組の方向性を設定しました。

1)交流人口の増加
・情報発信と誘致・顧客の強化
・交流の促進

2)純移動率の縮小
・定住の促進
・若者雇用の促進
・若者・女性に魅力のあるまちづくり


いのちを大切にし、子どもを産み育てやすい環境を整える

「下関市」は、いのちを大切にし、子どもを産み育てやすい環境を整えるため、下記の2つの戦略とその取組の方向性を設定しました。

1)人口の自然増減率の上昇
・結婚に関する希望の実現
・いのちを大切にする社会の形成

2)健康寿命の延伸
・健康でいきいきと暮らせる環境の整備

地域の活力を活かし、持続可能な地域社会をつくる

「下関市」は、地域の活力を活かし、持続可能な地域社会をつくるため、下記の3つの戦略と、その取組の方向性を設定しました。

1)「住民自治によるまちづくりの取組が進んできた」と感じている市民の割合の向上
・住民自治によるまちづくりの推進

2)「地域に応じた都市機能が充実し、まちのにぎわいや魅力がある」と感じている市民の割合の向上
・時代にあった持続可能なまちづくり

3)「これからも下関に住み続けたい」と思う市民の割合の向上
・下関への愛情・自信・誇りの醸成
・「住み続けたい」下関の創生

▼参考URL:下関市|第2期下関市まち・ひと・しごと 創生総合戦略
(http://www.city.shimonoseki.lg.jp/www/contents/1458008383285/files/dai2kisougousenryaku.pdf)

まとめ

以上、地方自治体特集「中核市」シリーズ、第48回は山口県の「下関市」についてご紹介させていただきました。

本シリーズの他の都市は下記よりご覧いただけます。

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本記事は、2020年11月28日時点調査または公開された情報です。
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