「企業内保育所」の「保育士」に関する仕事内容・年収レポート

企業内保育所で働く、非常勤「保育士」によるキャリアレポートです。

今回は、その保育士の仕事内容や一日のスケジュール、年収(給料・ボーナス)や残業状況・職場恋愛などについてインタビューしたものを編集して掲載します。


はじめに

企業内保育所で働く、非常勤「保育士」によるキャリアレポートです。

レポート者のプロフィール

職業・勤務先:保育士/企業内保育所
性別:女性
雇用体系:非常勤
所有資格:保育士

※企業内保育所とは、企業が事業所内や隣接した場所に、従業員の子供の託児を目的として、開設している保育所のことです。

「保育士」を目指した理由

シングルマザーになったことがきっかけで、国家資格が必要な保育士を目指しました。これからニーズがあると思ったことと、2歳の息子がいるので育児経験が仕事に生かされるとも思いました。

「保育士」の仕事内容について

企業内保育所で働く保育士の仕事内容は、主に子どもの見守りと保護者対応です。企業が従業員のために開設した保育施設で、企業の建物の中に併設されている場合もあれば、近隣に設置されている場合もありますが、私が勤めていた施設は建物の中に併設していました。

その企業の従業員が出勤時に子どもを預け、退勤時に子どもを迎えに来るという流れになります。子どもの急な発熱や体調不良などがあった場合は、建物内で働く保護者に内線で知らせます。

企業内保育所の保護者は、皆同じ企業に勤めているため、全員が同日に休暇を取ることが難しく、そのため運動会や遠足といった保護者参加の行事はありませんが、ひな祭りや七夕、クリスマスなど季節ごとのイベントはあります。

私が勤めていた施設は、夜勤はありませんでしたが、夜間保育のある企業内保育もあるようで、その場合、保育士は子どもの夕食から寝かしつけも担当することになります。

「保育士」の1日の仕事の流れ

7:30  通勤
自宅を出て、自転車で保育所へ向かいます。

8:30~ 登園
保護者との申し送りと、子どもの健康チェックを行います。

10:15 その日の活動と散歩(夏はプールなど)
運動や音楽、制作などを行います。また、お天気が良ければ、お散歩に行きます。


11:30 給食
うがいや手洗いをしてから食事の時間です。ご挨拶や水分補給にも気を付けます。

12:00 お昼寝
給食を食べ終わった子から、トイレトレーニングしてお昼寝に入ります。
お昼寝中は突然死など危険が多い時間なので、うつぶせ寝などになっていないよう、部屋の中で子どもを見守ります。

また、子どもによってお昼寝の時間が違います。早く起きてしまった子は、他のお友達の邪魔にならないよう、部屋を変えて遊びながら静かに待ちます。
子どもが寝ている間に、保育士は順次休憩をとったり、連絡ノートや日報の記入なども行います。

15:00 おやつ
おやつは、ヨーグルトやビスケット、くだものなどです。

16:00 自由あそび
保護者のお迎えを、自由あそびしながら待ちます。

18:00 夕方のおやつ
お迎えが遅めの子どもは、帰宅後も夕食が食べられる程度のおやつをいただきます。

18:30~ 降園
保護者には、子どもの1日の様子を伝えます。保育士はおもちゃの除菌や清掃など、翌日の準備をして終了です。

「保育士」の給料・残業・有給休暇について

保育士の時間給は、保育士無資格者1,000円、有資格者1,150円です。採用は、パート(非常勤)のみで、正社員の募集はありませんでした。週3~4日子ども同伴で働き、月収は約5万です。パートなので、残業があれば時間給でつきます。

福利厚生は整っていなかったようで、長時間働く方も社保完備などはなく、有給休暇の話が出たこともありませんでした。

この仕事で、働いているときに困ったこと

企業は保育に関して理解がなかったので、配慮が行き届いていないと感じられることもありました。また、保育士によっては私語が多かったり、勝手にルールをつくってしまう人もいて困ったことも事実でした。

子どもたちに充実した生活を送ってもらうために、保育士ひとりひとりが工夫してアイデアを出し、かつミーティングを効率的に行う必要があったのではと思います。

この仕事や職場でよかったこと

一般の保育園から転職してきた人によると、いろいろな面で企業内保育所の方がメリットあるとのことです。保護者が同一企業で働いている人同士なので、運動会や遠足など保護者も一緒に参加する大きなイベントはあまりないことと、自分の子どもの同伴が可能でした。

大きなイベントがないので、仕事の中心は日常的な保育になります。クリスマスやこどもの日、ひな祭りなど季節ごとの行事は行うものの、施設内の飾りつけ程度の付加的業務があるぐらいです。ハードな現場で働いてきた保育士の方ほど、余裕のある保育(仕事)ができるようです。

「保育士」の仕事エピソード

預かる人数が19名以下で、アットホームな雰囲気のなか、子どもたちとゆっくり関わることができます。トイレトレーニングなど、子どもができなかったことが、できるようになった瞬間に関われること、また、自分の子どもの園生活を見ることができます。自分の作ったお弁当を子どもが食べている姿は、なかなか見れないと思いますので、貴重な時間でした。

勤務時間はスタッフによりますが、週末も休みのない店舗だったため、一般の保育所では実現している日曜休みでなく、出勤できないかと連絡がきたりします。


運動会などの行事がないため、長時間の残業が発生しない利点はあります。また「預かっている子が熱を出してしまった!」という場合に、保護者との連絡が取りやすいことも大きなメリットで、トラブルが早急に解決した時はやりがいも感じます。

「保育士」の職場恋愛について

他職業の友人などは、職場内や取引先で出会ったり、仕事帰りに食事へ行ったり外に出る機会があり、そこから交際する人がいますが、保育士は自分から外の環境に出ていかないと、職場との往復のみでは出会いがありません。

知人の紹介、学生時代からの付き合いなどが多かったです。職場で出会うとしたら、企業内の男性従業員か、本部の男性社員でしょうか。店舗で働く男性従業員と顔を合わせることはありますが、本部の方はほとんど来ませんので、職場内での発展はないようでした。

まとめ - 「保育士」を目指す方へメッセージ

忙しく、大変なことの多い職業ですが、子どもの笑顔を見ているとストレス解消になる、というような方は楽しく継続できると思います!頑張ってください!!

本記事は、2021年5月30日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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