国際開発協会(IDA)の基本情報

国際連合の専門機関である「国際開発協会(IDA)」の組織について基本情報をまとめました。


はじめに

国連の関連機関には、最貧国に対する長期無利息の借款を国際復興開発銀行(IBRD)よりも長期に貸し出すことを目的とするIDA(国際開発協会)というものがあります。

本ページでは、「IDA」とはどのような組織なのか基本的な情報についてまとめました。

「IDA」は国際開発協会のこと

「IDA」はInternational Development Associationの略で、日本語に訳すと「国際開発協会」のことです。

「IDA」は、国連、つまり国際連合の専門機関の一つで、1960年に「最貧国に対する長期無利息の借款を国際復興開発銀行(IBRD)よりも長期に貸し出すこと」を目的として設立されました。

なお、日本が「IDA」に加盟したのは、1960年です。

「IDA」の組織体制について

「IDA」の本部は、アメリカ合衆国のワシントンD.C.にあり、もっとも貧しい人々のための世界銀行の基金として世界で最も大きな援助機関の一つで、加盟国は173カ国です。

「IDA」は、下記の4つの機関とともに世界銀行グループを構成しています。

1)国際復興開発銀行
2)国際金融公社
3)国際投資紛争解決センター
4)多数国間投資保証機関

この「IDA」は、3年ごとに開発先進国と開発途上国の双方からと、世界銀行グループの2つの機関である国際復興開発銀行と国際金融公社から増資を受けて運営されています。

▼参考URL:国際連合広報センター「国際開発協会(IDA)」(外部サイト)

「IDA」の役割

「IDA」の役割は、世界のもっとも貧しい77カ国を対象に健康と教育、インフラ整備と農業、経済開発と組織開発のための支援を行うことです。


この77ヶ国のうち、39カ国がアフリカの国々で、これまで何億という人々の雇用創出、きれいな水の入手、食糧安全保障、学校、道路、電力によって貧困から抜け出すことを可能にしてきました。

「IDA」は、債務に苦しむ国や債務救済の高いレベルにある国に対し、譲許的な条件や無利子または非常に低い利子で貸し出しを行い、返済期間は5年から10年の猶予期間も含め、25年から40年に及ぶものもあります。

「IDA」の主な活動

「IDA」では、主に下記の3つの活動が行われています。

1)債務の持続可能性と補助金
2)持続可能な開発金融政策
3)資金調達

債務の持続可能性と補助金

「IDA」は、債務の危機に瀕している国の交付金の割合を増やし、外部の債務の持続可能性と将来の支援の見通しを回復または維持する活動を行っています。

持続可能な開発金融政策

「IDA」は、各国が持続可能な形で借り入れられるよう動機付けし、国の努力を支援するために他の債権者間との調整を促進する活動を行っています。

具体的には、この活動は、下記の2つのプログラムを柱にしています。

1)インセンティブと政策措置を通じて債務の脆弱性に対処するのを支援する債務持続可能性強化プログラム
2)債権者間の情報共有・対話・調整を促進して債務関連のリスクに対処し、ローバルプラットフォームと召集の役割を構築する債権者支援プログラム

資金調達

「IDA」は、収入レベルとや経済状況によって受領国に割り当て譲許的で、無利息または低利息によって資金を調達する活動を行っています。

具体的には、下記の5つの項目に関する資金調達活動を行っています。

1)健全な経済政策・農村開発・民間事業および持続可能な環境慣行
2)人々、教育と健康への投資、特にHIV / AIDS、マラリア、結核に対する闘い
3)基本的なサービスを提供し、公共資源の説明責任を確保するための借り手の能力の拡大
4)内戦、武力紛争、自然災害からの回復
5)貿易と地域統合の促進

まとめ

本ページでは、「IDA」とはどのような組織なのか基本的な情報についてまとめました。

本記事は、2021年9月25日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

気に入ったら是非フォローお願いします!
NO IMAGE

第一回 公務員川柳 2019

公務員総研が主催の、日本で働く「公務員」をテーマにした「川柳」を募集し、世に発信する企画です。

CTR IMG