国際民間航空機関(ICAO)の基本情報

国際連合の専門機関である「国際民間航空機関(ICAO)」の組織について基本情報をまとめました。


はじめに

国連の関連機関には、国際民間航空に関する原則と技術を開発・制定し、その健全な発達を目的とするICAO(国際民間航空機関)というものがあります。

本ページでは、その「ICAO」とはどのような組織なのか基本的な情報についてまとめました。

「ICAO」は国際民間航空機関のこと

「ICAO」はInternational Civil Aviation Organizationの略で、日本語に訳すと「国際民間航空機関」のことです。母体組織は国際連合経済社会理事会です。

「ICAO」は、国連、つまり国際連合の専門機関の一つで、1947年4月に「国際民間航空に関する原則と技術を開発・制定し、その健全な発達」を目的として設立されました。

なお、日本が「ICAO」に加盟したのは、1953年です。

「ICAO」の組織体制について

「ICAO」には、政策決定機関として全締約国の代表によって構成される総会と、総会によって選出される36カ国で構成される理事会とがあります。

理事会は、「ICAO」の執行機関として、総会の指示を実行する組織です。

この「ICAO」の本部は、カナダのモントリオールにあり、下部組織である下記の8つの委員会によって構成されています。

1)航空委員会
2)航空運送委員会
3)不正妨害委員会
4)財政委員会
5)共同維持委員会
6)技術協力委員会
7)法律委員会
8)エドワード・ウォーナー賞委員会

このほかに事務局と、メキシコ、ペルー、タイ、フランス、エジプト、セネガル、ケニアに地域事務所があります。

「ICAO」の役割

「ICAO」の主な役割は、世界の国際民間航空の安全で秩序ある発展を促進することです。


具体的には、航空の安全性・保安・効率・定期運行や航空環境保全に必要な国際基準や規則を定め、191の加盟国との協力の下に、安全で確実かつ持続可能な民間航空を発展させる役割を担っています。

▼参考URL:国際連合広報センター「国際民間航空機関(ICAO)」(外部サイト)

「ICAO」の主な活動

「ICAO」では、グローバルなビジネスにおいて乗客の社会的、経済的な発展と、より幅広いニーズを満たし、それを超えるグローバルな航空輸送ネットワークをサポートし、実現するためのさまざまな活動を行っています。

今後、グローバルな航空輸送能力を倍増させることの必要性から、 2030年に向けてシステムの安全性、効率、利便性、または環境パフォーマンスに悪影響を与えることがないよう、下記の5つの活動目標を掲げています。

1)安全性
2)航空ナビゲーション能力と効率
3)セキュリティと円滑化
4)航空輸送の経済的な発展
5)環境の保護

安全性

「ICAO」は、グローバルな民間航空の安全性を高めるため、主に州の規制監督機能について、主要な活動概要としてグローバル航空安全計画(GASP)を掲げています。

航空ナビゲーション能力と効率性

「ICAO」は、グローバルな民間航空システムの容量を増やし、効率性を向上させるための活動を行っています。

機能や組織は、先の安全性と大きく関連しており、主に航空ナビゲーションや飛行場のインフラストラクチャをアップグレードして航空システムのパフォーマンスを最適化するための新しい手段を開発し、グローバル航空運航能力および効率的な計画(グローバル計画)を主要な活動内容として掲げています。

セキュリティと円滑化

「ICAO」は、グローバルな民間航空のセキュリティと円滑化を強化するため、航空の安全や、円滑化に関連する国境の安全問題に関する活動を推進していきます。

航空輸送の経済的な発展

「ICAO」は、健全で経済的に実行可能な民間航空システムの開発を促進し、経済政策および支援活動における航空輸送体制を調整する活動を行っています。

環境の保護

「ICAO」は、民間航空活動における環境の悪化を最小限に抑えるため、環境保護に関する活動を推進し、他の国連機関とも連携して航空関連のすべての環境保護活動を行っています。

まとめ

本ページでは、「ICAO」とはどのような組織なのか基本的な情報についてまとめました。

本記事は、2021年9月23日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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