2021年11月25~29日のコロナ禍のアメリカのレポートその3です。

【コロナ禍のアメリカ3】テキサス州サンアントニオの町の様子(2021年11月記事)

今年はサンクスギビング休暇をテキサス州サンアントニオで過ごしました。そこで今回は、フェニックスとサンアントニオのマスク対応の違う点を紹介したいと思います。


街中でのマスク着用

州知事の宣言によって、テキサス州では今年の3月10日そしてアリゾナ州は5月1日に、マスク着用の義務が解除されました。マスク義務解除以来、来店時にマスクをしている人の数はどちらの州でも激減し、屋外ではほぼ100%、屋内でも70%以上の人はマスクをしていません。

しかしテキサス・レストラン協会(T R A)によると、会員企業の75%が、従業員にマスク着用を義務付けているそうです。フェニックスもサンアントニオも来店時にマスクを着用している人があまりいないのは変わりませんが、実際サンアントニオではマスク着用して接客する店が多いように思いました。

レストランでのマスク着用

いつでも出来立てのパンが食べられる、テキサス州で人気のスパニッシュ系のパン屋さんLa Panderiaは、店内で食事もできるベーカリーカフェで、出来立てのクロワッサンとハウスブレンドコーヒーがとても美味しいお店です。

来店客にマスク着用は義務付けていないものの、ここも接客中従業員にマスク着用を義務付けてくれているので、イートインスペースで食事をしていても安心感がありました。

美しく造園された運河に沿って、たくさんのレストランやホテルが並んでいるサンアントニオのリバーウォーク地区はガイド付きボートツアーも楽しめる、とても活気があって楽しい地区です。ここでもレストランの店員はマスクをつけて接客していました。


もしかすると、屋外でもマスクをして接客しなければならない従業員の中には、来店客にもマスクを着用してほしいと思っている人がいるかもしれません。しかし現在マスク義務化を解除した州で、来店客にマスクを義務付けている店はほとんどありません。それにもかかわらずマスク着用をめぐる顧客とのトラブルは、いまだ報じられ続けていて、日本では考えられないような事件もおこります。

あるテキサスのレストランでは、病気で免疫力の低い息子を守るため、外出時には必ずマスクを着用していた夫婦が、店内でマスクをしていたことを理由に、店員に注意され、店を追い出されたそうです。マスク着用でこんなに色々なトラブルが起きるのは、欧米人にマスクの習慣がないためだなどと、よく言われてきましたが、本当の理由はもっと政治的な事のようです。

マスク着用反対の理由

アリゾナやテキサス、フロリダなど、そうそうにマスク義務化を解除した州は民主党知事の州で、カルフォルニアやニューヨークなど共和党知事の州と比べると、厳しいロックダウンもなく、トランプ前大統領もそうだったように、コロナ自体を大した病気ではないと考える傾向が強いです。

そのうえワクチンパスポートや厳しいロックダウンをしたカルフォルニアやニューヨークが、テキサス州やフロリダ州に比べて感染者が大幅に減ったわけではないという点も、マスクやワクチン反対派の意見として使われています。

ワクチン接種やマスク着用に関しては、州知事だけではなくアメリカ国内で暮らす人、皆それぞれに意見が分かれ、妥協して歩み寄ることはほとんどありません。

まとめ

コロナ禍の状態が続く限り、きっとこれからもずっとマスク着用をめぐって分断が続くことでしょう。たかがマスク、されどマスク。マスクをこれからも着けるべきか、着けるのをやめるべきか、悩みはまだまだ続きそうです。

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本記事は、2022年7月2日時点調査または公開された情報です。
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