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【目指せ!外交官】世界で唯一の双子都市のある「コンゴ共和国」の基礎知識(2021年5月調査情報)

世界の国特集、今回紹介するのは、中部アフリカに位置する共和制国家「コンゴ共和国」です。

「コンゴ共和国」は、東にコンゴ民主共和国、北にカメルーンと中央アフリカ、西にガボン、南にアンゴラの飛地カビンダと国境を接している国です。

外交官になるなら押さえておきたい国の基本知識です。


「コンゴ共和国」ってどんな国?

「コンゴ共和国」の正式名称はフランス語で「République du Congo」、英語では「Republic of the Congo」です。漢字では「公果」と表記し、その他「公額、工鄂、公我、広哥、康固、剛果」などとも表記されます。

「コンゴ共和国」の広さ 面積・場所について

「コンゴ共和国」の面積は約34.2万平方キロメートルで、日本の約0.9倍の大きさです。

「コンゴ共和国」の場所は、東にコンゴ民主共和国、北にカメルーンと中央アフリカ、西にガボン、南にアンゴラの飛地カビンダと国境を接しており、北西端にはナベンバ山があり、海岸部近くにはマヨンベ山地があります。

「コンゴ共和国」の首都について

「コンゴ共和国」の首都は「ブラザヴィル」で、「ブラザヴィル」は、コンゴ川下流に面しています。

コンゴ川を挟んだ対岸には首都「キンシャサ」があり、「双子都市」と呼ばれる、この2つの都市で大都市圏を形成しており、首都が隣り合っているのは世界でこの国だけです。

「ブラザヴィル」の人口は、2010年現在、約140万8,150人です

「コンゴ共和国」の人口について

「コンゴ共和国」の人口は、世界銀行が2019年に調べた時点で約538万人であり、人口密度は、約13.69人で、第175位です。

「コンゴ共和国」の成り立ちについて

「コンゴ共和国」は、13世紀~15世紀にコンゴ王国の最盛期を迎え、19世紀後半にフランスによる植民地化があり、1960年8月に「コンゴ共和国」として独立しました。

1969年12月に「コンゴ人民共和国」に国名が変更、1979年3月にクーデターが発生し、サス・ンゲソ大統領が就任、1991年6月に「コンゴ共和国」に国名が変更、1992年8月にパスカル・リスバ大統領が選出されました。

1997年5月に内戦が勃発、1997年10月にサス・ンゲソ大統領が就任、1999年12月に政府・民兵(旧政権派)間で停戦が合意、2002年1月に新憲法が交布、2002年3月に新憲法下の選挙でサス・ンゲソ大統領が就任しました。

2003年3月に政府・レジスタンス国民会議(CNR)間で停戦が合意、2009年7月サス・ンゲソ大統領が再選、2015年11月に憲法が改正、2016年3月に改正憲法下の選挙でサス・ンゲソ大統領が就任しました。


2017年7月に国民議会議員選挙・地方議会議員選挙が実施、2017年12月に政府・CNR間で2度目の停戦が合意、2021年3月に大統領選挙でサス・ンゲソ大統領が三選されました。

「コンゴ共和国」の国民・宗教・言語について

「コンゴ共和国」の国民について

「コンゴ共和国」の人種割合は、コンゴ人が約48パーセント、サンガ人約20パーセント、ムボチ人が約12パーセント、テケ人が約17パーセントとなっており、ヨーロッパ人やその他のピグミーは約2~3パーセントです。

民族対立の激しい「コンゴ共和国」は、特にコンゴ人を中心とする北部とムボチ人を中心とする南部の対立が激しく、この民族対立は、1993年から1997年までのコンゴ共和国内戦における要因の一つとなりました。

「コンゴ共和国」の宗教について

「コンゴ共和国」の国家宗教は、カトリック教会を中心としたキリスト教が50約パーセント、アニミズムが約48パーセント、イスラム教が約2パーセントです。

「コンゴ共和国」の言語について

「コンゴ共和国」の公用語は、フランス語で、コンゴ語やリンガラ語、ムヌクツバ語などが話され、その他にも地方諸語が存在しています。

「コンゴ共和国」の経済状況について

「コンゴ共和国」の通貨はCFAフランで、GDPは約108.21億米ドルで、世界85位です。そして、一人当たりのGDPは約2,185.58米ドルで、世界140位です。

「コンゴ共和国」の貿易について

「コンゴ共和国」の貿易相手は主に、輸出が中国、インド、オランダ、米国、輸入

がフランス、中国、ベルギー、アンゴラとなっています。

「コンゴ共和国」の主な輸出品目は、原油、木材、船舶、銅などで、輸入品目は、船舶、機械、食用肉などです。

「コンゴ共和国」の政治・政策について

政治体制について

「コンゴ共和国」は、共和制で、議会は、国民議会が議席151名で、任期は5年、上院議会が議席72名で任期は6年となっています。

「コンゴ共和国」の政策

「コンゴ共和国」は、1968年から1991年の間、社会主義、共産主義を導入していました。

1997年7月に予定されていた大統領選挙を巡って、リスバ大統領とサス・ンゲソ前大統領(当時)との間で内戦が勃発し、アンゴラ軍の介入後、サス・ンゲソ前大統領派がほぼ全土を掌握し、大統領に就任しました。

その後、同大統領は2002年の新憲法下での選挙で大統領に就任、2009年に再選された。

2015年に三選禁止、大統領選挙への出馬を70歳以下に制限、任期7年としていた憲法が改正され、改正憲法の下で2016年3月に実施された選挙でサス・ンゲソ大統領が改めて就任し、2021年3月の大統領選挙における三選を経て長期政権が続いています。

現在、5か年開発計画「発展への歩み」の下、経済・若者失業対策が重視されています。


また、1999年の和平合意で民兵は解体されましたが、プール県内で民兵「ニンジャ」は、レジスタンス国民会議(CNR)代表のフレデリック・ビンサムを支持する活動が継続され、2003年と2017年末に、政府はCNRとの停戦合意を締結しました。

現政権は、ニンジャの武装解除・動員解除・社会復帰(DDR)が課題となっています。

「コンゴ共和国」の元首・首相・外相について

「コンゴ共和国」の元首について

「コンゴ共和国」の元首は、ドゥニ・サス・ンゲソ大統領です。

「コンゴ共和国」の首相について

「コンゴ共和国」の首相は、アナトール・コリネ・マコソで、外務・仏語圏・在外自国民大臣は、ジャン=クロード・ガコソです。

「コンゴ共和国」の国防・軍事制度・兵役について

「コンゴ共和国」は、独立後、社会・共産主義国家であったため、東側諸国との結びつきが強く、中国と1964年に国交を樹立し、2013年には習近平国家主席が訪問した経緯もあり、サス・ンゲソ大統領も、2018年には15回目の訪中をするなど強い関係にあります。

経済的には、仏(旧宗主国)、米等西側諸国や中国に依存しており、「パートナーの多様化」を外交政策としています。

近年では、中部アフリカの安定勢力として存在感が増し、サス・ンゲソ大統領は、中央アフリカ情勢、リビア情勢における国際調停役を務めるなど、地域の安定に貢献しています。

軍事力は、予算は、2017年現在、約481百万ドル、兵役は志願制で任期は2年、総兵力は、陸軍が約8,000人、海軍が約800人、空軍が約1,200人、憲兵隊が約2,000人です。

「コンゴ共和国」と「日本」の関係は?

「コンゴ共和国」と「日本」の政治関係は、1960年8月に外交関係樹立、日本は、2010年8月から在コンゴ民主共和国大使館がコンゴ共和国を兼轄しています。

一方、「コンゴ共和国」では、1996年6月に在京大使館が開設。1998年1月に閉鎖されましたが、2012年12月に在京大使館が再開されました。

経済関係は、対日貿易は、2019年現在、対日輸出が約4.48億円、対日輸入が約5.02億円で、主要品目は、対日輸出が非鉄金属、木材などで、対日輸入が鉄鋼、魚介類、機械類などで、進出日本企業は2020年10月現在、1社となっています。

在留邦人数は、2020年10月現在で9人、在日当該国人数は、2019年6月現在で27人です。

まとめ

以上、国特集「コンゴ共和国」でした。

ちなみに、「コンゴ共和国」の男子サッカーFIFAランキングでは、2020年11月の時点では「91位」でした。

本記事は、2022年12月18日時点調査または公開された情報です。
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