はじめに-「宇宙航空研究開発機構」とは?
「宇宙航空研究開発機構」は、基礎研究、宇宙に関する基盤的研究・開発および人工衛星等の開発・打ち上げ・追跡・運用などの業務を行っています。
また、航空科学技術に関する基礎研究および航空に関する基盤的研究・開発
も行っており、通称「JAXA」と呼ばれています。
設立:2003年10月1日
予算:1566億円(2019年度)
組織:文部科学省所管
所在地:東京都調布市深大寺東町七丁目44番地1
公式ホームページ:http://www.jaxa.jp/
「宇宙航空研究開発機構」の事業内容
「宇宙航空研究開発機構」の事業内容を、11のポイントに分けて、ご紹介します。
ポイント1:宇宙輸送システムに関する業務
1つ目は、「宇宙輸送システム」に関する業務です。
この業務は、打ち上げに必要な地上設備や打ち上げ作業手順などのシステム機能の向上・効率化・高信頼性化のため、研究・開発を行う業務です。
ポイント2:人工衛星による宇宙利用に関する業務
2つ目は、「人工衛星による宇宙利用」に関する業務です。
この業務は、人工衛星・探査機の機能を有効に発揮させるため、仕組み作りを行う業務です。
ポイント3:有人宇宙活動・宇宙環境の利用に関する業務
3つ目は、「有人宇宙活動・宇宙環境の利用」に関する業務です。
この業務は、宇宙環境の特徴を使うため、国際宇宙ステーション(ISS)や日本実験棟「きぼう」などの有人による宇宙環境利用システムの開発や運用を行う業務です。
ポイント4:宇宙科学の研究に関する業務
4つ目は、「宇宙科学の研究」に関する業務です。
この業務は、宇宙の起源・構造・進化の謎を解明し、惑星の誕生のプロセスを解明する業務です。
ポイント5:航空技術の研究・開発に関する業務
5つ目は、「航空技術の研究・開発」に関する業務です。
この業務は、下記の6つの業務に細分化されています。
1)軽量化技術、低抵抗化技術などの効率化技術、低減化技術、低排出化技術など、航空環境技術の研究・開発
2)災害救援航空機統合運用システムや災害時の無人航空機の利用を拡大する技術の開発や次世代運航システムの研究開発の促進
3)航空輸送システムの技術革新を目指す航空機概念とそれを実現するためのキー技術の創出
4)空気力学、材料・構造、数値解析、飛行力学などの基礎的・基盤的研究
5)試験研究用大形設備の維持・向上
6)実験用航空機による試験研究
ポイント6:基礎技術基盤の研究に関する業務
6つ目は、「基礎技術基盤の研究」に関する業務です。
この業務は、宇宙航空運やの共通する基盤技術の研究・開発により、宇宙航空分野の先端・基盤技術を向上させ、日本の産業競争力を強化する業務です。
ポイント7:国際宇宙探査に関する業務
7つ目は、「国際宇宙探査」に関する業務です。
この業務は、科学探査活動によって得られた知見を活用し、学術界との連携により今後の宇宙科学の発展に寄与する業務です。
この業務は、4つの探査「小型月着力実証機の探査」「月極域探査」「火星衛星探査」「有人月面探査」に分かれています。
・小型月着陸実証機
「小型月着陸実証機」は、ピンポイント着陸技術を獲得し、月面に高精度かつ傾斜地へ着陸する技術を実証する業務です。
・月極域探査
「月極域探査」は、月持続的な探査・拠点の構築に有利な月極域の探査や、水氷の資源利用可能性に関する調査を行い、越夜技術など重力天体表面探査技術を確立する業務です。
・火星衛星探査
「火星衛星探査」は、火星衛星物質のサンプルリーターンや火星衛星の由来と原始太陽系での水起源過程を解明する業務です。
・有人月面探査
「有人月面探査」は、有人月面探査に向けて国際協働無人月面探査ミッションを行い、月面着陸・表面移動およびサンプルリターンによる技術を実証する業務です。
サンプルリターンとは、地球以外の天体や惑星間空間からサンプル(試料)を採取して持ち帰ることで、試料は土砂や岩のような状態や宇宙塵のような粒子状のものなどがあります。
ポイント8:国際協力に関する業務
8つ目は、「国際協力」に関する業務です。
この業務は、国際貢献と日本の経済社会・国民の利益を考慮して日本の国際的地衣に適した国際協力を推進する業務で、アジア・太平洋地域では、アジア太平洋宇宙機関会議(APRSAF)を通して中心的な役割を果たしています。
ポイント9:広報活動に関する業務
9つ目は、「広報活動」に関する業務です。
この業務は、ウェブサイトや機関誌の発行などの積極的なメディアミックス展開によりウチュ航空情報を提供し、事業に関する映像配信や展示館津の運営なども行っています。
ポイント10:教育支援活動業務
10番目は、「教育支援活動」業務です。
この業務は、今後の日本を作る青少年や世界の宇宙航空事業を担う人材を育てるための教育活動をこ行う業務です。
ポイント11:産業振興に関する業務
11番目は、「産業振興」に関する業務です。
この業務は、国内の企業・大学に知的財産や施設設備、打ち上げ機会を提供することにより宇宙航空分野の裾野を拡大し、産業基盤や国際協力を強化し、国外の宇宙機関や大学等の観測データの提供や人材育成の支援などを行う業務です。
「宇宙航空研究開発機構」に就職するには?
「宇宙航空開発機構では、毎年定期・不定期に行われる採用試験に合格し採用されることで、就職することができます。
新卒採用から経験者採用まであり、新卒採用は毎年採用試験があり、経験者採用や任期付プロジェクト研究院の採用など、その他の職種は、不定期で募集があります。
「宇宙航空研究開発機構」の募集職種
「宇宙航空研究開発機構」には、下記の10の職種があります。
1)新卒
2)既卒
3)経験者
4)教育職
5)障がい者
6)任期付プロジェクト研究員
7)招聘職員
8)事務支援職員
9)宇宙飛行士
10)役員
新卒職員以外は、毎年全ての職種に募集があるわけではなく、年度によって、募集している職種は異なります。詳しくは、公式ホームページをご参照ください。
直近の募集・採用情報
参考までに、2019年下半期の募集のあった職種をご紹介します。
経験者採用
「経験者採用」は、内定承諾より4ヶ月以内に入構し、各部署で宇宙航空分野における研究・開発を行う職員です。
宇宙航空分野における研究開発に貢献することを前提に、宇宙航空部分野の経験者に限定せず、多種多様な分野から応募できます。
現在募集中の募集職務は、下記の8つです。
1)宇宙輸送システム
2)人工衛星利用
3)人工衛星追跡
4)宇宙環境利用、有人宇宙活動
5)宇宙科学・探査
6)航空科学技術
7)基盤技術
8)事務系職種
なお、「経験者採用」は、ウェブにて仮エントリーを行い、書類・録画選考後、2回のウェブでの面接選考に合格し、採用されれば就職することができます。
教育職
「教育職」は、配属先の研究所のプロジェクトチームを指導・牽引する職員で博士号を有することが応募資格になります。
なお、「教育職」は、履歴書・研究歴・研究概要・論文リスト・今後の研究計画・外部研究資金獲得実績・推薦書を提出できる人2名または意見を述べることのできる人2名の氏名と所属・連絡先・主要論文の別刷り5編以内・個人情報の取扱に関する同意書を提出し、選考に合格し、採用されれば就職することができます。
障がい者
「障がい者」は、原則として内定承諾より4ヶ月以内に入構し、宇宙航空分野における研究開発に携わる技術系の職員です。
募集職務は多岐にわたりますので、詳細はホームページをご確認ください。
なお、「障がい者」は、ウェブにて仮エントリーを行い、書類・録画選考の後、ウェブでの2回の面接選考に合格し、採用されれば就職することができます。
任期付プロジェクト研究員
「任期付プロジェクト研究員」は、内定承諾より4ヶ月以内に入構し、若手研究員の育成を目的に宇宙航空プロジェクトを推進する職員です。
2019年の募集研究テーマは、「環境試験技術ユニット」でした。
なお、「任期付プロジェクト研究院」は、ウェブにて仮エントリーを行い、書類・録画選考の後、ウェブでの2回の面接選考に合格し、採用されれば就職することができます。
採用に関する詳細
上記に記載してある情報は、2020年1月に調査したものです。詳細は、公式ホームページの採用情報をご覧ください。
▼参考URL:http://www.jaxa.jp/about/employ/index_j.html
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「宇宙航空研究開発機構」は、基礎研究、宇宙に関する基盤的研究・開発および人工衛星等の開発・打ち上げ・追跡・運用などの業務を行う役割を担っています。
「宇宙航空研究開発機構」への就職を希望されている方は、ぜひこの記事をご参考ください。
コメント
コメント一覧 (1件)
宇宙航空研究開発機構の事業内容がわかりやすく簡潔にまとめられていて良かったです。最後の方に公式ページの採用情報URLがあったのも良かったです。