文部科学省所管の独立行政法人「科学技術振興機構」に就職するには?

文部科学省所管の独立行政法人「科学技術振興機構」は、科学技術に関する研究・開発、新技術の企業化開発、科学技術情報の流通に関する業務およびその他の科学技術の振興のための基盤整備に関する業務を総合的に行う機関です。

この記事では、「科学技術振興機構」の役割や、就職するための方法を解説します。

はじめに-「科学技術振興機構」とは?

「科学技術振興機構」は、科学技術に関する研究・開発、新技術の企業化開発、科学技術情報の流通に関する業務およびその他の科学技術の振興のための基盤整備に関する業務などを総合的に行っています。

これらの業務により、科学技術の振興を図ることを目的としています。

「科学技術振興機構」のプロフィール

設立:1996年10月
予算:1,138億76百万円(2018年度)
組織:文部科学省所管
所在地:埼玉県川口市本町4-1-8 川口センタービル
公式ホームページ:http://www.jst.go.jp/

「科学技術振興機構」の事業内容

「科学技術振興機構」の事業内容を、8つのポイントに分けて、ご紹介します。

ポイント1:未来を共創する研究開発戦略に関する業務

1つ目は、「未来を共創する研究開発戦略」に関する業務です。

この業務は、下記の機関により、利害関係者との対話や伽看的なデータ分析を通して、将来を見据えた研究・開発戦略を立案します。

1)研究開発戦略センター(CRDS)
「研究開発戦略センター(CRDS)」は、国内外の科学技術イノベーション動向の調査・俯瞰を基に重要課題を抽出し、その政策や研究開発戦略の提案や実現のための取り組みを行っています。

2)中国総合研究・さくらサイエンスセンター(CRSC)
「中国総合研究・さくらサイエンスセンター(CRSC)」は、日中両国における科学技術分野の交流および情報の配信を通じて、科学技術・教育を中心とする調査研究の報告書作成やシンポジウムの開催、両国共通課題解決のための研究やポータルサイトの運営などを行っています。

3)低炭素社会戦略センター(LCS)
「低炭素社会戦略センター(LCS)」は、パリ協定の発効等を受け、「明るく豊かな低炭素社会」の実現に貢献するため、その実現の道筋を示す社会シナリオ研究を推進・提案しています。

ポイント2:未来社会創造事業に関する業務

2つ目は、「未来社会創造事業」に関する業務です。

この事業は、科学技術により、社会・産業が望む新たな価値を実現するための研究や開発を実施する業務です。

ポイント3:戦略的な研究開発推進業務

3つ目は、「戦略的な研究開発推進業務」です。

この業務は、ネットワーク型研究所として、イノベーションにつながる研究開発を推進し、研究成果の実用化や国際的な共同研究を通して、経済・社会的課題に対応していきます。

具体的には、下記の10の業務に細分化されています。

1)社会・産業が望む新たな価値を実現するための研究・開発
2)国の定める戦略的な目標等を達成するため、革新的技術シーズの創出を目指す研究・開発
3)科学技術イノベーションにつながる卓越した成果を生み出すためのネットワーク型研究の推進
4)科学技術イノベーションの源泉を生み出す個人型のネットワーク型研究の推進
5)独創的・挑戦的な内ディアを持つ若手研究者の支援
6)ICT分野の若手研究者の育成およびその支援
7)卓越したリーダーによる新しい科学技術の形成の促進
8)顕著な研究成果の技術的成立性の証明・提示および権利化の推進
9)低炭素社会の実現に向けた温室効果ガス排出削減を解決するための研究・開発
10)社会が直面する問題の解決に役立つ成果の創出と社会に実装する取り組み

ポイント3:産学官の連携による共創の「場」の形成支援業務

3つ目は、「産学官の連携による共創の『場』の形成支援業務」です。

この業務は、下記のつの業務に細分化されています。

1)センターオブイノベーション(COI)プログラムによる研究成果の展開
2)地域における異分野融合による研究開発および実証拠点の構築
3)産学連携による共同研究推進プログラムの実施
4)産業界に共通する技術的課題の解決のための基盤研究の推進
5)最先端の研究や技術・人材を結集したイノベーションハブの構築

ポイント4:企業化開発・ベンチャー支援・出資業務

4つ目は、「企業化開発・ベンチャー支援・出資業務」です。

この業務は、下記の7つの業務に細分化されています。

1)大学等の研究成果の実用化を目指す技術移転の支援
2)戦略的なイノベーション創出の推進
3)大学等の技術を利用し、ハイリスク・ハイインパクトな実用化開発の支援
4)地域産学バリュープログラムによる地域科学技術イノベーションの創出
5)独創的な先端計測・分析技術機器およびその周辺システムの研究・開発
6)成長力のある大学等発の事業設立の推進
7)出資型新事業の創出に対する支援

ポイント5:知的財産の活用支援業務

5つ目は、「知的財産の活用支援業務」です。

この業務は、下記の14の業務に細分化されています。

1)大学等との産学連携および知的財産マネジメントの促進
2)大学等の知的財産の基盤強化の総合的な支援
3)大学等の知的財産マネジメントに関する基盤の強化
4)知的財産の譲受などにより、大学と協力した積極的な活用の促進
5)大学等の知的財産の権利化および特許パッケージの企業訴求力を高めた早期活用の支援
6)「科学技術振興機構」名義の特許の実施許諾や大学等名義の特許ライセンスの企業への技術移転の推進
7)企業へのライセンス可能な大学等特許の情報提供
8)イノベーションジャパン大学見本市の開催
9)企業に対する研究所による新技術説明会の実施
10)大学側に対するニーズ先行型のニーズ情報のマッチングイベントの開催
11)産学官連携ポータルサイトの運営
12)産学官連携ジャーナルの配信
13)産学官連携支援データベースの構築およびインターネット上での公開
14)技術移転業務に関する目利き人材の専門能力の向上や人的ネットワークの構築のための研修の実施

ポイント6:国際化の推進業務

6つ目は、「国際化の推進業務」です。

この業務は、下記のの業務に細分化されています。

1)東アジア諸国・欧州諸国との省庁間合意による国際共同kyんきゅを推進するための研究・開発および支援
2)発展途上国のニーズのための国際共同研究課題の募集および国際協力機構
(JICA)との連携による支援
3)アジア諸国とともに多国間の共通課題解決に関する国際共同研究の支援
4)戦略的創造研究推進事業における国際強化の支援
5)ワークショップ・若手研究者の交流プログラムによる国際交流活動の実施
6)未来を切り拓く青少年の科学技術国際交流の推進
7)海外の科学技術情報の収集
8)科学技術外交の展開に向けた国際政策対話の促進

ポイント7:情報基盤の強化業務

7つ目は、「情報強化基盤の強化業務」です。

この業務は、下記のつ9つのシステム・施設により、科学技術情報に関するインフラを構築する業務です。

1)科学技術情報プラットフォーム(総合案内ポータルサイト)
2)科学技術総合リンクセンター(J-GROBAL)
3)researchmap(データベース型研究者総覧)
4)ジャパンリンクセンター(JaLC)
5)J-GROBAL foresight(サイト)
6)科学技術情報発信・流通総合システム(J-STAGE)
7)学会名鑑(データベース)
8)バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)
9)JSTプロジェクトデータベース

ポイント8:挑戦的な研究開発の推進業務

8つ目は、「挑戦的な研究開発の推進業務」です。

この業務は、内閣府が定めた人々を魅了する野心的な目標(ムーンショット目標)を達成するため、挑戦的な研究開発を推進する業務です。

「科学技術振興機構」に就職するには?

「科学技術先行機構」には、毎年定期・不定期に行われる採用試験に合格し採用されることで、就職することができます。

新卒採用から中途採用まで毎年採用試験があり、その他の職種は、不定期で募集があります。

「科学技術振興機構」の募集職種

「科学技術振興機構」には、「定年制職員(新卒・中途採用)」と「任期制職員」の2つの職種があります。

「定年制職員」以外は、毎年全ての職種に募集があるわけではなく、年度によって、募集している職種は異なります。詳しくは、公式ホームページをご参照ください。

直近の募集・採用情報

参考までに、2019年下半期に募集のあった職種をご紹介します。

定年制職員(新卒採用)

「定年制職員(新卒採用)」は、2020年4月に入構し、埼玉県(川口)または東京都(市ヶ谷)に勤務する職員です。

応募資格は、下記に該当する人です。

1)2020年3月に4年生大学を卒業見込または大学院修士課程・博士課程を修了見込の人
2)2017年3月以降に4年生大学を卒業または大学院修士課程・博士課程を修了した人

なお、「定年制職員(新卒採用)」は、エントリーシートを提出し、書類選考後、適性検査、1次選考、2次選考に合格し、採用されれば就職することができます。

なお、2019年度の募集は既に終了しています。

定年制職員(中途採用)

「定年制職員(中途採用)」は、2020年4月に入構し、東京本部、東京本部別館(東京都千代田区)、本部(埼玉県川口市)に勤務する職員です。

・職務内容

日本の科学技術イノベーション創出に貢献するための業務全般をお任せします。

【総合職】
1)研究者が研究に注力し、社会に成果を還元できるシステムづくり
2)JSTが支援・実施するさまざまな研究プロジェクトの公募、選考、立ち上げ、進捗状況の管理、成果の実用化へ向けた調整
3)研究者・研究テーマを発掘し、科学技術イノベーションにつながる研究の芽をプロジェクト支援につなぐ事業連携
4)プロジェクト実施におけるJST内外(関係府省、大学、企業など)との連携、調整、渉外活動や、研究開発成果の広報発信
5)国内外の研究動向、科学技術政策などの調査、分析、戦略立案および提言
6)科学技術情報流通システムの構築と運営、科学技術コミュニケーションインフラの醸成、次世代理数系人材の育成
7)業務システムの構築
8)総務、法務、人事、経理、経営企画などの管理部門業務

※JSTの仕事は、自らが研究に携わる研究職ではありません。

応募資格には、社会貢献度の高い仕事を手がけてみたい人などの諸条件があります。詳しくはホームページなどでご確認ください。

なお、「定年制職員(中途採用)」は、エントリーシートによる書類審査後、筆記試験および1次・2次面接に合格し、採用されれば就職することができます。

なお、2019年度の募集は既に終了しています。

任期制職員

「任期制職員」は、任期が定められ、人事評価等によって更新される可能性のある職員で、職名によって勤務地が異なる職員です。

基本的にはどの募集案件でも、単年度契約で、更新は4回までです。

応募資格は、募集されている職種によって異なり、選考試験は、書類選考、面接試験などによって選考されます。

業務内容や諸条件は、募集案件によって異なり、主な勤務地には、東京本部・埼玉県本部などがあります。

なお、2020年1月に募集している「任期制職員」は下記の通りです。

1)ムーンショット型研究開発事業
2)研究成果展開事業(社会還元加速プログラム:SCORE)
3)戦略的創造研究推進事業および創発的研究支援事業(事務的業務)
4)戦略的創造研究推進事業および創発的研究支援事業(工学系分野)
5)戦略的創造研究推進事業および創発的研究支援事業(ライフサイエンス分野)
6)知的財産マネジメント推移sんぶ主任調査員(JCTプログラム支援業務)
7)戦略的創造研究推進事業(特にACT-X)
8)戦略的創造研究推進事業(ICT分野)
9)JRECーIN Portal運営業務
10)知的財産マネジメント推進部 主任調査員(知財集約活用業務/出願業務)
11)研究成果展開事業
12)科学技術イノベーション人材育成部フェロー
13)総務
14)科学技術イノベーション人材育成部
15)経理部主計課
16)日本科学未来館
17)バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)研究員
18)知的財産マネジメント推進部 主任調査員(知財集約活用業務)
19)バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)研究員(ヒトデータ)
20)戦略的創造研究推進事業
21)ICTマネジメント部 主任調査員(情報システムのマネジメント関連業務)
22)事務員(障がい者雇用)
23)バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)アルバイト
24)知的財産マネジメント推進部 主任調査員(大学知財支援業務/科学分野)
25)知的財産マネジメント推進部 主任調査員(大学知財支援業務/バイオ分野)

採用に関する詳細

上記に記載してある情報は、2020年1月に調査したものです。詳細は、公式ホームページの採用情報をご覧ください。

▼参考URL:http://www.jst.go.jp/saiyou/

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「科学技術振興機構」は、科学技術に関する研究・開発、新技術の企業化開発、科学技術情報の流通に関する業務およびその他の科学技術の振興のための基盤整備に関する業務などを総合的に行う役割を担っています。

「科学技術振興機構」への就職を希望されている方は、ぜひこの記事をご参考ください。

本記事は、2020年5月9日時点調査または公開された情報です。
記事内容の実施は、ご自身の責任のもと、安全性・有用性を考慮の上、ご利用ください。

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