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空の上から日本を守る「航空自衛隊」で働くには?約20種類の職域を紹介

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「勇猛果敢」な航空自衛隊

昨今はミサイルや核兵器など、航空上で脅威が飛び交っています。そうした脅威に、航空上で対抗するのが航空自衛隊です。

航空自衛隊は、「勇猛果敢」な部隊だとしばしば表現されます。勇猛果敢とは、勇ましく決断力に優れる人という意味です。航空自衛隊は、移動スピードの早い戦闘機や輸送機などに乗り活動する機会が多い部隊であり、時には考える間もなく行動しなければならない時もあります。

そうした背景から、航空自衛隊は、積極的に行動することが多く、その姿が「勇猛果敢」だと称されているようです。

そんな航空自衛隊は、日本に脅威が訪れた際に第一に活躍する部隊です。仮に日本に敵が攻め込んできた際には、先ずミサイルや航空機など航空上からの攻撃を仕掛け、その後、艦隊で日本の海岸に乗り込み、地上へと攻め込みます。

航空自衛隊による3つの防衛計画

航空自衛隊は、日本に脅威が乗り込んできた際を想定して3つの防衛計画を建てています。

航空機の発見

航空自衛隊では、レーダーや管制機を用いて、日本に侵入してくる脅威や航空機を発見します。

航空自衛隊が保有するレーダーや観測機を用いれば、日本のほぼ全域を観測することができ、侵入してくる脅威や航空機を発見次第、迅速に対処することができます。

航空機の識別

航空自衛隊では、レーダーなどを用いて攻め込んでくる脅威を発見すると、続いて侵入してきた航空機が、脅威なのかただの航空機なのかを識別します。

その結果、誤って侵入してきた航空機であれば誘導を、脅威をもたらす外敵であれば攻撃・交渉を持ちかけます。

航空機の要撃・撃破

航空自衛隊では、上記の識別により外敵であると判断した場合、地上や航空で待機する戦闘機などを用いて、観測した脅威を撃破します。

航空自衛隊の誕生の歴史

自衛隊には、前身となる「日本軍」が存在します。陸上自衛隊は陸軍、海上自衛隊は海軍がそれに値しますが、航空自衛隊の空軍という軍隊は存在しませんでした。その代わり日本軍では、航空戦闘を陸海軍が保有する航空隊が行っていたそうです。


日本初の航空自衛隊のはじまり

第二次世界大戦後、GHQにより日本軍は解体され、その後、日本の防衛組織として自衛隊が組織されます。その際、日本初の航空自衛隊が初めて誕生しました。前述のように、航空自衛隊の前身となる空軍が存在しなかったため、陸海軍の経験者が航空自衛隊のノウハウを築き、育てたと言われています。

そのなかには、大東亜戦争の経験者もいたといわれています。大東亜戦争で日本は、世界で最もアメリカの戦闘機を撃破した国として知られました。この時代、日本のパイロットは世界的に脅威となるほど優秀だったと言われており、その時代のノウハウも引き継がれていたのかもしれません。

航空自衛隊だけの特徴

陸・海・空の自衛隊では、それぞれが独自に飛行場と航空部隊を持っていますが、戦闘機や空中給油機、早期警戒機、飛行点検機は航空自衛隊のみが持っています。

航空自衛隊の職域

ここからは航空自衛隊の職域をご紹介します。職域とは、職業についている場所や受け持つ仕事の領域を意味しており、航空自衛隊には約20もの職域が存在し、それぞれが日本の空の防衛のために働いています。

職域「飛行」

職域「飛行」では、戦闘機や輸送機、偵察機などを操縦し、航空上の防衛や偵察、航空輸送を担当します。飛行部隊のパイロットのなかには、上記以外にも飛行教育の教官を務める者もいます。

職域「航空管制」

職域「航空管制」では、離着陸する航空機の誘導を行います。航空機の誘導には、航空交通管制業務用のシステムや器材を使用しており、その整備なども行っています。

職域「要撃管制」

職域「要撃管制」では、日本の領空を監視し、領空内に侵入してくる航空機を発見・識別します。そして、侵入してくる航空機が脅威であると判断した場合、航空自衛隊の戦闘機などを誘導します。

職域「高射」

職域「高射」では、ミサイルシステムなどを用いて、日本に侵攻してくる航空機の撃破を行います。さらに、使用するシステムや器材などの整備も行っています。

職域「プログラム」

職域「プログラム」では、プログラムの作成やシステムの構築を行っています。航空自衛隊では、早期警戒システムや気象解析予報システムを用います。

職域「気象」

職域「気象」では、飛行の安全を守るため、気象情報など航空に関するデータを集め、予報を行います。

職域「通信」

職域「通信」では、有線・無線通信器材などを使用した電報等の送受新業務、及び航空通信に関する業務を行っています。

職域「無線レーダー整備」

職域「無線レーダー整備」では、機上通信、機上航法器材、警戒管制レーダー機器、地上用無線通信機器、警戒管制用電子計算機、表示機器などの整備を行っています。

職域「武装」

職域「武装」では、航空機で用いる武器や弾丸の整備、搭載を行います。

職域「航空整備備品」

職域「航空整備備品」では、航空機油圧系統、航空計器系統、自動操縦系統、航空機電機系統、救命装備品の整備などを行います。

職域「航空機整備」

職域「航空機整備」では、ヘリコプター、航空機、航空機用エンジンなどの整備のほか、航空機の整備などを行います。


職域「輸送」

職域「輸送」では、人や貨物の輸送を行います。

職域「給養・補給」

職域「給養・補給」では、隊員の食事を作り、提供を行います。また、航空機の部品や航空自衛隊で使用する物品の保管・補給を行います。

職域「会計」

職域「会計」では、航空自衛隊で使用する物品の購入を行うほか、隊員の給与や旅費の計算など、航空自衛隊に関わるお金を管理しています。

職域「音楽」

職域「音楽」では、音楽演奏を通じて隊員の士気の高揚を図っています。また、国家的行事や地域の行事などに参加するとともに各種の演奏会を実施する等、自衛隊の広報活動も行っています。

職域「警備」

職域「警備」では、来訪者の受付をはじめとして、基地を警備し、施設・物品の管理と隊員の安全を守っています。また、航空自衛隊の中で事件・事故などが発生した場合には司法警察職務を執行する隊員がいます。

職域「衛生」

職域「衛生」では、健康診断・身体検査など、隊員の健康管理を行うとともに、環境衛生、食品衛生検査を行っています。また、救急救護に関する業務も行っています。

職域「救難」

職域「救難」では、航空機に搭乗し、遭難者の捜索、救助を実施します。また、被救助者に対する救急処置を行います。

職域「その他」

情報、総務、人事、教育などの職域もあります。

まとめ

今回は、航空自衛隊の職域についてご紹介しました。空の上で活躍する航空自衛隊は、航空機を扱うことが多くなります。

航空自衛隊だけでなく、海上自衛隊・陸上自衛隊でも各科がそれぞれの働きを行うことで、日本の防衛を行っています。今後は、海上自衛隊、陸上自衛隊の職域についてもご紹介していきます。

本記事は、2018年3月13日時点調査または公開された情報です。
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公務員総研の編集部です。公務員の方、公務員を目指す方、公務員を応援する方のチカラになれるよう活動してまいります。

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